新製品ラッシュはソニー「α55」が好スタート、2010年9月のデジタル一眼ランキング
2010年9月は、ソニー「α55」「α33」、ニコン「D3100」、キヤノン「EOS 60D」と、デジタル一眼の新製品が続々と発売した。販売台数シェア10位以内に食い込んできた機種はあるのか。9月の売れ筋ランキングをみていこう。カラーバリエーションや付属レンズなどの違いは合算して集計した。
1位は、3か月連続でキヤノンの「EOS Kiss X4」。各社の新製品が登場するなかで、21.4%と高いシェアを獲得した。2位は、依然好調のニコン「D90」で12.7%。08年9月の発売ながら、今年に入ってから3位以上をキープし続けている。
3位は、10年6月に発売したソニーのミラーレス一眼「NEX-5」で、シェアは8.9%だった。発売後、こちらも3位以上を維持し、存在感を示している。
ソニーといえば、9月10日に発売したAマウントの「α55」もシェア4.9%で6位と好調だ。デジタル一眼のクイックリターンミラーの代わりに、レンズからの光を常にCMOSセンサとAFセンサに当てる透過ミラーを採用し、被写体に瞬時にフォーカスする。シャッター時のミラーのアップダウンがなくなることで、1秒間に最高10コマの高速連写ができる。また、動画撮影でも高速AFが働き、動きの速い被写体でもピントを合わせ続ける。
メーカー別の販売台数シェアをみると、「NEX」シリーズ発売前の5月は6.1%で6位だったソニーが、発売後の6月は19.4%と躍進。「α55」と「α33」を発売した9月は21.2%とさらにシェアを拡大し、24.4%で2位のニコンに迫っている。
9月は、そのニコンも新製品を発売。液晶モニタに表示する説明に従うだけという簡単操作のエントリーモデル「D3100」は、1.6%で14位に入った。36.3%でメーカー別シェア1位のキヤノンも、バリアングル式液晶を採用する中級機「EOS 60D」を投入。1.1%で19位という結果だった。
これらの新製品は発売後まだ日が浅い。本当の実力を測ることができるのは、10月以降のランキングになるだろう。
今後もデジタル一眼の新製品ラッシュは続く。ニコンは、「D90」並みの小型ボディに視野率約100%のファインダーを備えるDXフォーマットの中級機「D7000」を、10月29日に発売する。これは、人気の「D90」と「D300s」の間に位置するモデルで、ニコンがソニーを突き放しにかかる。
さらに、10月はオリンパスのフォーサーズシステム規格に準拠したフラッグシップ「E-5」や、カメラのボディとグリップ、交換レンズの色をカスタマイズできるHOYAのエントリーモデル「PENTAX K-r」、約0.1秒でピントが合い、別売の3D対応交換レンズで3D写真を撮影できるパナソニックのマイクロフォーサーズ機「LUMIX GH2」などが登場する。10月も製品のランキングとメーカー別シェアから目が離せない。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで129品目を対象としています。
順位 | メーカー名 | 型番・シリーズ名 | 画素数(万画素) | 販売台数シェア(%) |
---|---|---|---|---|
1 | キヤノン | EOS Kiss X4 | 1800 | 21.4 |
2 | ニコン | D90 | 1230 | 12.7 |
3 | ソニー | NEX-5 | 1420 | 8.9 |
4 | キヤノン | EOS Kiss X3 | 1510 | 7.9 |
5 | ニコン | D5000 | 1230 | 5.2 |
6 | ソニー | α55 | 1620 | 4.9 |
7 | オリンパス | OLYMPUS PEN Lite E-PL1 | 1230 | 4.7 |
8 | ソニー | NEX-3 | 1420 | 4.1 |
9 | HOYA | PENTAX K-x | 1240 | 4.0 |
10 | パナソニック | LUMIX GF1 | 1210 | 3.6 |
「BCNランキング」 2010年9月月次 <最大パネル>
1位は、3か月連続でキヤノンの「EOS Kiss X4」。各社の新製品が登場するなかで、21.4%と高いシェアを獲得した。2位は、依然好調のニコン「D90」で12.7%。08年9月の発売ながら、今年に入ってから3位以上をキープし続けている。
EOS Kiss X4
3位は、10年6月に発売したソニーのミラーレス一眼「NEX-5」で、シェアは8.9%だった。発売後、こちらも3位以上を維持し、存在感を示している。
NEX-5
ソニーといえば、9月10日に発売したAマウントの「α55」もシェア4.9%で6位と好調だ。デジタル一眼のクイックリターンミラーの代わりに、レンズからの光を常にCMOSセンサとAFセンサに当てる透過ミラーを採用し、被写体に瞬時にフォーカスする。シャッター時のミラーのアップダウンがなくなることで、1秒間に最高10コマの高速連写ができる。また、動画撮影でも高速AFが働き、動きの速い被写体でもピントを合わせ続ける。
α55
メーカー別の販売台数シェアをみると、「NEX」シリーズ発売前の5月は6.1%で6位だったソニーが、発売後の6月は19.4%と躍進。「α55」と「α33」を発売した9月は21.2%とさらにシェアを拡大し、24.4%で2位のニコンに迫っている。
9月は、そのニコンも新製品を発売。液晶モニタに表示する説明に従うだけという簡単操作のエントリーモデル「D3100」は、1.6%で14位に入った。36.3%でメーカー別シェア1位のキヤノンも、バリアングル式液晶を採用する中級機「EOS 60D」を投入。1.1%で19位という結果だった。
これらの新製品は発売後まだ日が浅い。本当の実力を測ることができるのは、10月以降のランキングになるだろう。
今後もデジタル一眼の新製品ラッシュは続く。ニコンは、「D90」並みの小型ボディに視野率約100%のファインダーを備えるDXフォーマットの中級機「D7000」を、10月29日に発売する。これは、人気の「D90」と「D300s」の間に位置するモデルで、ニコンがソニーを突き放しにかかる。
D7000
さらに、10月はオリンパスのフォーサーズシステム規格に準拠したフラッグシップ「E-5」や、カメラのボディとグリップ、交換レンズの色をカスタマイズできるHOYAのエントリーモデル「PENTAX K-r」、約0.1秒でピントが合い、別売の3D対応交換レンズで3D写真を撮影できるパナソニックのマイクロフォーサーズ機「LUMIX GH2」などが登場する。10月も製品のランキングとメーカー別シェアから目が離せない。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで129品目を対象としています。