【CEATEC JAPAN 2010】3D技術と対応製品は次のステージへ――前編

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2010/10/06 14:41

 国内最大の電機/ITの総合見本市「CEATEC JAPAN 2010」が、10月5日に千葉市の幕張メッセで開幕した。テレビメーカー各社が3D対応テレビを続々と発売するなか、各社は裸眼で見られる3Dや、自分で撮影する3D映像など、3D技術の次のステージを披露している。

 シャープは、メディアタブレット「GALAPAGOS(ガラパゴス)」をメインに展示するなか、専用メガネなしで裸眼で見られる3.8型と10.6型の3D液晶や、モバイル3Dカメラを参考展示。すでに今年4月に技術発表済みだが、ブースにはこれらを見ようとする人々が列をつくっていた。裸眼で見られる3D液晶は、東芝が今回の「CEATEC JAPAN 2010」開催前日に液晶テレビ「グラスレス3Dレグザ」の年内発売を発表するなど、ここにきて急展開をみせている(東芝は後編で詳報する)。

シャープはメガネ不要の3.8型と10.6型液晶(写真右)を参考展示

 モバイル3Dカメラは、スマートフォンのような本体にカメラを二つ搭載したもので、自分で3D映像を撮影して3D対応液晶テレビ「AQUOS クアトロン 3D」で再生することを想定したコンセプトモデル。商品化の時期は未定という。

撮影した3D映像を液晶テレビ「AQUOS」で再生するモバイル3Dカメラ

 ソニーは、幅21.7×高さ4.8mの大型LEDディスプレイをメインに展示。ブース前で3D専用メガネを配布し、大画面の3D映像で来場者をひきつけている。3Dカメラシステムや3D対応中継システムをステージに設置するなど、3D映像制作ソリューションも紹介。そのほか、フルハイビジョン(HD)対応で、4倍速液晶を搭載した3D対応のノートPCを参考展示している。3D対応液晶テレビ「3D ブラビア」と同じ3D専用メガネをかけて視聴する製品で、来春の発売を予定している。デスクトップPCの3D対応も検討を進めているという。

ソニーは大型LEDディスプレイで大迫力の3D映像を上映。3D対応ノートPCも参考展示する

 日立製作所/日立コンシューマエレクトロニクスは、年度内に発売を予定している3D液晶テレビの42V型を参考展示。デジタルサイネージや医療現場、博物館などでの利用を想定する、裸眼でどの角度から見ても立体的な画像がみられる「フルパララックス3Dディプレイ」や、業務用の3Dプロジェクタを披露。160型のスクリーンに投映した大迫力の3D映像で来場者を魅了している。

日立製作所/日立コンシューマエレクトロニクスは業務用の「フルパララックス3Dディプレイ」や、3Dプロジェクタで大迫力の映像を投映