キヤノン、SEDテレビの事業化を断念、採算性を確保できず

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2010/08/19 12:44

 キヤノン(内田恒二社長)は、8月18日開催の取締役会で、連結子会社であるSEDを9月30日をもって解散し、清算することを決議した。

SEDの試作機

 SEDは、表面伝導型電子放出素子ディスプレイSED(Surface-conduction Electron-emitter Display)を開発・生産・販売する子会社として、2004年にキヤノンと東芝の両社で設立したが、SEDの技術に関連する米国訴訟の長期化などの影響で、製品の発売延期を繰り返していた。

 2007年には、キヤノンが東芝が保有する全SED株を買い取り、単独で事業化を進めてきたが、近年の薄型テレビの急速な価格下落を受けて、適正な採算性を確保してSEDを事業化することは困難だと判断したという。

 SEDは、すべての業務を9月末までに終了する。SEDパネルの研究開発業務は、キヤノンが継続する予定。