2010年7月の携帯電話ランキング、iPhone 4 32GBモデルがダントツ人気で1位

特集

2010/08/12 18:41

 前月、2010年6月の携帯電話ランキングでは、発売日の関係で4位にとどまった「iPhone 4」の32GBモデル。7月は、2位以下を大きく引き離して1位に輝いた。前月32位だった16GBモデルも2位に浮上し、iPhone 4が1位・2位を独占した。まずは「BCNランキング」をもとに、スマートフォンを含む携帯電話全体のランキングを紹介しよう。

販売中の「iPhone 4」のブラックモデルと今年後半まで発売延期になったホワイトモデル

トップ3はすべてスマートフォン、ドコモでは「Xperia」が1位に返り咲き



 2010年7月の携帯電話全体の販売台数1位は、ソフトバンクモバイルの「iPhone 4」の32GBモデル、2位は同16GBモデル、3位はNTTドコモの「Xperia SO-01B」だった。トップ3はすべてスマートフォン。4位から10位までは、従来型の携帯電話が並んだ。このうち、auが5機種と好調だった。

2010年7月 携帯電話
販売台数ランキング<全キャリア合算>
順位 キャリア メーカー 品名 型番 タイプ 発売年月
1 SoftBank アップル iPhone 4 32GB iPhone 4 32GB スマートフォン 2010/06
2 SoftBank アップル iPhone 4 16GB iPhone 4 16GB スマートフォン 2010/06
3 NTTドコモ ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ Xperia SO-01B スマートフォン 2010/04
4 NTTドコモ 富士通 F-06B F-06B - 2010/06
5 au シャープ SH005 SH005 - 2010/01
6 au 京セラ 簡単ケータイ K004 K004 - 2010/02
7 au ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ BRAVIA Phone U1 SOY02 - 2009/12
8 NTTドコモ NECカシオモバイルコミュニケーションズ N-06B N-06B - 2010/06
9 au 京セラ SA002 SA002 - 2010/05
10 au カシオ計算機 EXILIMケータイ CA003 - 2009/11
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年7月 月次<最大パネル>

 続いて、主要3キャリア、NTTドコモ・KDDI(au)・ソフトバンクモバイルについて、それぞれ2010年7月の月間トップ10を紹介しよう。

 NTTドコモは、キャリア別で前月2位だった「Xperia」が1位に返り咲いた。4月・5月に続き、トータルでは3回目のトップ獲得だ。前月1位だった、富士通製の防水スライド端末「F-06B」は2位にダウン。3位には、NECとカシオ、日立の携帯電話事業を統合し、新たに発足したNECカシオモバイルコミュニケーションズ製の「N-06B」、4位・5位にはシャープ製の「AQUOS SHOT SH-07B」「SH-08B」が入った。

2010年7月 携帯電話
キャリア別 販売台数ランキング<NTTドコモ>
順位 メーカー 品名 型番 メインカメラの有効画素数(画素) 形状 発売年月
1 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ Xperia SO-01B 約810万 ストレート 2010/04
2 富士通 F-06B F-06B 約1320万 スライド 2010/06
3 NECカシオモバイルコミュニケーションズ N-06B N-06B 約510万 折りたたみ 2010/06
4 シャープ AQUOS SHOT SH-07B 約1210万 回転2軸 2010/05
5 シャープ SH-08B SH-08B 約800万 折りたたみ 2010/06
6 パナソニック モバイルコミュニケーションズ VIERAケータイ P-04B 約1320万 折りたたみ 2010/05
7 富士通 ekubo F-08B 約510万 折りたたみ 2010/06
8 パナソニック モバイルコミュニケーションズ P-03B P-03B 約810万 折りたたみ 2010/02
9 NECカシオモバイルコミュニケーションズ amadanaケータイ N-07B 約510万 スライド 2010/06
10 富士通 らくらくホン ベーシックII F-07A 約200万 折りたたみ 2009/04
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年7月 月次<最大パネル>

 トップ10のうち、「Xperia」と8位の「P-03B」、10位の「らくらくホン ベーシックII F-07A」を除き、いずれも最新の2010年夏モデルだ。

 一方、KDDI(au)は、2010年夏モデルではなく、1位のシャープ製の「SH005」をはじめ、3位の「BRAVIA Phone U1(SOY02)」、5位の「EXILIMケータイ CA003」など、少し前に発売されたモデルがランキング上位を占めた。

2010年7月 携帯電話
キャリア別 販売台数ランキング<au>
順位 メーカー 品名 型番 メインカメラの有効画素数(画素) 形状 発売年月
1 シャープ SH005 SH005 527万 折りたたみ 2010/01
2 京セラ 簡単ケータイ K004 K004 197万 折りたたみ 2010/02
3 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ BRAVIA Phone U1 SOY02 514万 回転2軸 2009/12
4 京セラ SA002 SA002 808万 スライド 2010/05
5 カシオ計算機 EXILIMケータイ CA003 1217万 回転2軸 2009/11
6 東芝 T003 T003 322万 折りたたみ 2009/11
7 京セラ K002 K002 320万 折りたたみ 2009/05
8 京セラ 簡単ケータイ K005 K005 331万 折りたたみ 2010/06
9 シャープ IS01 IS01 527万 折りたたみ 2010/06
10 ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ Cyber-shotケータイ S003 S003 1209万 スライド 2010/05
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年7月 月次<最大パネル>

 注目は、前月28位から大きく順位を上げ、9位に入った6月30日発売のau初のスマートフォン「IS01」。Android端末ながら、ワンセグや赤外線通信に対応するなど、従来の携帯電話の長所を取り入れ、利便性を高めている。アップデートにより、@ezweb.ne.jpドメインの携帯電話用メール、auの総合音楽サービス「LISMO!」にも対応予定。今後、国内メーカーを中心に、こうした従来型携帯電話とスマートフォンの融合の動きが出てきそうだ。 

シャープ製のスマートフォン「IS01」

 ソフトバンクモバイル(SoftBank)は、前月までと同様、アップル製のスマートフォン「iPhone」が上位を占める傾向は変わらないものの、6月24日発売の最新モデル「iPhone 4」の32GBモデルが1位、16GBモデルが2位、「iPhone 3GS」の16GBモデルが4位、32GBモデルが8位と、「3GS」から「4」へ、売れ筋が入れ替わった。iPhone 4は、特に容量の多い32GBモデルが人気で、7月は2位のiPhone 4 16GBモデルの2倍以上の台数を売り上げ、ダントツのトップだった。

2010年7月 携帯電話
キャリア別 販売台数ランキング<SoftBank>
順位 メーカー 品名 型番 メインカメラの有効画素数(画素) 形状 発売年月
1 アップル iPhone 4 32GB iPhone 4 32GB 500万 ストレート 2010/06
2 アップル iPhone 4 16GB iPhone 4 16GB 500万 ストレート 2010/06
3 パナソニック モバイルコミュニケーションズ COLOR LIFE 840P 840P 200万 折りたたみ 2009/12
4 アップル iPhone 3GS 16GB iPhone 3GS 16GB 300万 ストレート 2009/06
5 シャープ Jelly Beans 840SH 840SH 200万 折りたたみ 2010/02
6 シャープ AQUOS SHOT 945SH 945SH 1210万 回転2軸 2010/07
7 シャープ THE PREMIUM6 WATERPROOF 841SH 320万 折りたたみ 2010/06
8 アップル iPhone 3GS 32GB iPhone 3GS 32GB 300万 ストレート 2009/06
9 SAMSUNG AQUA STYLE 840SC 840SC 314万 折りたたみ 2010/06
10 シャープ mirumo2 944SH 800万 折りたたみ 2010/06
※太字はスマートフォン
「BCNランキング」2010年7月 月次<最大パネル>

 「iPhone 4」に加え、NTTドコモの「Xperia」やauの「IS01」も好調だっことから、携帯電話全体の販売台数に占めるスマートフォンの比率は、2010年6月の15%から7月は22.6%に上昇した。「iPhone 4」に関しては、このところ、アンテナ問題に端を発するケースの無償配布、ホワイトモデルの発売延期など、マイナスイメージを与える報道が相次いでいるが、販売動向を見る限り、しばらく人気は揺るぎそうもない。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで129品目を対象としています。