音を愛する人へ どんな耳にもやさしくフィットする至高のイヤホン
徹底した人間工学に基づく設計と、他社の追随を許さない音質へのこだわり――。サウンドクリエイターを中心とするプロフェッショナルたちから。圧倒的な評価を受けているのが、米Westone社のイヤホンだ。そのWestone社が一般消費者に向けて送り出したイヤホンが、「UM2 Removable Cable」と「UM3X Removable Cable」の2製品。その驚くべき性能と魅力に迫る。
アーティストだけでなく、軍事・医療など高度なスペックと信頼性が要求されるプロフェッショナル向けのイヤホンベンダーとして、知る人ぞ知る存在のWestone社。そのWestone社の国内総代理店のシネックスが、日本市場で本腰を入れて一般向け製品の販売に乗り出す。その筆頭格が、今回紹介する「UM2 Removable Cable」と「UM3X Removable Cable」だ。
Westone社は、まだまだ日本での知名度はそれほど高くないが、創業は1959年と古く、継続的な技術革新によって、聴覚保護とヘルスケア分野での製品・サービスの先駆者として、米国を中心に世界に広く名を馳せている。近年では、ミュージックアーティストやサウンドエンジニアなど、サウンドクリエイター向けのカスタムイヤホンで確固たる評価を得ている。ユーザーには世界的なアーティストも数多く含まれる。
製品はいずれも徹底した人間工学に基づき設計されており、一般的な製品にはない絶妙なフィット感を与えてくれる。その使用感は、多くのマニアに「Westoneのイヤホンほど、耳にやさしいイヤホンはない」と評されている。音質だけではなく、フィット感を含めたトータルなユーザビリティを高いレベルで追求するのがWestone社の「ものづくり」なのだ。
「UM2 Removable Cable」は、高音と低音を二つのドライバで表現するダブルドライバ方式を採用したイヤホン。すべての音域を一つのドライバで表現するシングルドライバ方式に比べ、より明瞭で鮮明な音を聞くことができる。もう一つの「UM3X Removable Cable」のほうは、高音、低音に加え、中音用のドライバをもつトリプルドライバ方式のイヤホンだ。よりきめ細やかな音質にこだわりたい人に向けたモデルだ。
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「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」に共通する特徴が、耳穴の形や使用シーンに細かく対応する10種類のイヤーチップが付属していること。とくに、耳の内側にぴったりと密着するコンプライタイプのイヤーチップを装着すれば、25dB以下の雑音を遮音できる。このコンプライタイプのイヤーチップや、耳の温度に応じて柔らかさが変化するため、長時間の使用でも耳が痛くなることがないのも大きなポイントだ。
また、イヤホンを使っていて意外と悩まされるのが「ケーブルの断線や接触不良によるノイズ」。せっかく耳にジャストフィットするイヤホンと巡り会えたとしても、ケーブルがこうなってしまっては元も子もない。この点で「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」は、ともにケーブルと本体をコネクタで接続しているので、万が一のケーブルトラブルでも、ケーブルだけを交換することができる。
実際に、この2製品を試聴した。愛用のノートPCのイヤホン端子に「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」と、家電量販店で1500円で購入した激安イヤホンを接続し、それぞれの音を聞き比べた。
まず驚かされたのが、「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」を耳に装着した途端、周囲の雑音が一切消え失せたこと。一応、テスト環境として、扇風機とかなり騒音レベルの高い自作のデスクトップPC、そして音声をかなり絞ったラジオをオンにしておく、という状況をつくっておいたのだが、扇風機やPC、さらに窓から入ってくる街の雑踏音までもが“削ぎ取られた”かのように見事にカットされ、かなり小さめに音声を絞ったラジオの音だけがきれいに残る。これには本当に驚いた。ちなみに、激安イヤホンはフィット感に乏しく、これらの雑音がジャンジャン入ってきてしまう。
次にCDの再生。ややアップテンポのインストルメンタルナンバーを再生し、「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」を聞き比べた。双方とも非常にクリアな音だが、低音に関してはトリプルドライバの「UM3X Removable Cable」のほうが一段音に深みが出ることがはっきりわかる。
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ここでもう一度驚かされたのが、激安イヤホンとの明瞭性の歴然たる違いだ。「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」は目の前に音源があるかのようにクリアな聞こえ方であるのに対し、激安イヤホンは、まるで二重三重の段ボールで隔てられているかのように、こもった音になる。それなりにクリアなサウンドを楽しませてくれると思っていた激安イヤホンだが、まさかここまで歴然たる差があるとは……。
あらためて「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」の性能を思い知らされたともに、なぜWestoneのイヤホンがプロに愛されるのか、その理由を身をもって理解することができた。
次にICレコーダーを懐に忍ばせ、電車内で取材で録音した音声の再生を行った。ここでも「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」は、装着するだけで見事に電車内のノイズを消してくれた。
ただし、電車の場合は先の室内とは比べようもないほど雑音のレベルが大きいので、完全にノイズを消し去ることは不可能。それでも、自分だけが特別なリスニングルームにいるかのような、ノイズとの隔絶感を感じることができる。
取材音声に関しても、非常に明瞭に聞き取れただけでなく、対象者の微かな息づかいや体勢を崩した際の衣服の摩擦音までも聞き取れたことは驚きだった。激安イヤホンでも、音声ならばそれなりに聞き取ることができるが、その空間の空気感に近い音は聞き取ることはまず不可能だ。この点は、出張などで頻繁に旅客機内や特急電車を利用するような人には見逃せないポイントになるだろう。
また、1時間ほど耳に装着させたまま音声を聞いていたが、コンプライタイプのイヤーチップが思いのほかピタリとフィットし、耳への違和感や痛みを感じることはまったくなかったことも付け加えておきたい。
「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」ともに、想像以上のパフォーマンスに大きく驚かされることになったと同時に、これまでのイヤホンというデバイスに対する認識を大きく改めさせられることになった。
気になる価格は、「UM2 Removable Cable」が3万円台後半、「UM3X Removable Cable」が4万円台後半。それなりに値は張るが、音にこだわりをもつ人や、いま持っているイヤホンに不満を感じている人であれば、決して高い買い物ではないはずだ。少なくとも、後悔はしない。
「さらに高いクオリティを求めたい」という人には、完全なるオーダーメイドのカスタムモデルも用意されている。世界に一つだけの真のカスタムモデルを手に入れたい人は、販売代理店のシネックスへ問い合わせてほしい。(ITジャーナリスト 市川 昭彦)
徹底した人間工学設計に基づく耳にやさしいイヤホン
アーティストだけでなく、軍事・医療など高度なスペックと信頼性が要求されるプロフェッショナル向けのイヤホンベンダーとして、知る人ぞ知る存在のWestone社。そのWestone社の国内総代理店のシネックスが、日本市場で本腰を入れて一般向け製品の販売に乗り出す。その筆頭格が、今回紹介する「UM2 Removable Cable」と「UM3X Removable Cable」だ。
「UM2 Removable Cable」(右)と「UM3X Removable Cable」(左)
Westone社は、まだまだ日本での知名度はそれほど高くないが、創業は1959年と古く、継続的な技術革新によって、聴覚保護とヘルスケア分野での製品・サービスの先駆者として、米国を中心に世界に広く名を馳せている。近年では、ミュージックアーティストやサウンドエンジニアなど、サウンドクリエイター向けのカスタムイヤホンで確固たる評価を得ている。ユーザーには世界的なアーティストも数多く含まれる。
製品はいずれも徹底した人間工学に基づき設計されており、一般的な製品にはない絶妙なフィット感を与えてくれる。その使用感は、多くのマニアに「Westoneのイヤホンほど、耳にやさしいイヤホンはない」と評されている。音質だけではなく、フィット感を含めたトータルなユーザビリティを高いレベルで追求するのがWestone社の「ものづくり」なのだ。
10種類のイヤーチップが最適なフィット感を提供
「UM2 Removable Cable」は、高音と低音を二つのドライバで表現するダブルドライバ方式を採用したイヤホン。すべての音域を一つのドライバで表現するシングルドライバ方式に比べ、より明瞭で鮮明な音を聞くことができる。もう一つの「UM3X Removable Cable」のほうは、高音、低音に加え、中音用のドライバをもつトリプルドライバ方式のイヤホンだ。よりきめ細やかな音質にこだわりたい人に向けたモデルだ。
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「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」に共通する特徴が、耳穴の形や使用シーンに細かく対応する10種類のイヤーチップが付属していること。とくに、耳の内側にぴったりと密着するコンプライタイプのイヤーチップを装着すれば、25dB以下の雑音を遮音できる。このコンプライタイプのイヤーチップや、耳の温度に応じて柔らかさが変化するため、長時間の使用でも耳が痛くなることがないのも大きなポイントだ。
耳穴の形や使用シーンに細かく対応する10種類のイヤーチップ
装着例その1、装着例その2
装着例その3、装着例その4
また、イヤホンを使っていて意外と悩まされるのが「ケーブルの断線や接触不良によるノイズ」。せっかく耳にジャストフィットするイヤホンと巡り会えたとしても、ケーブルがこうなってしまっては元も子もない。この点で「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」は、ともにケーブルと本体をコネクタで接続しているので、万が一のケーブルトラブルでも、ケーブルだけを交換することができる。
「UM2 Removable Cable」と「UM3X Removable Cable」は、本体とケーブルが分かれる
驚愕のノイズ低減性能とクリアなサウンド
実際に、この2製品を試聴した。愛用のノートPCのイヤホン端子に「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」と、家電量販店で1500円で購入した激安イヤホンを接続し、それぞれの音を聞き比べた。
まず驚かされたのが、「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」を耳に装着した途端、周囲の雑音が一切消え失せたこと。一応、テスト環境として、扇風機とかなり騒音レベルの高い自作のデスクトップPC、そして音声をかなり絞ったラジオをオンにしておく、という状況をつくっておいたのだが、扇風機やPC、さらに窓から入ってくる街の雑踏音までもが“削ぎ取られた”かのように見事にカットされ、かなり小さめに音声を絞ったラジオの音だけがきれいに残る。これには本当に驚いた。ちなみに、激安イヤホンはフィット感に乏しく、これらの雑音がジャンジャン入ってきてしまう。
次にCDの再生。ややアップテンポのインストルメンタルナンバーを再生し、「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」を聞き比べた。双方とも非常にクリアな音だが、低音に関してはトリプルドライバの「UM3X Removable Cable」のほうが一段音に深みが出ることがはっきりわかる。
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ここでもう一度驚かされたのが、激安イヤホンとの明瞭性の歴然たる違いだ。「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」は目の前に音源があるかのようにクリアな聞こえ方であるのに対し、激安イヤホンは、まるで二重三重の段ボールで隔てられているかのように、こもった音になる。それなりにクリアなサウンドを楽しませてくれると思っていた激安イヤホンだが、まさかここまで歴然たる差があるとは……。
あらためて「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」の性能を思い知らされたともに、なぜWestoneのイヤホンがプロに愛されるのか、その理由を身をもって理解することができた。
乗り物内での使用もバッチリ
次にICレコーダーを懐に忍ばせ、電車内で取材で録音した音声の再生を行った。ここでも「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」は、装着するだけで見事に電車内のノイズを消してくれた。
ただし、電車の場合は先の室内とは比べようもないほど雑音のレベルが大きいので、完全にノイズを消し去ることは不可能。それでも、自分だけが特別なリスニングルームにいるかのような、ノイズとの隔絶感を感じることができる。
取材音声に関しても、非常に明瞭に聞き取れただけでなく、対象者の微かな息づかいや体勢を崩した際の衣服の摩擦音までも聞き取れたことは驚きだった。激安イヤホンでも、音声ならばそれなりに聞き取ることができるが、その空間の空気感に近い音は聞き取ることはまず不可能だ。この点は、出張などで頻繁に旅客機内や特急電車を利用するような人には見逃せないポイントになるだろう。
また、1時間ほど耳に装着させたまま音声を聞いていたが、コンプライタイプのイヤーチップが思いのほかピタリとフィットし、耳への違和感や痛みを感じることはまったくなかったことも付け加えておきたい。
世界で1つだけの真のカスタムモデルを手に入れることも
「UM2 Removable Cable」「UM3X Removable Cable」ともに、想像以上のパフォーマンスに大きく驚かされることになったと同時に、これまでのイヤホンというデバイスに対する認識を大きく改めさせられることになった。
気になる価格は、「UM2 Removable Cable」が3万円台後半、「UM3X Removable Cable」が4万円台後半。それなりに値は張るが、音にこだわりをもつ人や、いま持っているイヤホンに不満を感じている人であれば、決して高い買い物ではないはずだ。少なくとも、後悔はしない。
オーダーメイドのカスタムモデルも用意。プレミアム感ある専用のケースが付属する
「さらに高いクオリティを求めたい」という人には、完全なるオーダーメイドのカスタムモデルも用意されている。世界に一つだけの真のカスタムモデルを手に入れたい人は、販売代理店のシネックスへ問い合わせてほしい。(ITジャーナリスト 市川 昭彦)