地デジパソコン夏モデル速攻レビュー テレビとしても主役級! ソニー「VAIO J」
Windows 7搭載の最新のパソコンは、すぐれたAV性能を備え、エンタテインメントを存分に楽しめる機種が多い。地上デジタル放送が視聴できる「地デジパソコン」もその一つ。ここでは、大手各社の地デジパソコン夏モデルを使いながら、その特徴やメリットを紹介する。第2回は、ソニーのデスクトップパソコン「VAIO J VPCJ118FJ」だ。充実の地デジ再生・録画機能を備え、一台三役で大活躍する。
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「VAIO Jシリーズ」は、21.5型のフルハイビジョン(HD)液晶とパソコン本体が一体になっている。21.5型液晶の背面にPCを内蔵しているが、パソコンには見えないフォルムだ。試用したモデルのカラーはブラックで、無線接続のキーボードやマウスも本体と同じくブラックになっている。シリーズの上位モデル「VPCJ119FJ」は、液晶がタッチパネル対応だが、今回試した「VAIO J VPCJ118FJ」は、非対応モデル。
OSがWindows 7 Home Premiumの64ビット版、CPUにはCore i5 450Mを搭載。メモリは4GB、HDDは1TBと余裕のスペック。ベンチマークソフトで計測したところ、Windows 7のエクスペリエンススコアはCPUが6.8、メモリが5.9と高い結果を出した。後ほど説明するフルHDの映像をダブル録画するには相当なパワーが必要なのだが、十分クリアしている。
21.5型の液晶とパソコンが一体になっている本体の右側面にはBDドライブとB-CASカードスロットを備え、インターフェースは左側と背面にまとまっている。USBポートは四つ。有線LANは、もちろんギガビット対応だ。ソニー製品らしく、他の機器との接続が簡単なi.Link端子も備える。無線LANはIEEE 802.11b/g/n準拠で、最大150Mbpsのデータ送受信が可能。そのほか、電源ボタンの隣には、パソコンを起動させたまま、ディスプレイだけを消せる「DISPLAY OFF」ボタンを備え、音楽再生に便利だ。
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アンテナケーブルと電源は背面で接続する。地上・BS・110度CSデジタルチューナーは、それぞれ2基ずつ搭載しているので、ダブル録画ができる。セットアップは、B-CASカードをセットしてアンテナケーブルを接続するだけ。リモコンの「テレビ」を押すと、設定画面が開くようになっている。そして、まずは、チャンネルのスキャンを行う。
テレビ視聴ソフト「Giga Pocket Digital」は、マウスとリモコンの操作に対応。16:9の液晶を全画面表示すると、フルHDの解像度を余すところなく活用できる。ウィンドウ表示もできるので、他の作業をしながらテレビを流しておく“ながら見”には最適だ。
各操作のリアクションは軽く、ストレスを感じない。チャンネル切り替えは約3秒と、テレビ並に速い。AVCへのエンコードが必要なテレビ録画中でも、他の操作が重くならないのがいい。放送中の番組を画面右側に表示すれば、チャンネルを次々に切り替えられる。
録画機能は、BDレコーダーに匹敵する使い勝手だ。前述の通り、ダブルチューナーを備え、2番組同時録画ができるし、MPEG2-TS録画時の容量はHD画質で1時間7.5GB(地デジ:17Mbps)。AVC録画時の容量はHD標準で1時間2GB(4.5Mbps)となる。同時録画のときも、両方ともAVCにエンコードしながら長時間録画ができるのはうれしいところだ。
電子番組表は一覧性がよく、見たい番組をすぐに探せる。番組の予約録画も簡単だ。テレビパソコンでは、予約の時間に起動していないと録画できないことがあったが、この製品は予約した時間に自動起動して録画してくれる。
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初期設定でモバイル用の番組データも同時に記録しているので、メモリースティックやPSPに書き出すことができる。録画番組の解析をリアルタイムに行っているのもすばらしい。従来は、録画後に処理が必要だったのだが、モバイル用のデータを元に解析しているので、録画終了と同時にダイジェスト再生などが可能になる。
ユーザーが興味をもちそうな番組を自動で録りためてくれる「おまかせ・まる録」も見逃せない。気になるキーワードを登録しておけば、自動的に録画してくれる。忙しくて番組表のチェックができないときでも、興味のある番組を見逃すことがない。
「おまかせ・まる録」を使うと、大量の番組が録画されることになるが、ジャンルやチャンネル、日時別にソートできるので、見たい番組を簡単に探すことができる。連続ドラマなどは、番組名でフォルダ分けも可能だ。
使い込んでいくと、「Giga Pocket Digital」の操作や音楽ライブラリを解析して、「お好み学習エンジン」が番組をオススメしてくれるようになる賢い機能もついている。メディアプレイヤーの「Media Gallery」にもオススメ番組が表示されることがある。
BD/DVDドライブを内蔵しているので、保存版にしたい録画番組は、BDやDVDに書き出せる。ただし、AVC録画した番組はDVDには保存できないので、BDに記録しよう。また、PSPやメモリースティックに書き出して、持ち出すことも可能だ。録画時にチャプターが自動生成されるので、見たい部分だけを手軽に書き出せる。時系列でサムネイルが一覧できるフィルムロールを使って、カット編集しよう。
地デジの視聴ソフトが使いやすく、テレビとしての使い心地は抜群。テレビとしても主役を張れるパソコンだ。もちろんパソコンとしても高性能なので、ネットでの調べものやメールはもちろん、動画編集などヘビーな作業もお手のものだ。実勢価格は20万円前後だが、テレビとBDレコーダー、充実したスペックのパソコンが同時に手に入るので、お得感がある。21.5型前後のテレビとBDレコーダーの購入を検討しているなら、「VAIO J VPCJ118FJ」が有力な選択肢となるだろう。(アバンギャルド・柳谷智宣)
【VAIO J VPCJ118FJの主なスペック】
CPU:Core i5 450M(2.40 GHz)
OS:Windows 7 Home Premium 64ビット
メモリ:4GB
HDD:1TB
ディスプレイ:21.5型ワイド(1920×1080画素)
サイズ:幅525×奥行き185×高さ398mm(本体最小傾斜時)
重さ:約8.9kg
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21.5型フルHD液晶搭載、パソコンに見えないフォルム
「VAIO Jシリーズ」は、21.5型のフルハイビジョン(HD)液晶とパソコン本体が一体になっている。21.5型液晶の背面にPCを内蔵しているが、パソコンには見えないフォルムだ。試用したモデルのカラーはブラックで、無線接続のキーボードやマウスも本体と同じくブラックになっている。シリーズの上位モデル「VPCJ119FJ」は、液晶がタッチパネル対応だが、今回試した「VAIO J VPCJ118FJ」は、非対応モデル。
VAIO Jシリーズ「VPCJ118FJ/BI」
OSがWindows 7 Home Premiumの64ビット版、CPUにはCore i5 450Mを搭載。メモリは4GB、HDDは1TBと余裕のスペック。ベンチマークソフトで計測したところ、Windows 7のエクスペリエンススコアはCPUが6.8、メモリが5.9と高い結果を出した。後ほど説明するフルHDの映像をダブル録画するには相当なパワーが必要なのだが、十分クリアしている。
Windows 7標準のベンチマークプログラムの計測結果
21.5型の液晶とパソコンが一体になっている本体の右側面にはBDドライブとB-CASカードスロットを備え、インターフェースは左側と背面にまとまっている。USBポートは四つ。有線LANは、もちろんギガビット対応だ。ソニー製品らしく、他の機器との接続が簡単なi.Link端子も備える。無線LANはIEEE 802.11b/g/n準拠で、最大150Mbpsのデータ送受信が可能。そのほか、電源ボタンの隣には、パソコンを起動させたまま、ディスプレイだけを消せる「DISPLAY OFF」ボタンを備え、音楽再生に便利だ。
右側面にはBDドライブとB-CASカードスロット、インターフェースは左側面と背面に備える
ディスプレイの電源だけを消す「DISPLAY OFF」
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3波対応のダブルチューナー、W録画もOK
アンテナケーブルと電源は背面で接続する。地上・BS・110度CSデジタルチューナーは、それぞれ2基ずつ搭載しているので、ダブル録画ができる。セットアップは、B-CASカードをセットしてアンテナケーブルを接続するだけ。リモコンの「テレビ」を押すと、設定画面が開くようになっている。そして、まずは、チャンネルのスキャンを行う。
B-CASカードをセット
初期設定、チャンネルのスキャンを行う
使い勝手のいい視聴ソフト「Giga Pocket Digital」
テレビ視聴ソフト「Giga Pocket Digital」は、マウスとリモコンの操作に対応。16:9の液晶を全画面表示すると、フルHDの解像度を余すところなく活用できる。ウィンドウ表示もできるので、他の作業をしながらテレビを流しておく“ながら見”には最適だ。
ウィンドウ表示も可能
各操作のリアクションは軽く、ストレスを感じない。チャンネル切り替えは約3秒と、テレビ並に速い。AVCへのエンコードが必要なテレビ録画中でも、他の操作が重くならないのがいい。放送中の番組を画面右側に表示すれば、チャンネルを次々に切り替えられる。
放送中の番組を画面右側に表示すればチャンネルを切り替えられる
BDレコーダーに匹敵する使い勝手
録画機能は、BDレコーダーに匹敵する使い勝手だ。前述の通り、ダブルチューナーを備え、2番組同時録画ができるし、MPEG2-TS録画時の容量はHD画質で1時間7.5GB(地デジ:17Mbps)。AVC録画時の容量はHD標準で1時間2GB(4.5Mbps)となる。同時録画のときも、両方ともAVCにエンコードしながら長時間録画ができるのはうれしいところだ。
パソコンの電源を切っていても録画予約ができる
電子番組表は一覧性がよく、見たい番組をすぐに探せる。番組の予約録画も簡単だ。テレビパソコンでは、予約の時間に起動していないと録画できないことがあったが、この製品は予約した時間に自動起動して録画してくれる。
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初期設定でモバイル用の番組データも同時に記録しているので、メモリースティックやPSPに書き出すことができる。録画番組の解析をリアルタイムに行っているのもすばらしい。従来は、録画後に処理が必要だったのだが、モバイル用のデータを元に解析しているので、録画終了と同時にダイジェスト再生などが可能になる。
ダイジェスト再生で盛り上がっている場面だけをチェック
ユーザーが興味をもちそうな番組を自動で録りためてくれる「おまかせ・まる録」も見逃せない。気になるキーワードを登録しておけば、自動的に録画してくれる。忙しくて番組表のチェックができないときでも、興味のある番組を見逃すことがない。
「おまかせ・まる録」でキーワードを入力
「おまかせ・まる録」を使うと、大量の番組が録画されることになるが、ジャンルやチャンネル、日時別にソートできるので、見たい番組を簡単に探すことができる。連続ドラマなどは、番組名でフォルダ分けも可能だ。
使い込んでいくと、「Giga Pocket Digital」の操作や音楽ライブラリを解析して、「お好み学習エンジン」が番組をオススメしてくれるようになる賢い機能もついている。メディアプレイヤーの「Media Gallery」にもオススメ番組が表示されることがある。
「Media Gallery」にオススメコンテンツが表示されることも
BD/DVDドライブを内蔵しているので、保存版にしたい録画番組は、BDやDVDに書き出せる。ただし、AVC録画した番組はDVDには保存できないので、BDに記録しよう。また、PSPやメモリースティックに書き出して、持ち出すことも可能だ。録画時にチャプターが自動生成されるので、見たい部分だけを手軽に書き出せる。時系列でサムネイルが一覧できるフィルムロールを使って、カット編集しよう。
BDやPSPなどに番組を書き出せる
テレビとして主役を張る一体型PC
地デジの視聴ソフトが使いやすく、テレビとしての使い心地は抜群。テレビとしても主役を張れるパソコンだ。もちろんパソコンとしても高性能なので、ネットでの調べものやメールはもちろん、動画編集などヘビーな作業もお手のものだ。実勢価格は20万円前後だが、テレビとBDレコーダー、充実したスペックのパソコンが同時に手に入るので、お得感がある。21.5型前後のテレビとBDレコーダーの購入を検討しているなら、「VAIO J VPCJ118FJ」が有力な選択肢となるだろう。(アバンギャルド・柳谷智宣)
視聴ソフトが使いやすくテレビとしての使い心地は抜群
【VAIO J VPCJ118FJの主なスペック】
CPU:Core i5 450M(2.40 GHz)
OS:Windows 7 Home Premium 64ビット
メモリ:4GB
HDD:1TB
ディスプレイ:21.5型ワイド(1920×1080画素)
サイズ:幅525×奥行き185×高さ398mm(本体最小傾斜時)
重さ:約8.9kg
<<2台目テレビもXPパソコンも買い替えるなら地デジパソコン!>>
主要メーカーの最新パソコンのレビューを順次公開予定!
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