レンズの出ない薄型コンデジランキング、カメラっぽくないデザインで気軽に撮影
撮影するとき、レンズが飛び出さないタイプのコンパクトデジタルカメラが増えてきた。スリムなのでジャケットの胸ポケットなどにスッポリ入り、カメラ付き携帯電話のように気軽に取り出して、日常のなにげない瞬間を切り取ることができる。「BCNランキング」から、そんな屈曲式レンズを採用するコンパクトデジカメの売れ筋ランキングを紹介しよう。
電源ボタンを押すと出てくる沈胴式レンズに対し、飛び出ないタイプを屈曲式レンズと呼ぶ。屈曲式レンズ搭載モデルの魅力は、なんといってもその薄さ。レンズ群内に配置するプリズムで、光を90度折り曲げて撮像素子に当てる屈曲式は、沈胴式に比べて本体を薄くしやすい。ポケットなどに入れていつでも持ち歩き、気軽に取り出して撮影できる。
レンズがせり出す時間がないので、沈胴式モデルに比べて比較的起動が早いというメリットもあり、ブログ用など、日々のちょっとした瞬間を撮影をするには最適だ。
また、レンズが出た状態でカメラを落としたり、壁にぶつけたりして、レンズ部分が壊れてしまうこともない。もちろん、衝撃を受けて壊れないという保証はないが、レンズが突出していないぶん、耐久性は沈胴式に比べて多少アップするようだ。
屈曲式レンズというと、ボディ内部に納めるためにレンズの大きさや動きに制約が多く、一般的に沈胴式に比べて口径の大きな明るいレンズを搭載しにくい。また、広角や望遠撮影に弱いといわれている。確かに、光学ズームの倍率では沈胴式に劣るが、広角は35mmフィルム換算で25mmからのものも出てきている。これなら、風景撮影もバッチリだ。
では、2010年3月の屈曲式レンズを採用するコンパクトデジカメの売れ筋ランキングを紹介しよう。
1位はタッチパネル方式の3.5型ワイド液晶をもつ、富士フイルムの「FinePix Z700EXR」。カメラの縦・横を変えると、向きに合わせて液晶の表示が自動で切り替わる。再生時にカメラを縦にすれば、液晶ディスプレイ上面にプレビュー、下面にサムネイルの2画面に分けて画像を表示し、多くのデータのなかからお目当ての画像を探し出しやすい。
最大10匹までのペットの顔を見つけてピントを合わせる「ペット自動検出」機能を備える。有効画素数は1200万画素。35mmフィルム換算で35-175mmの光学5倍ズームレンズを搭載。最薄部は16.9mm。
2位は、同じく富士フイルムの「FinePix Z300」。タッチ操作に対応する3.0型ワイド液晶を搭載する。モニタに映った被写体を指先でタッチすると、自動でピントを合わせてシャッターを切る「タッチショット」機能を備える。
撮影した画像をタッチ操作でドラッグ&ドロップし、複数の画像を組み合わせて1枚の画像を作成する「レイアウトフォト」や、撮影画像のリストを見ながら指でフォルダ分けができる「フォルダ管理」など、タッチパネルを生かした再生・編集機能をもつ。有効画素数は1000万画素。35mmフィルム換算で36-180mmの光学5倍ズームレンズを備える。最薄部は18.5mm。
3位と4位には、ソニー製品がランクインした。3位はフルハイビジョン(フルHD)動画が撮影できる「Cyber-shot TX7」。感度の高い裏面照射型CMOSセンサーを採用し、夜景や室内などの暗いシーンでも、ノイズが少なく、滑らかな写真を撮影できる。
カメラをひと振りする間に、手ブレ補正を行いながら最大100枚の静止画を高速連写。連写した各画像間のズレを検出してつなぎ合わせることで、最大258度のパノラマ写真を撮影する「スイングパノラマ」機能を備える。
有効画素数は1020万画素。タッチパネル方式の3.5型ワイド液晶、35mmフィルム換算で25-100mmの光学4倍ズームレンズを搭載する。最薄部は17.5mm。
4位は、防水モデル「Cyber-shot TX5」。水深3mで60分連続使用できる防水性能や、高さ1.5mからの落下衝撃試験をクリアした耐衝撃性能、-10度までの耐低温性能、砂やホコリを気にせず使える防塵性能を備える。
「Cyber-shot TX7」と同じく、裏面照射型CMOSセンサーを採用。「スイングパノラマ」機能を搭載する。有効画素数は1020万画素。3.0型ワイドのタッチパネル液晶、35mmフィルム換算で25-100mmの光学4倍ズームレンズを装備する。最薄部は16.7mm。
5位はパナソニック「LUMIX FP1」。歴代「LUMIX」の中で最も薄い18.6mmのボディが特徴だ。有効画素数は1210万画素。2.7型液晶と35mmフィルム換算で35-140mmの光学4倍ズームレンズを搭載する。
レンズが出ない屈曲式は、ズームしても相手に気づかれず、自然な表情を捉えやすい。カフェやレストランでのちょっとした食事を撮るときも、大げさにならない。“カメラらしくない”そのデザインが自然でいいのだ。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。
薄くデザイン性の高いボディは普段使いにぴったり、風景に強いモデルも
電源ボタンを押すと出てくる沈胴式レンズに対し、飛び出ないタイプを屈曲式レンズと呼ぶ。屈曲式レンズ搭載モデルの魅力は、なんといってもその薄さ。レンズ群内に配置するプリズムで、光を90度折り曲げて撮像素子に当てる屈曲式は、沈胴式に比べて本体を薄くしやすい。ポケットなどに入れていつでも持ち歩き、気軽に取り出して撮影できる。
レンズがせり出す時間がないので、沈胴式モデルに比べて比較的起動が早いというメリットもあり、ブログ用など、日々のちょっとした瞬間を撮影をするには最適だ。
また、レンズが出た状態でカメラを落としたり、壁にぶつけたりして、レンズ部分が壊れてしまうこともない。もちろん、衝撃を受けて壊れないという保証はないが、レンズが突出していないぶん、耐久性は沈胴式に比べて多少アップするようだ。
屈曲式レンズというと、ボディ内部に納めるためにレンズの大きさや動きに制約が多く、一般的に沈胴式に比べて口径の大きな明るいレンズを搭載しにくい。また、広角や望遠撮影に弱いといわれている。確かに、光学ズームの倍率では沈胴式に劣るが、広角は35mmフィルム換算で25mmからのものも出てきている。これなら、風景撮影もバッチリだ。
レンズの出ないコンパクトデジカメの売れ筋、タッチパネルモデルがずらり
では、2010年3月の屈曲式レンズを採用するコンパクトデジカメの売れ筋ランキングを紹介しよう。
順位 | メーカー名 | 型番・シリーズ名 | 画素数(万画素) |
---|---|---|---|
1 | 富士フイルム | FinePix Z700EXR | 1200 |
2 | 富士フイルム | FinePix Z300 | 1000 |
3 | ソニー | Cyber-shot TX7 | 1020 |
4 | ソニー | Cyber-shot TX5 | 1020 |
5 | パナソニック | LUMIX FP1 | 1210 |
「BCNランキング」 2010年3月 月次 <最大パネル>
1位はタッチパネル方式の3.5型ワイド液晶をもつ、富士フイルムの「FinePix Z700EXR」。カメラの縦・横を変えると、向きに合わせて液晶の表示が自動で切り替わる。再生時にカメラを縦にすれば、液晶ディスプレイ上面にプレビュー、下面にサムネイルの2画面に分けて画像を表示し、多くのデータのなかからお目当ての画像を探し出しやすい。
FinePix Z700EXR
最大10匹までのペットの顔を見つけてピントを合わせる「ペット自動検出」機能を備える。有効画素数は1200万画素。35mmフィルム換算で35-175mmの光学5倍ズームレンズを搭載。最薄部は16.9mm。
2位は、同じく富士フイルムの「FinePix Z300」。タッチ操作に対応する3.0型ワイド液晶を搭載する。モニタに映った被写体を指先でタッチすると、自動でピントを合わせてシャッターを切る「タッチショット」機能を備える。
FinePix Z300
撮影した画像をタッチ操作でドラッグ&ドロップし、複数の画像を組み合わせて1枚の画像を作成する「レイアウトフォト」や、撮影画像のリストを見ながら指でフォルダ分けができる「フォルダ管理」など、タッチパネルを生かした再生・編集機能をもつ。有効画素数は1000万画素。35mmフィルム換算で36-180mmの光学5倍ズームレンズを備える。最薄部は18.5mm。
3位と4位には、ソニー製品がランクインした。3位はフルハイビジョン(フルHD)動画が撮影できる「Cyber-shot TX7」。感度の高い裏面照射型CMOSセンサーを採用し、夜景や室内などの暗いシーンでも、ノイズが少なく、滑らかな写真を撮影できる。
Cyber-shot TX7
カメラをひと振りする間に、手ブレ補正を行いながら最大100枚の静止画を高速連写。連写した各画像間のズレを検出してつなぎ合わせることで、最大258度のパノラマ写真を撮影する「スイングパノラマ」機能を備える。
有効画素数は1020万画素。タッチパネル方式の3.5型ワイド液晶、35mmフィルム換算で25-100mmの光学4倍ズームレンズを搭載する。最薄部は17.5mm。
4位は、防水モデル「Cyber-shot TX5」。水深3mで60分連続使用できる防水性能や、高さ1.5mからの落下衝撃試験をクリアした耐衝撃性能、-10度までの耐低温性能、砂やホコリを気にせず使える防塵性能を備える。
Cyber-shot TX5
「Cyber-shot TX7」と同じく、裏面照射型CMOSセンサーを採用。「スイングパノラマ」機能を搭載する。有効画素数は1020万画素。3.0型ワイドのタッチパネル液晶、35mmフィルム換算で25-100mmの光学4倍ズームレンズを装備する。最薄部は16.7mm。
5位はパナソニック「LUMIX FP1」。歴代「LUMIX」の中で最も薄い18.6mmのボディが特徴だ。有効画素数は1210万画素。2.7型液晶と35mmフィルム換算で35-140mmの光学4倍ズームレンズを搭載する。
LUMIX FP1
レンズが出ない屈曲式は、ズームしても相手に気づかれず、自然な表情を捉えやすい。カフェやレストランでのちょっとした食事を撮るときも、大げさにならない。“カメラらしくない”そのデザインが自然でいいのだ。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。