東芝、液晶テレビ「REGZA」刷新、全モデルがLEDバックライト搭載/録画対応に

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2010/04/15 15:09

 東芝は、4月14日、液晶テレビ「REGZA(レグザ)」の新製品として、“LED REGZA”3シリーズ計26モデルを、5月上旬から順次発売すると発表した。液晶パネルはすべてIPS方式で、LEDバックライトを搭載した。また、“LED REGZA”は全機種が録画対応となる。「REGZA」誕生から5年。これまで同様、福山雅治さんをキャラクターに起用しながら「レグザ第二章始まる」を掲げ、“LED REGZA”で激戦の市場に攻勢をかける。

 薄型テレビ市場が大幅に伸長するなかで、同社調べによると、2010年3月の東芝の販売台数は前年比約4.1倍で、市場全体の伸び率約2.7倍を大きく上回ったという。「BCNランキング」データでは、10年3月の東芝の販売台数伸び率は前年同月の約4.4倍で、市場全体の伸び率の約2.6倍を大幅に上回っている。また、10V型以上の液晶テレビ市場では、09年3月に14.5%だった東芝のシェアは、直近の10年3月では10.2ポイント増の24.7%と、大幅にシェアを伸ばしている。

 村沢圧司・ビジュアルプロダクツ社映像マーケティング事業部事業部長は、「3月に獲得したシェアを一時的なものにせず、今後も持続させていく。市場が伸長している間に35%はとりたい」と、市場での存在感のさらなる向上に自信を示した。

LED REGZAで「レグザ第二章始まる」

 村沢事業部長は、2010年度の映像商品戦略として、「LED」「CELLレグザ」「3D」「BD強化」の各戦略を挙げた。今回の“LED REGZA”を手始めに、バックライトをLEDに特化していくことを表明。2010年度は台数構成比で約50%をLED化し、12年度末には蛍光管バックライトモデルの国内販売を終了させる。また、大手メーカー各社が参入を表明している3D(立体映像)テレビについては、今夏の発売を明らかにした。CELLレグザ、レグザの両ブランドで3D対応機を投入する予定で、詳細は後日発表する。

 新製品は、37V、42V、47V、55V型のプレミアムモデル「Z1」、プライベートからリビングまで19V、22V、26V、32V、37V、42V、47V、55V型を揃えた「RE1」、19V、22V、26V型の小型モデル「HE1」の3シリーズで、カラーバリエーションを含めて計26モデル。エッジ型LEDバックライトを搭載することで薄型化を図り、デザインを刷新した。

全モデルがLEDバックライト搭載/録画対応

 映像エンジンは、従来の「メタブレイン・プレミアム2」(ZX9500)から「次世代レグザエンジン」に進化して性能強化。さらにCELLレグザに採用した自己合同性超解像技術を採用した「レゾリューションプラス4」」を搭載している。これら高画質技術とLEDコントロールシステムとの相乗効果によって、より高密度で緻密な映像が楽しめる。また、電源や番組表表示の高速化を実現している。

 プレミアムモデルの「Z1」は、ダブルコアチップの「次世代レグザエンジン DUO」を搭載し、超解像処理の精度をさらに向上させている。また、CELLレグザを踏襲したデザインやオーディオを採用。オーディオはCELLレグザ同様、ウーファー、ソフトドームツィーターをマルチアンプで駆動する。また「Z1」は、薄型テレビとして初めてWindows 7に対応。Windows 7搭載PCに保存する映像や音楽を再生できる。無線LAN接続によって、PCのコンテンツがリビングのテレビで簡単に見ることができる。

岡田淳 映像マーケティング事業部日本部部長(左)、村沢圧司 事業部長

 同社は、液晶テレビ発売当初から録画機能を一つの売りにしており、09年度下期の録画対応モデルの構成比は他社の約2倍の45%となっている。今回発表の“LED REGZA”は、全モデルが録画に対応。「Z1」がUSB/LAN接続HDD、「RE1」はUSB接続HDD、小型の「HE1」はUSB接続HDDと内蔵HDDに録画できる。10年度上期は、60%を録画対応モデルにしていく。

 実勢価格は普及レベルに設定し、「Z1」シリーズの55V型が48万円前後、42V型が30万円前後、「RE1」の55V型が43万円前後、42V型が25万円前後、32V型が15万円前後、「HE1」の22V型は12万円前後の見込みとしている。

 また今回、液晶テレビとあわせて、同社初の純正ラック型サラウンドシステムを7月下旬から発売する。実勢価格は、37V-47V型のテレビに対応する「RLS-250」が10万円前後、46V-55V対応の「RLS-450」が12万円前後の見込み。


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