「EOS Kiss X4」が初の首位、「PEN Lite」7位の2010年3月のデジ一眼ランキング

特集

2010/04/07 11:40

 ここ数か月、売れ筋製品の顔ぶれにさほど変化がなかったデジタル一眼市場。しかし、2010年3月のランキングは新製品が本格的に出回り始めたことで、フレッシュな印象だ。キヤノン「EOS Kiss X4」が初めて首位に立った3月のデジタル一眼の売れ筋ランキングトップ10を紹介しよう。カラーバリエーションや付属レンズなどの違いは合算して集計した。

デジタル一眼カメラ シリーズ別ランキング 2010年3月
順位 メーカー名 型番・シリーズ名 画素数(万画素) 販売台数シェア(%)
1 キヤノン EOS Kiss X4 1800 12.5
2 キヤノン EOS Kiss X3 1510 11.6
3 ニコン D90 1230 11.4
4 ニコン D5000 1230 10.1
5 パナソニック LUMIX GF1 1210 7.8
6 ニコン D3000 1020 7.1
7 オリンパス OLYMPUS PEN Lite E-PL1 1230 6.9
8 HOYA PENTAX K-x 1240 6.5
9 キヤノン EOS 7D 1800 4.4
10 キヤノン EOS Kiss X2 1220 3.4

「BCNランキング」 2010年3月月次 <最大パネル>



 1位は、2月26日発売のキヤノン「EOS Kiss X4」が販売台数シェア12.5%で獲得。2010年2月まで9か月連続で首位を維持していた「EOS Kiss X3」は11.6%で2位と、「EOS Kiss」シリーズが世代交代を果たした。

「EOS Kiss X4」と「EOS Kiss X3」

 3位と4位にはおなじみのニコン製品がランクイン。3位は「D90」で11.4%、4位は「D5000」で10.1%だった。

「D90」と「D5000」

 5位にはパナソニックのマイクロフォーサーズ機「LUMIX GF1」が7.8%で入った。同社は後継機として、3型のタッチパネル液晶を採用し、画面の被写体にタッチすれば、オートフォーカス(AF)でピントを合わせて、同時にシャッターを切る機能を備える「LUMIX G2」を4月28日に発売する。

「LUMIX GF1」と「LUMIX G2」

 3月5日発売のオリンパスのマイクロフォーサーズ機第三弾「OLYMPUS PEN Lite E-PL1」は6.9%で、初登場7位にランクインした。画像の鮮やかさ、色、ボケ味など、わかりやすい言葉の表示に従ってバーを上下させるだけで思い通りの写真を撮ることができる「ライブガイド」機能を搭載。シリーズで初めてのフラッシュを内蔵するなど、使い勝手を高めた。

OLYMPUS PEN Lite E-PL1

 デジタル一眼市場でのマイクロフォーサーズ機の販売台数構成比は、2009年3月は5.5%だったが、2010年3月では20.2%と、一年で3倍以上シェアを伸ばした。オリンパスとパナソニックの両社は、新製品でよりわかりやすいユーザーインターフェースを採用することでユーザーの底辺を広げ、さらなるシェア拡大を狙う。

 ミラーレス一眼は、ソニーも年内の製品投入を発表している。「小型デジタル一眼」というジャンルが市場に定着し始めた2010年は、ミラーレス陣営にとって今後の市場を占う重要な年となりそうだ。(BCN・武井美野里)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。