サムスンのWindows phone「SC-01B」を速攻で試す、タッチとキーボードで快適操作
NTTドコモの冬・春モデル端末が出揃った。中でも注目は、ハイスペックな端末が並ぶ「docomo PRO series」から2010年2月26日に登場した「SC-01B」。NTTドコモでは初のサムスン電子製端末で、昨年末にソフトバンクモバイルから発売されたサムスン電子製の「X01SC」に似ているが、こちらはキーボードに加えてタッチパネルを搭載しているのが特徴。いち早く実機をお借りできたので、さっそく使い心地を確かめた。レビューは二回にわたってお届けする。今回は、デザイン、操作感、利用できる基本的な機能をレビューする。
SC-01Bは、OSにWindows Mobile 6.5 Professionalを採用するストレートタイプのスマートフォン。カラーはパープルブラックで、背面は一見ブラックだが、斜めから見ると紫がかって見える。前面はメタリック、キーボードやベゼルはブラックだ。本体サイズはおよそ幅60×高さ116×薄さ12.7-13.5mm、重さ約130gで、およそ幅62.1×高さ115.5、薄さ12.3mm、重さ約135gのiPhoneとほとんど変わらず、スリムな外観。デザイン性は高く、スマートに持ち歩ける。
液晶画面はタッチ操作に対応する2.6型のTFTで、解像度は320×320ドットのスクエア型。iPhoneが搭載する480×320ドットの3.5型液晶と比べるとやや狭く感じるが、「SC-01B」はQWERTY配列のキーボードを備え、画面を触って直感的に操作しつつ、文章を高速入力ができるのがいい。
タッチ操作は“触れる”というより“押して動かす”感じ。反応する力の入れ具合がわかれば、スムーズに操作できる。800MHzのCPUを搭載しているので、アイコンをクリックした時のレスポンスは上々だ。
QWERTYキーボードの幅は53mmで、キーピッチは約5mm。37個のキーはわずかにカーブがかかった配列で、左下の「Alt」キーと組み合わせて数字や記号を入力する。筆者の指ではキーが3つ隠れてしまうが、凸型のボタンは見た目の印象より押し間違いが少ない。片手でも入力できるが、慣れると両手で高速タイピングできるようになる。
バッテリ駆動時間が長いのもうれしいところ。連続待受時間は3Gで約550時間、連続通話時間は約6.3時間で、iPhoneのそれぞれ約300時間、約5時間と比べると、はるかに頼もしい。充電はマイクロUSB端子にアダプタを装着し、NTTドコモ用の充電器を利用する。
背面のカバーを開けると、最大16GBまでのmicroSDHCカードに対応するメモリカードスロットと、FOMAカードスロットが現れる。カードを挿入するのは簡単だったが、取り出すときはボディ端までしか出てこない。指先で弾いて勢いよく飛び出させたが、多少手間取った。
SC-01Bは、Windows Mobile 6.5 から標準機能となったWindows Mobile向けのアプリケーション配信サービス「Windows Marketplace for Mobile」に対応。アップルの「iTunes App Store」のように、好みのアプリケーションを探して、ダウンロードできる。
現在のところ、10カテゴリーに合計111本のアプリケーションが登録されていて、おすすめ/人気/新着/カテゴリなどのメニューから選べるほか、キーワード検索することもできる。ちなみに、収益の取りぶんは開発者が7割、マイクロソフトが3割。これは「iTunes App Store」と同じだ。
もちろん、従来通り、Windows Mobile用のアプリケーションを公開しているサイトからダウンロードしてもいい。
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そのほか、連絡先や予定表、写真、SMSメッセージ、お気に入りなどのデータをクラウド上にバックアップしたり、同期したりするサービス「My Phone」にも対応する。Windows Live IDでサインインすれば、無料で利用できる。同期するPCが手元になくても、データをバックアップできるのが便利だ。端末をリセットしたとき、また買い換えたときでも、すぐに元の状態に復元できる。バックアップデータ容量は200MBまで。Windows LiveやMySpace、FacebookなどのSNSに、撮影した写真を直接公開する機能も備える。
「My Phone」に保存したデータに、PCからアクセスすることができるので、画像を共有したり、編集してからアップロードすることも可能だ。
また、プレミアムサービスとして、端末を紛失した場合に探し出す支援機能を用意している。これはNTTドコモのサービスで、利用料は7日間で400円。各機能を無料で試すこともできる。
SC-01BはOffice Mobileを搭載し、ワードやエクセル、パワーポイントの文書ファイルを閲覧・編集(PPTファイルは閲覧のみ)できる。Office 2007の最新ファイル形式にも対応する。電子ノートブック「OneNote Mobile」は、PCで作成したOneNoteのファイルを閲覧できるほか、新規に項目を作成することもできる。テキストや画像はもちろん、PDFファイルも開けるので、少々の作業なら端末だけで処理できるだろう。
ブログやSNS「mixi」に画像をアップロードする人なら、カメラも要チェック。背面に搭載するカメラはオートフォーカス付きで、有効約310万画素。マクロ撮影機能を備えるほか、ホワイトバランスを変更したり、エフェクトをかけたりできる。動画はMP4の3GP形式で、解像度は640×480ドット。
音楽や動画の再生に対応するほか、ゲームも楽しめる。「Windows Marketplace for Mobile」に登録されているアプリケーションの半数以上は、ゲームだ。
「SC-01B」はスマートフォンなので、iモード系のサービスは利用できない。iモードメールも「iモード.net」サービスを利用する必要がある。ワンセグやおサイフケータイ、赤外線通信に非対応だ。
しかし、FOMAハイスピードエリア内なら、受信最大7.2Mbpsの高速通信が可能で、一部のスポットでは送信最大5.7MbpsのHSUPAも利用できる。204の国や地域で通話やメールができる「WORLD WING」に対応し、海外では3Gに加えてGSM方式も利用できる。そのほか、Wi-Fi802.11b/gの無線LANとBluetooth 2.0+EDRに対応する。「Windows Marketplace for Mobile」や「My Phone」といった最新のサービスに標準で対応しているのも見逃せない。携帯電話の世界シェア2位であるサムスン電子らしい、ハイクオリティな端末といえるだろう。
サムスン電子では、SC-01Bの発売を記念して、キャンペーンを実施している。SC-01Bスペシャルサイトで流れている、CM動画の内容をもとにした問題に答えて正解すると、抽選で10万円の商品券が当たる。ぜひチェックしていただきたい。
次回はアプリケーションやサービスの活用法をご紹介する。(アバンギャルド・柳谷智宣)
・第2回を続けて読む
サムスン電子製スマートフォン「SC-01B」
スリムなボディに打ちやすいQWERTYキーボードを搭載
SC-01Bは、OSにWindows Mobile 6.5 Professionalを採用するストレートタイプのスマートフォン。カラーはパープルブラックで、背面は一見ブラックだが、斜めから見ると紫がかって見える。前面はメタリック、キーボードやベゼルはブラックだ。本体サイズはおよそ幅60×高さ116×薄さ12.7-13.5mm、重さ約130gで、およそ幅62.1×高さ115.5、薄さ12.3mm、重さ約135gのiPhoneとほとんど変わらず、スリムな外観。デザイン性は高く、スマートに持ち歩ける。
横から見るとスリムで、ポケットに入れてもがさばらない
液晶画面はタッチ操作に対応する2.6型のTFTで、解像度は320×320ドットのスクエア型。iPhoneが搭載する480×320ドットの3.5型液晶と比べるとやや狭く感じるが、「SC-01B」はQWERTY配列のキーボードを備え、画面を触って直感的に操作しつつ、文章を高速入力ができるのがいい。
「SC-01B」(右)は、タッチパネルに加えて、QWERTYキーボードを備える
タッチ操作は“触れる”というより“押して動かす”感じ。反応する力の入れ具合がわかれば、スムーズに操作できる。800MHzのCPUを搭載しているので、アイコンをクリックした時のレスポンスは上々だ。
タッチ操作のレスポンスはなかなか
___page___QWERTYキーボードの幅は53mmで、キーピッチは約5mm。37個のキーはわずかにカーブがかかった配列で、左下の「Alt」キーと組み合わせて数字や記号を入力する。筆者の指ではキーが3つ隠れてしまうが、凸型のボタンは見た目の印象より押し間違いが少ない。片手でも入力できるが、慣れると両手で高速タイピングできるようになる。
慣れれば、両手でタイピングできるQWERTYキーボード
バッテリ駆動時間が長いのもうれしいところ。連続待受時間は3Gで約550時間、連続通話時間は約6.3時間で、iPhoneのそれぞれ約300時間、約5時間と比べると、はるかに頼もしい。充電はマイクロUSB端子にアダプタを装着し、NTTドコモ用の充電器を利用する。
充電はマイクロUSB端子にアダプタを接続して行う
背面のカバーを開けると、最大16GBまでのmicroSDHCカードに対応するメモリカードスロットと、FOMAカードスロットが現れる。カードを挿入するのは簡単だったが、取り出すときはボディ端までしか出てこない。指先で弾いて勢いよく飛び出させたが、多少手間取った。
microSDカードは背面のカバーを外したところに挿入する
アプリをダウンロードして、自分仕様にカスタマイズ
SC-01Bは、Windows Mobile 6.5 から標準機能となったWindows Mobile向けのアプリケーション配信サービス「Windows Marketplace for Mobile」に対応。アップルの「iTunes App Store」のように、好みのアプリケーションを探して、ダウンロードできる。
現在のところ、10カテゴリーに合計111本のアプリケーションが登録されていて、おすすめ/人気/新着/カテゴリなどのメニューから選べるほか、キーワード検索することもできる。ちなみに、収益の取りぶんは開発者が7割、マイクロソフトが3割。これは「iTunes App Store」と同じだ。
おすすめ、人気などのメニューからアプリケーションを選べる
もちろん、従来通り、Windows Mobile用のアプリケーションを公開しているサイトからダウンロードしてもいい。
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オンラインストレージにデータを同期・バックアップ
そのほか、連絡先や予定表、写真、SMSメッセージ、お気に入りなどのデータをクラウド上にバックアップしたり、同期したりするサービス「My Phone」にも対応する。Windows Live IDでサインインすれば、無料で利用できる。同期するPCが手元になくても、データをバックアップできるのが便利だ。端末をリセットしたとき、また買い換えたときでも、すぐに元の状態に復元できる。バックアップデータ容量は200MBまで。Windows LiveやMySpace、FacebookなどのSNSに、撮影した写真を直接公開する機能も備える。
最初の同期には時間がかかる
「My Phone」に保存したデータに、PCからアクセスすることができるので、画像を共有したり、編集してからアップロードすることも可能だ。
PCからはマイクロソフトのサイトにアクセスする
また、プレミアムサービスとして、端末を紛失した場合に探し出す支援機能を用意している。これはNTTドコモのサービスで、利用料は7日間で400円。各機能を無料で試すこともできる。
ビジネスだけでなく、プライベートでも活躍
SC-01BはOffice Mobileを搭載し、ワードやエクセル、パワーポイントの文書ファイルを閲覧・編集(PPTファイルは閲覧のみ)できる。Office 2007の最新ファイル形式にも対応する。電子ノートブック「OneNote Mobile」は、PCで作成したOneNoteのファイルを閲覧できるほか、新規に項目を作成することもできる。テキストや画像はもちろん、PDFファイルも開けるので、少々の作業なら端末だけで処理できるだろう。
Office Mobile
___page___ブログやSNS「mixi」に画像をアップロードする人なら、カメラも要チェック。背面に搭載するカメラはオートフォーカス付きで、有効約310万画素。マクロ撮影機能を備えるほか、ホワイトバランスを変更したり、エフェクトをかけたりできる。動画はMP4の3GP形式で、解像度は640×480ドット。
有効310万画素のカメラを搭載
音楽や動画の再生に対応するほか、ゲームも楽しめる。「Windows Marketplace for Mobile」に登録されているアプリケーションの半数以上は、ゲームだ。
メディアプレーヤーで音楽を再生(左)、各種ゲームも楽しめる(右)
最新サービスに対応した完成度の高いスマートフォン
「SC-01B」はスマートフォンなので、iモード系のサービスは利用できない。iモードメールも「iモード.net」サービスを利用する必要がある。ワンセグやおサイフケータイ、赤外線通信に非対応だ。
しかし、FOMAハイスピードエリア内なら、受信最大7.2Mbpsの高速通信が可能で、一部のスポットでは送信最大5.7MbpsのHSUPAも利用できる。204の国や地域で通話やメールができる「WORLD WING」に対応し、海外では3Gに加えてGSM方式も利用できる。そのほか、Wi-Fi802.11b/gの無線LANとBluetooth 2.0+EDRに対応する。「Windows Marketplace for Mobile」や「My Phone」といった最新のサービスに標準で対応しているのも見逃せない。携帯電話の世界シェア2位であるサムスン電子らしい、ハイクオリティな端末といえるだろう。
サムスン電子では、SC-01Bの発売を記念して、キャンペーンを実施している。SC-01Bスペシャルサイトで流れている、CM動画の内容をもとにした問題に答えて正解すると、抽選で10万円の商品券が当たる。ぜひチェックしていただきたい。
次回はアプリケーションやサービスの活用法をご紹介する。(アバンギャルド・柳谷智宣)
・第2回を続けて読む