2009年、売れたデジタル一眼カメラはコレだ! ユニークなモデルも登場

特集

2009/12/28 14:04

 2009年のデジタル一眼カメラ市場は、オリンパス、パナソニックが推すデジタル一眼カメラ規格「マイクロフォーサーズ」の新製品や、厳密にはデジタル一眼レフではないが、リコーのユニット交換式デジカメ「GXR」といったユニークな機種が登場。キヤノンやニコンなどの従来機とともに市場を盛り上げた。

 では、年も押し迫ったこの時期に、09年1月1日-12月23日までで、最も売れたのはどのデジタル一眼レフカメラだったのかを、「BCNランキング」の販売ランキングから紹介しよう。集計はシリーズ別で、カラーバリエーションやレンズキットなどは合算した。

2009年 デジタル一眼レフカメラ シリーズ別 販売台数シェア トップ20
※集計期間:2009年1月1日~12月23日
順位 メーカー名 型番・シリーズ名 販売台数シェア(%)
1 キヤノン EOS Kiss X3 15.9
2 キヤノン EOS Kiss X2 13.2
3 ニコン D90 9.1
4 ニコン D5000 6.6
5 ニコン D60 5.4
6 ニコン D40 5.1
7 パナソニック LUMIX G1 4.2
8 キヤノン EOS 50D 3.5
9 オリンパス OLYMPUS PEN E-P1 3.0
10 パナソニック LUMIX GF1 2.7
11 HOYA K-m 2.5
12 ソニー α300 2.2
13 キヤノン EOS 5D MarkII 2.1
14 ニコン D3000 1.8
15 ソニー α350 1.8
16 HOYA K-x 1.8
17 キヤノン EOS 7D 1.6
18 キヤノン EOS Kiss F 1.6
19 パナソニック LUMIX GH1 1.6
20 オリンパス E-520 1.3
「BCNランキング」 09年1月1日-12月23日 日次合算<最大パネル>

 トップ10をみると、6位までをキヤノン、ニコンの2強の機種が占めている。売れたのは、いずれも初心者向けモデル。トップはキヤノンの「EOS Kiss X3」で、シェア15.9%だった。また、1年以上前に発売された機種の人気が根強く、08年3月に発売のキヤノン「EOS Kiss X2」(2位)や08年2月発売のニコン「D60」がランキング入りした。

キヤノン「EOS Kiss X3」(左)とニコン「D60」

 中級機ではニコン「D90」、キヤノン「50D」がトップ10に入っている。「D90」はデジタル一眼レフで初めて動画撮影機能を搭載。一方、「50D」は「D90」のライバル機にあたる。動画撮影機能はないが、1510万画素のCMOSセンサーを採用し、高い解像度と低ノイズが特徴だ。

ニコン「D90」(左)とキヤノン「EOS 50D」

 新製品の発売が相次いだマイクロフォーサーズも健闘した。上位には食い込めなかったが、09年7月発売のオリンパス「PEN E-P1」が9位、9月発売のパナソニック「LUMIX GF1」が10位に入った。パナソニックは08年10月発売の「LUMIX G1」もトップ10入りしている。

オリンパス「PEN E-P1」(左)とパナソニック「LUMIX GF1」

 トップ10以外の機種で注目は、16位のPENTAXブランドのHOYA「K-x」。オーダーメードで100色のカラーバリエーションを揃え、有効1240万画素、ハイビジョン動画撮影機能という高い機能を搭載しながら、コストダウンを図り、9万円を切る価格を実現。10月中旬の発売後、安定した人気を集めている。

HOYA「K-x」

 09年は独自の路線を歩む機種が登場する一方で、キヤノンから「EOS-1D Mark IV」、ニコンから「D3S」というプロ用デジタル一眼レフカメラが登場した。来年は、初心者向けモデルが切り替え時期に入る。各社がどのような機種を投入してくるのか、要注目だ。(BCN・米山淳)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。