容量アップで、価格はダウン――外付けHDDお買い得の容量は?
外付けHDDはここ1年で、容量の拡大が進んでいると同時に、価格の下落が目立っている。09年11月の「BCNランキング」では、外付けHDD全体の販売台数シェアのトップ5に、1テラバイト(1TB=1000GB)が2機種、1.5TBが1機種ランクイン。また、1年前の1万3032円から税別平均単価は16.7%下落し、09年11月の時点で1万853円に落ちた。「BCNランキング」で、容量別の税別平均単価の動きを調べたうえ、1GBあたりの価格を計算した「お買い得ランキング」をチェックしてみた。
1年前と比べて税別平均単価の減少が最も大きかったのは、1.5TBと750GBモデルだった。09年11月に、1.5TBモデルの税別平均単価は1万4551円で、前年同月比で51.9%下落した。それに並び、750GBモデルの税別平均単価は09年11月に1万6円で、前年同月比で46.3%減少。このほか、1TBモデルが37.4%、2TBモデルが27.7%と、かなりの下落を見せたが、いずれも1.5TBと750GBほどではない。
では、いま外付けHDDを買う場合、お買い得なのは、価格の下落が一番大きい1.5TBと750GBのモデルなのだろうか。容量別の税別平均単価を容量で割り、1GBあたりの平均単価を計算した「お買い得ランキング」を確認しよう。
「お買い得ランキング」1位を獲得したのは、1.5TBモデル。税別平均単価は1万4551円で、1GBあたりの価格は9.70円になる。1GBあたりの価格が10円を下回るのは、1.5TBモデルだけ。税別平均単価の下落幅が大きいだけでなく、1GBあたりの価格も「お買い得」だ。
2位は1TBモデル。税別平均単価は1万1415円で、1GBあたりの価格は11.42円。1TBモデルは、ここ1年でみた税別平均単価の下落幅が1.5TBや750GBモデルほど大きくないが、1GBあたりの価格ではかなり「お買い得」といえる。また、3位には750GBモデルがランクイン。税別平均単価1万6円を換算すると、1GBあたりの価格は13.34円になる。税別平均単価の下落幅が前年同月比で大きかったからといっても、1GBあたりの価格は1.5TBと1TBモデルよりも割高という結果になった。
なお、4位は640GBモデル。税別平均単価は9162円で、1GBあたりの価格は14.32円になる。5位は2TBモデルで、税別平均単価3万2069円を換算すると、1GBあたりの価格は16.03円。「お買い得ランキング」で見たように、税別平均単価の下落幅が大きいことと、1GBあたりの価格を基準にした「お買い得」感とは、必ずしも一致するわけではない。
次に、1GBあたりの価格が今一番「お買い得」な1.5TBモデルの売れ筋のトップ5を紹介しよう。ちなみに、5製品はすべて縦置きタイプだ。
1位は、7月に発売されたバッファローの「HD-CL1.5TU2」。市場推定価格は1万8700円で、1GBあたりの価格は12.47円になる。USB2.0のデータ転送速度を41.8Mbpsに高速化した「ターボUSB」機能を搭載し、写真や動画などの大容量ファイルを扱うユーザーに最適化した。2位は、「HD-CL1.5TU2」の下位モデルで、「ターボUSB」機能非搭載の「HD-CL1.5TU2/N」。8月に発売した。市場推定価格は1万3400円で、1GBあたりの価格は8.93円。
3位には8月発売のI・Oデータ機器「HDCS-U1.5R2」が入った。市場推定価格は1万5500円で、1GBあたりの価格は10.33円になる。内部にファンを搭載しないため、静かなのが特徴。4位はI・Oデータ機器「HDCR-U1.5」で、3位の「HDCS-U1.5R2」の後継機だ。9月に発売された。市場推定価格は1万8900円で、1GBあたりの価格は12.6円。USB転送高速化ソフト「マッハUSB」や節電ユーティリティ「ECO番人」などを無料ダウンロードできる。
5位は3月に発売したI・Oデータ機器「HDCN-U1.5A」。市場推定価格は1万9700円で、1GBあたりの価格は13.13円になる。アルミ製のボディを採用し、高い冷却効果を図ったファンレス構造を実現したのが特徴。
ここ1年で1.5TBと750GBモデルの税別平均単価が激しく下落した中、1GBあたりの価格を計算した「お買い得ランキング」では、1.5TBと1TBモデルが1-2位に入った。将来的にPCのデータが増えていくことから考えれば、価格が「お買い得」かつ容量の余裕をもった1.5TBと1TBモデルは、安心できる選択になるかもしれない。(BCN・ゼンフ ミシャ)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。
*記事中の「市場推定価格」は、記事掲載時点のものです。市場推定価格は、「BCNランキング」のデータをもとに独自に算出した推定値で、消費税込みの金額で表記しています。
順位 | メーカー名 | 型番 | 容量(GB) | 販売台数シェア(%) |
---|---|---|---|---|
1 | バッファロー | HD-CL1.0TU2 | 1000 | 9.43 |
2 | I・Oデータ機器 | HDCS-U1.0R2 | 1000 | 8.12 |
3 | バッファロー | HD-CL500U2 | 500 | 5.38 |
4 | バッファロー | HD-CL1.5TU2 | 1500 | 4.68 |
5 | I・Oデータ機器 | HDPS-U500(K) | 500 | 3.54 |
「BCNランキング」09年11月 月次<最大パネル>
1年前と比べて税別平均単価の減少が最も大きかったのは、1.5TBと750GBモデルだった。09年11月に、1.5TBモデルの税別平均単価は1万4551円で、前年同月比で51.9%下落した。それに並び、750GBモデルの税別平均単価は09年11月に1万6円で、前年同月比で46.3%減少。このほか、1TBモデルが37.4%、2TBモデルが27.7%と、かなりの下落を見せたが、いずれも1.5TBと750GBほどではない。
では、いま外付けHDDを買う場合、お買い得なのは、価格の下落が一番大きい1.5TBと750GBのモデルなのだろうか。容量別の税別平均単価を容量で割り、1GBあたりの平均単価を計算した「お買い得ランキング」を確認しよう。
順位 | 容量(GB) | 税別平均単価(円) | 1GBあたりの価格(円) |
---|---|---|---|
1 | 1500 | 14,551 | 9,70 |
2 | 1000 | 11,415 | 11,42 |
3 | 750 | 10,006 | 13,34 |
4 | 640 | 9,162 | 14,23 |
5 | 2000 | 32,069 | 16,03 |
6 | 500 | 9,306 | 18,61 |
7 | 4000 | 76,137 | 19,03 |
8 | 6000 | 126,988 | 21,16 |
「BCNランキング」09年11月 月次<最大パネル>
「お買い得ランキング」1位を獲得したのは、1.5TBモデル。税別平均単価は1万4551円で、1GBあたりの価格は9.70円になる。1GBあたりの価格が10円を下回るのは、1.5TBモデルだけ。税別平均単価の下落幅が大きいだけでなく、1GBあたりの価格も「お買い得」だ。
2位は1TBモデル。税別平均単価は1万1415円で、1GBあたりの価格は11.42円。1TBモデルは、ここ1年でみた税別平均単価の下落幅が1.5TBや750GBモデルほど大きくないが、1GBあたりの価格ではかなり「お買い得」といえる。また、3位には750GBモデルがランクイン。税別平均単価1万6円を換算すると、1GBあたりの価格は13.34円になる。税別平均単価の下落幅が前年同月比で大きかったからといっても、1GBあたりの価格は1.5TBと1TBモデルよりも割高という結果になった。
なお、4位は640GBモデル。税別平均単価は9162円で、1GBあたりの価格は14.32円になる。5位は2TBモデルで、税別平均単価3万2069円を換算すると、1GBあたりの価格は16.03円。「お買い得ランキング」で見たように、税別平均単価の下落幅が大きいことと、1GBあたりの価格を基準にした「お買い得」感とは、必ずしも一致するわけではない。
次に、1GBあたりの価格が今一番「お買い得」な1.5TBモデルの売れ筋のトップ5を紹介しよう。ちなみに、5製品はすべて縦置きタイプだ。
順位 | メーカー名 | 型番 | 販売台数シェア(%) | 市場推定価格(円) |
---|---|---|---|---|
1 | バッファロー | HD-CL1.5TU2 | 37.69 | 18,700 |
2 | バッファロー | HD-CL1.5TU2/N | 15.20 | 13,400 |
3 | I・Oデータ機器 | HDCS-U1.5R2 | 11.26 | 15,500 |
4 | I・Oデータ機器 | HDCR-U1.5 | 7.08 | 18,900 |
5 | I・Oデータ機器 | HDCN-U1.5A | 4.92 | 19,700 |
「BCNランキング」09年11月 月次<最大パネル>
1位は、7月に発売されたバッファローの「HD-CL1.5TU2」。市場推定価格は1万8700円で、1GBあたりの価格は12.47円になる。USB2.0のデータ転送速度を41.8Mbpsに高速化した「ターボUSB」機能を搭載し、写真や動画などの大容量ファイルを扱うユーザーに最適化した。2位は、「HD-CL1.5TU2」の下位モデルで、「ターボUSB」機能非搭載の「HD-CL1.5TU2/N」。8月に発売した。市場推定価格は1万3400円で、1GBあたりの価格は8.93円。
HD-CL1.5TU2
3位には8月発売のI・Oデータ機器「HDCS-U1.5R2」が入った。市場推定価格は1万5500円で、1GBあたりの価格は10.33円になる。内部にファンを搭載しないため、静かなのが特徴。4位はI・Oデータ機器「HDCR-U1.5」で、3位の「HDCS-U1.5R2」の後継機だ。9月に発売された。市場推定価格は1万8900円で、1GBあたりの価格は12.6円。USB転送高速化ソフト「マッハUSB」や節電ユーティリティ「ECO番人」などを無料ダウンロードできる。
HDCS-U1.5R2/HDCR-U1.5(左)、HDCN-U1.5A
5位は3月に発売したI・Oデータ機器「HDCN-U1.5A」。市場推定価格は1万9700円で、1GBあたりの価格は13.13円になる。アルミ製のボディを採用し、高い冷却効果を図ったファンレス構造を実現したのが特徴。
ここ1年で1.5TBと750GBモデルの税別平均単価が激しく下落した中、1GBあたりの価格を計算した「お買い得ランキング」では、1.5TBと1TBモデルが1-2位に入った。将来的にPCのデータが増えていくことから考えれば、価格が「お買い得」かつ容量の余裕をもった1.5TBと1TBモデルは、安心できる選択になるかもしれない。(BCN・ゼンフ ミシャ)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。
*記事中の「市場推定価格」は、記事掲載時点のものです。市場推定価格は、「BCNランキング」のデータをもとに独自に算出した推定値で、消費税込みの金額で表記しています。