シニア向けが人気、冬春モデルが出始めた11月携帯電話ランキング
NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルが2009年冬/2010年春モデルを発表した。トレンドは、デジタルカメラ並みの高画素カメラ付きや無線LAN対応モデル、本体が2つに分離するセパレート式など。既に冬モデルが発売され始めている携帯電話の売れ筋を、09年11月の「BCNランキング」でチェックしよう。
NTTドコモの1位は、docomo PRIME seriesのシャープ製端末、AQUOS SHOT「SH-01B」。09年冬発売の新製品が1位につけた。有効1210万画素のカメラを備え、高精細な写真が撮影できる。約3.4型の画面はタッチパネル式で、手書きのメモやメールを作成することが可能。三辺の側面にはLEDを採用し、イルミネーションがカラフルに灯る。
2位は富士通製のらくらくホン ベーシックII「F-07A」。09年4月に発売の春モデルだ。文字を通常より大きく表示できたり、立体的なキーを採用して押しやすくしたり、シニアが使いやすいように配慮。丸みを帯びたボディで、側面に凹みをもたせて本体を開けやすくした。
3位も1位と同じくシャープ製で、docomo STYLE seriesの「SH-02A」が入った。08年12月に発売した08年冬モデルで、ライムグリーンやウッドブラウン、スカイブルーなど、8色の豊富なカラーが揃う。カラー表示に対応する約1型のサブディスプレイは、「着信中」「メール受信」などの画面デザインが多彩だ。
NTTドコモの09年冬/10年春モデルは、合計19機種をラインアップ。世界初の“セパレートケータイ”「F-04B」や香水を付けて香りを持ち歩ける「F-02B」など、個性豊かなモデルが揃う。雑誌やファッションブランドとコラボレーションした女性向けのデザインも目を引く。
auの1位は、シャープ製のURBANO(アルバーノ)「W63SH」。08年9月発売で、50代以上のシニア層をターゲットにしたモデルだ。ボリュームや表示する文字サイズを大きくできるなど、操作性を追求。外観は高級腕時計をイメージした落ち着きのあるデザインに仕上げた。
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2位は09年5月に発売の京セラ「K002」。薄型ボディにシルバーの縁取りを施して高級感を演出した。3位はPantech Wireless Japan製の簡単ケータイ「W62PT」だった。発売月は08年8月。押しやすい大きめの10キーや、キーが光って操作を教えてくれる機能など、使い勝手に工夫を凝らした。4位と5位には、09年秋冬モデル「SH003」と「SH004」がランクインした。
auは秋冬モデルとして13機種を投入。有効約1220万画素のカメラを搭載する「「CA003」や、「Wi-Fi」に対応し無線LAN通信ができる「SH006」など、高機能化が進む。このほか、生活にマッチしたデザインを追求する「iida」ブランドも展開しており、豊富なラインアップでユーザーのニーズに応えている。
ソフトバンクモバイルの動きはどうだろう。1位はアップル製の「iPhone 3GS」32GBモデル。2位は「iPhone 3G」の8GBモデルだった。3位は08年冬モデルで、シンプルなデザインが特徴のパナソニック製「830P」だった。「カレンダー表示」「拡大ルーペ」など、一つのボタンで操作できる10個の「ワンタッチ機能」を搭載する。
11月の時点では、09年冬/10年春モデルは上位に上がってきていない。同社では、iPhoneの実質負担額や定額のパケット代が安くなるキャンペーン「iPhone for everybody」(09年12月4日-2010年1月31日)を実施しており、この影響でiPhone人気はしばらく続きそうだ。
ソフトバンクモバイルは、無線LAN「Wi-Fi」に対応する端末を8機種発表。高速通信によって快適なWeb閲覧が楽しめるほか、容量の大きい高画質動画も視聴しやすい。また、マイクロソフトのモバイル端末向け新OS「Windows Mobile 6.5」を採用したスマートフォンも2機種揃えるなど、新技術を盛り込んだラインアップとなった。
3キャリア共通の動きとして、「シニア向け」や簡単に使える「シンプル」なモデルが上位にランクインしているのがわかる。実際にどのようなユーザーが購入しているのか「BCNランキング」のデータからは読み取れないが、カメラ機能やデザイン面での付加価値など、高機能化の傾向がある一方で、「電話やメールができればいい」「操作しやすいのが一番」など、多機能を追い求めないユーザーがいるのも事実だろう。こうした層に向け、どのようなモデルを訴求していくのかが、今後の課題といえそうだ。(BCN・井上真希子)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。
順位 | メーカー | 型番 | 品名 | 発売月 |
1 | シャープ | SH-01B | AQUOS SHOT | 2009/11 |
2 | 富士通 | F-07A | らくらくホン ベーシックII | 2009/04 |
3 | シャープ | SH-02A | SH-02A | 2008/12 |
4 | パナソニック | P-03A | VIERAケータイ | 2008/12 |
5 | NEC | N-03A | ピエール エルメ パリ ケータイ | 2008/11 |
「BCNランキング」09年11月 月次<最大パネル>
NTTドコモの1位は、docomo PRIME seriesのシャープ製端末、AQUOS SHOT「SH-01B」。09年冬発売の新製品が1位につけた。有効1210万画素のカメラを備え、高精細な写真が撮影できる。約3.4型の画面はタッチパネル式で、手書きのメモやメールを作成することが可能。三辺の側面にはLEDを採用し、イルミネーションがカラフルに灯る。
SH-01B
2位は富士通製のらくらくホン ベーシックII「F-07A」。09年4月に発売の春モデルだ。文字を通常より大きく表示できたり、立体的なキーを採用して押しやすくしたり、シニアが使いやすいように配慮。丸みを帯びたボディで、側面に凹みをもたせて本体を開けやすくした。
3位も1位と同じくシャープ製で、docomo STYLE seriesの「SH-02A」が入った。08年12月に発売した08年冬モデルで、ライムグリーンやウッドブラウン、スカイブルーなど、8色の豊富なカラーが揃う。カラー表示に対応する約1型のサブディスプレイは、「着信中」「メール受信」などの画面デザインが多彩だ。
F-07AとSH-02A
NTTドコモの09年冬/10年春モデルは、合計19機種をラインアップ。世界初の“セパレートケータイ”「F-04B」や香水を付けて香りを持ち歩ける「F-02B」など、個性豊かなモデルが揃う。雑誌やファッションブランドとコラボレーションした女性向けのデザインも目を引く。
順位 | メーカー | 型番 | 品名 | 発売月 |
1 | シャープ | W63SH | URBANO | 2009/02 |
2 | 京セラ | K002 | K002 | 2009/02 |
3 | Pantech Wireless Japan | W62PT | 簡単ケータイ | 2008/11 |
4 | シャープ | SH003 | AQUOS SHOT SH003 | 2008/11 |
5 | シャープ | SH004 | SH004 | 2009/05 |
「BCNランキング」09年11月 月次<最大パネル>
auの1位は、シャープ製のURBANO(アルバーノ)「W63SH」。08年9月発売で、50代以上のシニア層をターゲットにしたモデルだ。ボリュームや表示する文字サイズを大きくできるなど、操作性を追求。外観は高級腕時計をイメージした落ち着きのあるデザインに仕上げた。
W63SH
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2位は09年5月に発売の京セラ「K002」。薄型ボディにシルバーの縁取りを施して高級感を演出した。3位はPantech Wireless Japan製の簡単ケータイ「W62PT」だった。発売月は08年8月。押しやすい大きめの10キーや、キーが光って操作を教えてくれる機能など、使い勝手に工夫を凝らした。4位と5位には、09年秋冬モデル「SH003」と「SH004」がランクインした。
(左上)K002と(右下)W62PT
auは秋冬モデルとして13機種を投入。有効約1220万画素のカメラを搭載する「「CA003」や、「Wi-Fi」に対応し無線LAN通信ができる「SH006」など、高機能化が進む。このほか、生活にマッチしたデザインを追求する「iida」ブランドも展開しており、豊富なラインアップでユーザーのニーズに応えている。
順位 | メーカー | 型番 | 品名 | 発売月 |
1 | アップル | iPhone 3GS 32GB | iPhone 3GS 32GB | 2009/06 |
2 | アップル | iPhone 3G 8GB | iPhone 3G 8GB | 2008/07 |
3 | パナソニック | 830P | 830P | 2008/11 |
4 | アップル | iPhone 3GS 16GB | iPhone 3GS 16GB | 2009/06 |
5 | シャープ | 832SH | 832SH | 2009/08 |
「BCNランキング」09年11月 月次<最大パネル>
ソフトバンクモバイルの動きはどうだろう。1位はアップル製の「iPhone 3GS」32GBモデル。2位は「iPhone 3G」の8GBモデルだった。3位は08年冬モデルで、シンプルなデザインが特徴のパナソニック製「830P」だった。「カレンダー表示」「拡大ルーペ」など、一つのボタンで操作できる10個の「ワンタッチ機能」を搭載する。
iPhone 3GS
11月の時点では、09年冬/10年春モデルは上位に上がってきていない。同社では、iPhoneの実質負担額や定額のパケット代が安くなるキャンペーン「iPhone for everybody」(09年12月4日-2010年1月31日)を実施しており、この影響でiPhone人気はしばらく続きそうだ。
iPhone 3Gと830P
ソフトバンクモバイルは、無線LAN「Wi-Fi」に対応する端末を8機種発表。高速通信によって快適なWeb閲覧が楽しめるほか、容量の大きい高画質動画も視聴しやすい。また、マイクロソフトのモバイル端末向け新OS「Windows Mobile 6.5」を採用したスマートフォンも2機種揃えるなど、新技術を盛り込んだラインアップとなった。
3キャリア共通の動きとして、「シニア向け」や簡単に使える「シンプル」なモデルが上位にランクインしているのがわかる。実際にどのようなユーザーが購入しているのか「BCNランキング」のデータからは読み取れないが、カメラ機能やデザイン面での付加価値など、高機能化の傾向がある一方で、「電話やメールができればいい」「操作しやすいのが一番」など、多機能を追い求めないユーザーがいるのも事実だろう。こうした層に向け、どのようなモデルを訴求していくのかが、今後の課題といえそうだ。(BCN・井上真希子)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。