PC売り上げ約3割増、最初の週末でみたWindows 7の登場効果速報
10月22日にWindows 7が登場したことで、新OSを搭載したPCも一斉に発売され、PCの販売台数が伸びている。新OS登場後最初の週末(10月24日・25日)の販売状況は、昨年の同じ時期に比べ約3割、台数が増加した。「BCNランキング」の集計で明らかになった。
★「Windows 7」レビュー・乗り換え向けに使用感や新機能を試す
発売直後の勢いを見るため土日のPC販売状況を集計したところ、最初の週末にあたる09年10月24日と25日は、前年と同じ時期(25日と26日の土日)に比べ、台数で27.0%増、金額で8.1%増を記録した。
Windows 7発売前の土日の状況を比較すると、10月最初の週末だった3日・4日では前年に比べて台数で6.0%増、金額で19.0%減、次の10日・11日は台数3.4%増、金額20.7%減、直前週の17日・18日は台数14.3%増、金額20.1%減だった。少なくとも立ち上がりでは、これまで続いていた台数微増、金額大幅減の状況をWindows 7の発売が覆したといっていいだろう。
台数の伸びに比べ、金額の伸びが小さいのは、PCの平均単価が下落しているため。ネットブックの拡大などで、PCの税別平均単価が08年10月1日-26日は10万4635円だったのに対し、09年10月1日-25日(土日の数を合わせた)では8万539円と下がっているからだ。
主要メーカー各社はWindows 7が発売した10月22日に合わせて、新OS搭載を全面的に押し出した、PCの秋冬モデルの販売を開始している。ここからは、Windows 7発売直後の最初の土日でWindows 7搭載ノートPCとデスクトップPCの、カラーバリエーションを合算したシリーズ別の売れ筋ランキングトップ5を紹介しよう。
まずはノートPCから。新OS発売後最初の週末だった09年10月24日・25日のランキングをみると、1-3位はどれもWindows 7 Home Premiumの32ビット版をプリインストールした15.6型ワイド液晶を搭載するスタンダードモデルだった。
1位は、富士通の「FMVNFE50」で販売台数シェアは10.3%。Windows 7の基本操作や機能をスライドショーなどでわかりやすく紹介するソフト「知っておきたい7つのポイント」を備えているので、PC初心者でも安心してWindows 7を活用できる。
2位は、東芝の「PAEX35KLT」で9.3%。こちらもWindows 7の基本操作や新機能を、同社のアザラシをモチーフにしたキャラクター「ぱらちゃん」が動画で解説してくれるソフト「動画で学ぶWindows 7」を搭載している。
続いて3位には、NECの「LL550/VG6」が7.2%でランクインした。画面の指示に従って進めるだけで、今までに作ったデータや使いなれた設定を新しいPCに簡単に転送できるソフト「ファイナルパソコン引越し 3.0 PRO for NEC」を備え、今までのPC環境をある程度そのまま利用できる。
メーカー別では、東芝が31.2%でダントツ。製品別でトップを獲得した富士通は2位で19.63%、3位はソニーで19.58%という結果だった。
一方、デスクトップPCの1位は、解像度1920×1080の21.5型フルハイビジョン(フルHD)液晶を搭載するNECの一体型「VN770/VG6」が、シェア9.4%で獲得した。地上デジタルチューナーや約1TBのHDD、BDドライブを搭載。「ファイナルパソコン引越し 3.0 PRO for NEC」もプリインストールする。OSはWindows 7 Home Premiumの32ビット版。
2位と3位にはソニーの製品がランクインした。ともにOSはWindows 7 Home Premiumの64ビット版を採用する。2位は「VPCL118FJ」で9.3%。24型ワイドのフルHD液晶を搭載する一体型で、約1TBのHDD、BDドライブなどを備える。また、地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基搭載し、2番組同時録画にも対応する。
そのほか、Windows 7に搭載されている「Windows 転送ツール」の操作方法をわかりやすくナビゲートし、新しいPCに手軽にデータを移せるソフト「VAIO お引越サポート」もプリインストールする。
3位は、20.1型ワイド液晶を搭載する奥行き15.7cmのスリムな一体型「VGC-JS53FB」で9.0%だった。こちらも「VAIO お引越サポート」を備えている。
メーカー別では、1位は富士通で28.2%、2位はソニーで26.5%、3位はNECで26.4%と、3社が僅差で競っている状況だ。
まずまずのスタートを切ったWindows 7搭載PCだが、年末商戦に向けたこれからが本番。販売台数・金額ともふるわなかったPC市場に期待通り活気を取り戻すことができるかどうか、注目が集まる。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで125品目を対象としています。
★「Windows 7」レビュー・乗り換え向けに使用感や新機能を試す
Windows 7発売で、PCの販売台数は前年比27.0%増の伸び 金額は8.1%増で課題
発売直後の勢いを見るため土日のPC販売状況を集計したところ、最初の週末にあたる09年10月24日と25日は、前年と同じ時期(25日と26日の土日)に比べ、台数で27.0%増、金額で8.1%増を記録した。
Windows 7発売前の土日の状況を比較すると、10月最初の週末だった3日・4日では前年に比べて台数で6.0%増、金額で19.0%減、次の10日・11日は台数3.4%増、金額20.7%減、直前週の17日・18日は台数14.3%増、金額20.1%減だった。少なくとも立ち上がりでは、これまで続いていた台数微増、金額大幅減の状況をWindows 7の発売が覆したといっていいだろう。
台数の伸びに比べ、金額の伸びが小さいのは、PCの平均単価が下落しているため。ネットブックの拡大などで、PCの税別平均単価が08年10月1日-26日は10万4635円だったのに対し、09年10月1日-25日(土日の数を合わせた)では8万539円と下がっているからだ。
Windows 7搭載PCでまず売れたのは? OS発売直後の週末ランキング
主要メーカー各社はWindows 7が発売した10月22日に合わせて、新OS搭載を全面的に押し出した、PCの秋冬モデルの販売を開始している。ここからは、Windows 7発売直後の最初の土日でWindows 7搭載ノートPCとデスクトップPCの、カラーバリエーションを合算したシリーズ別の売れ筋ランキングトップ5を紹介しよう。
まずはノートPCから。新OS発売後最初の週末だった09年10月24日・25日のランキングをみると、1-3位はどれもWindows 7 Home Premiumの32ビット版をプリインストールした15.6型ワイド液晶を搭載するスタンダードモデルだった。
順位 | メーカー | シリーズ | 画面サイズ | 販売台数シェア(%) |
---|---|---|---|---|
1 | 富士通 | FMVNFE50 | 15.6 | 10.3 |
2 | 東芝 | PAEX35KLT | 15.6 | 9.3 |
3 | NEC | LL550/VG6 | 15.6 | 7.2 |
4 | 東芝 | PATX65KRT | 16.0 | 6.8 |
5 | NEC | LL700/VG6 | 16.0 | 4.5 |
「BCNランキング」09年10月24日・25日 日次 <最大パネル>
1位は、富士通の「FMVNFE50」で販売台数シェアは10.3%。Windows 7の基本操作や機能をスライドショーなどでわかりやすく紹介するソフト「知っておきたい7つのポイント」を備えているので、PC初心者でも安心してWindows 7を活用できる。
FMVNFE50
2位は、東芝の「PAEX35KLT」で9.3%。こちらもWindows 7の基本操作や新機能を、同社のアザラシをモチーフにしたキャラクター「ぱらちゃん」が動画で解説してくれるソフト「動画で学ぶWindows 7」を搭載している。
PAEX35KLT
続いて3位には、NECの「LL550/VG6」が7.2%でランクインした。画面の指示に従って進めるだけで、今までに作ったデータや使いなれた設定を新しいPCに簡単に転送できるソフト「ファイナルパソコン引越し 3.0 PRO for NEC」を備え、今までのPC環境をある程度そのまま利用できる。
LL550/VG6
メーカー別では、東芝が31.2%でダントツ。製品別でトップを獲得した富士通は2位で19.63%、3位はソニーで19.58%という結果だった。
順位 | メーカー | シリーズ | 画面サイズ | 販売台数シェア(%) |
---|---|---|---|---|
1 | NEC | VN770/VG6 | 21.5 | 9.4 |
2 | ソニー | VPCL118FJ | 24.0 | 9.3 |
3 | ソニー | VGC-JS53FB | 20.1 | 9.0 |
4 | 富士通 | FMVFE70T | 20.0 | 8.4 |
5 | NEC | VE570/VG | 18.5 | 6.8 |
「BCNランキング」09年10月24日・25日 日次 <最大パネル>
一方、デスクトップPCの1位は、解像度1920×1080の21.5型フルハイビジョン(フルHD)液晶を搭載するNECの一体型「VN770/VG6」が、シェア9.4%で獲得した。地上デジタルチューナーや約1TBのHDD、BDドライブを搭載。「ファイナルパソコン引越し 3.0 PRO for NEC」もプリインストールする。OSはWindows 7 Home Premiumの32ビット版。
VN770/VG6
2位と3位にはソニーの製品がランクインした。ともにOSはWindows 7 Home Premiumの64ビット版を採用する。2位は「VPCL118FJ」で9.3%。24型ワイドのフルHD液晶を搭載する一体型で、約1TBのHDD、BDドライブなどを備える。また、地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基搭載し、2番組同時録画にも対応する。
VPCL118FJ
そのほか、Windows 7に搭載されている「Windows 転送ツール」の操作方法をわかりやすくナビゲートし、新しいPCに手軽にデータを移せるソフト「VAIO お引越サポート」もプリインストールする。
3位は、20.1型ワイド液晶を搭載する奥行き15.7cmのスリムな一体型「VGC-JS53FB」で9.0%だった。こちらも「VAIO お引越サポート」を備えている。
VGC-JS53FB
メーカー別では、1位は富士通で28.2%、2位はソニーで26.5%、3位はNECで26.4%と、3社が僅差で競っている状況だ。
まずまずのスタートを切ったWindows 7搭載PCだが、年末商戦に向けたこれからが本番。販売台数・金額ともふるわなかったPC市場に期待通り活気を取り戻すことができるかどうか、注目が集まる。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで125品目を対象としています。