JVC、「観る、聴く、録る」を融合した新カテゴリの製品「RYOMA」を開発

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2009/09/30 19:45

 JVC・ケンウッド・ホールディングスは9月30日、「観る」「聴く」「録る」を一台で楽しめる、新しいカテゴリのHome AVC「RYOMA(リョーマ)」を開発したと発表した。商品化は2010年春の予定で、価格は未定。

「RYOMA」の開発を発表

 「Home AVC(ホーム・エイ・ブイ・シー)」は、家庭で利用できる「Audio」(オーディオ)、「Visual」(ビデオ)、「Communication」(通信)の機能を融合させた新しいタイプのデジタル機器。

 新製品「RYOMA」では、ブルーレイディスク(BD)レコーダーのほか、HDD、デジタルチューナー、FM/AMチューナー、デジタルアンプを集約して搭載し、映像コンテンツと音楽コンテンツを一つの機器で楽しめる。

「RYOMA」は、3つの機能を一台に融合

 また、日本ビクターとケンウッド両社のノウハウを生かしたデジタルアンプ技術を採用。入力した音楽信号に悪影響を与える干渉やノイズを排除し、高精度な信号増幅を可能にした。操作面では、オーディオとビデオのすべてが操作できるユーザーインターフェイスを備え、「観たい、聴きたい、録りたい」ものを直感的に選択できる。

直感的に操作できるユーザーインターフェイス

 「RYOMA」の開発に伴い、ラジオ放送をクリアな音質で楽しめるネットワークサービス「M-LinX(エム-リンクス)」も開発した。「RYOMA」に搭載するほか、対応する専用機器も別途発売する。

 新サービスでは、同社独自の放送サービス地域特定技術により、FM/AMラジオ放送と同じ音声を、インターネット網を活用して受信できる。そのため、電波障害などによる難聴取地域でも「M-LinX」の対応機器を使えば、ノイズのないラジオ放送が聴ける。また、音声に加え、動画/静止画や、ニュース・天気予報などの文字情報を受信できる技術仕様も開発を進めている。

新サービス「M-LinX」のデモイメージ

 なお、「M-LinX」対応機器として「M-LinX Tuner Box」を発表した。自宅のテレビやレコーダーなどのAV機器と接続すれば、同サービスが利用できるのが特徴。FM/AMチューナーを搭載し、「M-LinX」のほか通常のアナログ放送ラジオも聴くことが可能。本体サイズは幅115×奥行き77×高さ25mmで、コンパクトなボディを採用した。今後、放送局やインターネットサービスプロバイダーと連携し、サービスと対応機器ともに2010年春をめどに提供する予定。

コンパクトなFM/AMチューナー「M-LinX Tuner Box」

 発表会において前田悟・執行役員常務 新事業開発センター長は「『M-LinX Tuner Box』を戦略的な価格で広く普及させていき、家庭内でラジオを聴くことの復活を追求したい」と意気込みを示した。

前田悟・執行役員常務 新事業開発センター長