PC用ディスプレイをフル活用する「アップスキャンコンバータ」とは?
1人暮らしのワンルームや書斎などにPCとテレビを揃える場合、置き場所に困ることが多い。1台のディスプレイをPCやテレビ、ゲーム機と共有できれば助かるのに……。そんなわがままに応えるのが、アップスキャンコンバータ。PC用のディスプレイでテレビやゲーム機の映像を楽しむことができる便利ツールだ。どの程度使えるものなのか、実際に使って確かめた。
アップスキャンコンバータは、水平同期周波数が異なるテレビやゲーム機などの映像を、PC用ディスプレイ向けの高い周波数に変換する周辺機器。さまざまな機器をPC用ディスプレイにつないで表示させることができる。
今回は、アップスキャンコンバータにプリンストンテクノロジーの「デジ像AV-BOX版」を選んだ。フルHDや1920×1200(WUXGA)の高画質出力に対応しており、高解像度のワイド液晶ディスプレイが使えるのが魅力だ。またディスプレイは、フルHD表示に対応したLGエレクトロニクス・ジャパンの24インチワイド液晶ディスプレイ「W2486L」を使用。地上デジタルチューナーは、日本アンテナの「GDT50A」を使った。
まずはPCとの接続。デジ像AV-BOX版をPC本体とディスプレイの間につなぐかたちになる。PC本体にD-sub15ピンコネクタがなければならないが、ケーブルは付属している。ただし、ノートPCには非対応なのが残念なところ。セパレートタイプのデスクトップPCのみ使用できる。接続した後に面倒なドライバなどのインストールはいっさい不要。PCを起動すると、簡単にセットアップが完了する。
同様に地デジチューナーやビデオデッキ、ゲーム機などとの接続も、ケーブルでつなぐだけと簡単。これなら、PCやAV関連機器が苦手な人でも安心して使えそうだ。
デジ像AV-BOX版の入力端子は、コンポジットビデオ接続(黄色の端子)、Sビデオ接続(S映像端子)、コンポーネントビデオ接続(緑・青・赤の端子)の3種類が用意されている。このうちコンポーネントビデオ接続でつなげば、高画質の映像が楽しめる。
これら3つの映像入力は、付属するリモコンの「入力切替」ボタンで、自由に切り替えることができ、PC以外の外部機器を同じディスプレイで共有できる。しかし、音声の入力端子(赤・白)は1組しかないため、外部機器1台を接続するというのが基本。複数の外部機器を利用したい場合は、例えば、デジ像AV-BOX版に地デジチューナー内蔵のレコーダーを接続し、さらにレコーダーの入力端子に家庭用ゲーム機などをつなげ、レコーダー側の切替機能で映像を使い分ける必要がある。
PCと外部機器の切り替えは、リモコンの「AV/PC切替」ボタンでワンタッチ。PC画面から接続した外部機器の映像に切り替えられる。リモコンの「Setup」ボタンを押すと、ディスプレイ上にメニュー画面が表示され、ビデオ設定やオーディオ設定などを調整できる。また、リモコンの「解像度」ボタンでは、解像度の設定がボタンを押すたびに順次変更され、映像を見ながら最適な解像度を選択可能だ。
このほか、画面サイズを「4:3」「16:9」「ノーマル」の順に切り替えられる「ワイド」ボタンや、「ミュート」ボタンなどが搭載され、さまざまな機能をリモコン1つで利用できる。これらの操作レスポンスは速い。
アップスキャンコンバータでオススメなのが、地デジチューナーとの接続。PCを起動しなくても、ボタン1つですぐにチューナー出力からテレビ番組を見ることができる。もし、地デジチューナー内蔵レコーダーのような大型の機器が設置できないなら、コンパクトな家庭用地上デジタルチューナーを用意するという手もある。今回使用した日本アンテナの「GDT50A」のような小型モデルならば、わずかなスペースがあれば設置OKだ。
またデジ像AV-BOX版は、PC画面上に外部機器の映像を小さなウィンドウで表示するPinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)機能を搭載し、PCで作業しながらテレビ番組を同時にチェックすることもできる。PinPのウィンドウはサイズを変更したり、表示位置を変更することも可能だ。
ワンルームの限られたスペースを有効利用したい場合や、書斎や自分の寝室にセカンドテレビなどが欲しい場合などに、アップスキャンコンバータはなかなかいい選択ではないだろうか。利用したい外部機器を自由に接続してディスプレイを共有できる、便利なAVステーションとして活躍してくれそうだ。(フリーライター・石川貢士)
ドライバのインストールも不要 各機器とのセットアップは簡単
アップスキャンコンバータは、水平同期周波数が異なるテレビやゲーム機などの映像を、PC用ディスプレイ向けの高い周波数に変換する周辺機器。さまざまな機器をPC用ディスプレイにつないで表示させることができる。
今回は、アップスキャンコンバータにプリンストンテクノロジーの「デジ像AV-BOX版」を選んだ。フルHDや1920×1200(WUXGA)の高画質出力に対応しており、高解像度のワイド液晶ディスプレイが使えるのが魅力だ。またディスプレイは、フルHD表示に対応したLGエレクトロニクス・ジャパンの24インチワイド液晶ディスプレイ「W2486L」を使用。地上デジタルチューナーは、日本アンテナの「GDT50A」を使った。
デジ像AV-BOX版(PUC-AVBOX)
まずはPCとの接続。デジ像AV-BOX版をPC本体とディスプレイの間につなぐかたちになる。PC本体にD-sub15ピンコネクタがなければならないが、ケーブルは付属している。ただし、ノートPCには非対応なのが残念なところ。セパレートタイプのデスクトップPCのみ使用できる。接続した後に面倒なドライバなどのインストールはいっさい不要。PCを起動すると、簡単にセットアップが完了する。
PCと接続した様子
同様に地デジチューナーやビデオデッキ、ゲーム機などとの接続も、ケーブルでつなぐだけと簡単。これなら、PCやAV関連機器が苦手な人でも安心して使えそうだ。
映像入力をリモコンで軽快に切り替えながら操作できる
デジ像AV-BOX版の入力端子は、コンポジットビデオ接続(黄色の端子)、Sビデオ接続(S映像端子)、コンポーネントビデオ接続(緑・青・赤の端子)の3種類が用意されている。このうちコンポーネントビデオ接続でつなげば、高画質の映像が楽しめる。
これら3つの映像入力は、付属するリモコンの「入力切替」ボタンで、自由に切り替えることができ、PC以外の外部機器を同じディスプレイで共有できる。しかし、音声の入力端子(赤・白)は1組しかないため、外部機器1台を接続するというのが基本。複数の外部機器を利用したい場合は、例えば、デジ像AV-BOX版に地デジチューナー内蔵のレコーダーを接続し、さらにレコーダーの入力端子に家庭用ゲーム機などをつなげ、レコーダー側の切替機能で映像を使い分ける必要がある。
Webサイトを表示しつつ、レコーダーに保存した動画を再生
レコーダーを介してPS3も接続している
レコーダーを介してPS3も接続している
PCと外部機器の切り替えは、リモコンの「AV/PC切替」ボタンでワンタッチ。PC画面から接続した外部機器の映像に切り替えられる。リモコンの「Setup」ボタンを押すと、ディスプレイ上にメニュー画面が表示され、ビデオ設定やオーディオ設定などを調整できる。また、リモコンの「解像度」ボタンでは、解像度の設定がボタンを押すたびに順次変更され、映像を見ながら最適な解像度を選択可能だ。
このほか、画面サイズを「4:3」「16:9」「ノーマル」の順に切り替えられる「ワイド」ボタンや、「ミュート」ボタンなどが搭載され、さまざまな機能をリモコン1つで利用できる。これらの操作レスポンスは速い。
リモコンのレスポンスも速く使いやすい
オススメは地デジチューナーを接続して手軽なセカンドテレビに
アップスキャンコンバータでオススメなのが、地デジチューナーとの接続。PCを起動しなくても、ボタン1つですぐにチューナー出力からテレビ番組を見ることができる。もし、地デジチューナー内蔵レコーダーのような大型の機器が設置できないなら、コンパクトな家庭用地上デジタルチューナーを用意するという手もある。今回使用した日本アンテナの「GDT50A」のような小型モデルならば、わずかなスペースがあれば設置OKだ。
日本アンテナの地デジチューナー「GDT50A」
またデジ像AV-BOX版は、PC画面上に外部機器の映像を小さなウィンドウで表示するPinP(ピクチャー・イン・ピクチャー)機能を搭載し、PCで作業しながらテレビ番組を同時にチェックすることもできる。PinPのウィンドウはサイズを変更したり、表示位置を変更することも可能だ。
ワンルームの限られたスペースを有効利用したい場合や、書斎や自分の寝室にセカンドテレビなどが欲しい場合などに、アップスキャンコンバータはなかなかいい選択ではないだろうか。利用したい外部機器を自由に接続してディスプレイを共有できる、便利なAVステーションとして活躍してくれそうだ。(フリーライター・石川貢士)