パケット定額月390円からでよりお得に 7月の携帯電話キャリア別売れ筋は?
09年8月1日から、NTTドコモ、ソフトバンクモバイル、KDDI(au)3キャリアすべてのパケット通信料定額サービスが月額390円から利用できるようになった。今ならより気軽に使える携帯電話。09年7月のキャリア別の売れ筋ランキングトップ5を紹介しよう。
まずはNTTドコモからみていこう。ランキング1位と2位はともにシャープ製端末が獲得した。1位は「PRIME series」の「SH-06A」。別名「AQUOS SHOT」というように、カメラ機能に特化した製品だ。夜景も明るくブレずに撮れる有効約1000万画素のCCDカメラと、画像処理エンジン「ProPix」を搭載し、ノイズや歪みの少ないキレイな写真を残せる。また、ピントを合わせた被写体を自動追尾する「チェイスフォーカス」機能で動く被写体にも強い。
2位は、女性をダーゲットにした「STYLE series」の「SH-05A」。防水性能を備えているので、雨に濡れても水に落としてしまっても問題ない。濡れた手でも操作できる夏にピッタリなモデルだ。
3位も「STYLE series」の製品。NEC製の「N-08A」がランクインした。13.9mmのスリムボディが特徴で、表面にはクリアパネルを採用。パネル下の千鳥格子が水下から透けて見えるような涼しげなデザインだ。また、キー部分をカラフルな20個のイルミネーションが彩る。NTTドコモは上位4位まですべて夏モデル。新製品の売れ行きが好調のようだ。
続いてKDDI(au)。1位はシャープ製端末「SH001」だった。09年の春モデルだが、6月には新色が追加されるなど、継続して人気が高い。デザインはいたってシンプルで、艶やかなパネルにはサブディスプレイや模様はない。とはいえ、有効800万画素のCCDカメラを搭載し、26か国・地域で通話できる「グローバルパスポート CDMA」に対応するなど、実用性は十分だ。
2位には、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「Walkman Phone,Premier3(SOY01)」がランクインした。こちらも09年の春モデル。ウォークマンにも採用されている技術「クリアオーディオテクノロジー」を搭載し、高音質なサウンドが楽しめる。縦と横2方向に開閉でき、ワンセグ番組を横開きで視聴することも可能。
3位はカシオ計算機製の「EXILIMケータイ W63CA」だった。08年秋冬モデルで、こちらも根強い人気から09年3月に新色が追加されている。カシオのデジタルカメラ「EXILIM」の技術を生かした画像処理エンジンと有効809万画素のCMOSカメラを搭載。顔検出オートフォーカスや連写、撮影サイズを段階的に自動変更する「オートリサイズズーム」など、カメラ機能が充実している。
auはトップ5中、新製品は5位の京セラ製「K002」のみ。NTTドコモは18機種、ソフトバンクモバイルは19機種の夏モデルを投入したのに対し、auは8機種と、夏モデルのラインアップが少なかったことが影響しているのかもしれない。
最後はiPhone新モデルが好調のソフトバンクモバイル。1位はアップル製の「iPhone 3GS」の32GBモデルが獲得した。16GBモデルも3位に入っている。さまざまなアプリケーションをダウンロードして自分仕様の端末にするものiPhoneの楽しみの一つ。より多く保存できる大容量モデルが人気のようだ。
続いて4位と5位には旧モデル「iPhone 3G」がランクイン。4位は8GBモデル、5位は16GBモデルだった。こちらは容量の小さいモデルの方が売れている。8GBモデルが実質0円で手に入る「iPhone for everybodyキャンペーン」が影響しているのかもしれない。同キャンペーンは9月30日まで実施予定だ。
iPhoneに挟まれるかたちで2位にランクインしたのは、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「830P」。08年11月発売の旧機種ながら、6月のランキングでも2位を獲得した人気モデルだ。新着メール表示やワンプッシュオープンなど、さまざまな機能をボタンひとつで操作できる「ワンタッチ機能」を搭載し、使いやすさにこだわっている。
auをはじめ、旧モデルが人気を集めている理由には、07年後半からの販売奨励金制度の見直しによる端末購入時のユーザー負担額の増加も影響していると思われる。現在新製品の購入負担額は4-5万円台が当たり前。ユーザーにしてみれば端末価格が上がったように感じ、値下がりした旧モデルを買い求める人が増えたのだろう。
一方、キャリアは「販売奨励金」を販売店に支払わなくなった分、ユーザーの月額の支払いから端末料金を回収する必要がなくなり、通信料金を下げることが可能になった。そのため、各キャリアはパケット通信料定額サービスの最低料金の価格改定を次々と実施している。
5月にNTTドコモが月額490円からのサービスを開始すると、ソフトバンクモバイルも同価格で対抗することを発表。さらに、auが8月1日から月額390円からのサービス開始を表明すれば、ソフトバンクモバイルは再び価格を改定した。これにNTTドコモも追従し、8月1日からパケット通信料定額サービスを月額390円から利用できるように変更。これでひとまず、3キャリアすべて390円からに落ち着いた。
通信料金ほかにも、auが8月10日からユーザーが指定した3件までのau携帯電話への国内通話料を月額定額料390円で24時間無料にするなど、各種サービスの内容もこまめに変更されている。この機会にショップや販売店に足を運んで説明を受ければ、自分に合ったお得な携帯電話の料金プランや利用方法が見つかるかもしれない。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。
夏モデルの売れ行きが好調なNTTドコモ
順位 | メーカー | 型番 | 発売月 |
1 | シャープ | SH-06A | 2009/06 |
2 | シャープ | SH-05A | 2009/06 |
3 | NEC | N-08A | 2009/06 |
4 | 富士通 | F-09A | 2009/06 |
5 | NEC | N-04A | 2009/01 |
「BCNランキング」09年7月 月次 <最大パネル>
まずはNTTドコモからみていこう。ランキング1位と2位はともにシャープ製端末が獲得した。1位は「PRIME series」の「SH-06A」。別名「AQUOS SHOT」というように、カメラ機能に特化した製品だ。夜景も明るくブレずに撮れる有効約1000万画素のCCDカメラと、画像処理エンジン「ProPix」を搭載し、ノイズや歪みの少ないキレイな写真を残せる。また、ピントを合わせた被写体を自動追尾する「チェイスフォーカス」機能で動く被写体にも強い。
SH-06A
2位は、女性をダーゲットにした「STYLE series」の「SH-05A」。防水性能を備えているので、雨に濡れても水に落としてしまっても問題ない。濡れた手でも操作できる夏にピッタリなモデルだ。
SH-05A
3位も「STYLE series」の製品。NEC製の「N-08A」がランクインした。13.9mmのスリムボディが特徴で、表面にはクリアパネルを採用。パネル下の千鳥格子が水下から透けて見えるような涼しげなデザインだ。また、キー部分をカラフルな20個のイルミネーションが彩る。NTTドコモは上位4位まですべて夏モデル。新製品の売れ行きが好調のようだ。
N-08A
auの人気端末は旧モデル、夏モデルのラインアップの少なさが影響?
順位 | メーカー | 型番 | 発売月 |
1 | シャープ | SH001 | 2009/02 |
2 | ソニー・エリクソン・ モバイルコミュニケーションズ | Walkman Phone, Premier3(SOY01) | 2009/02 |
3 | カシオ計算機 | EXILIMケータイ W63CA | 2008/11 |
4 | ソニー・エリクソン・ モバイルコミュニケーションズ | W64S | 2008/11 |
5 | 京セラ | K002 | 2009/05 |
「BCNランキング」09年7月 月次 <最大パネル>
続いてKDDI(au)。1位はシャープ製端末「SH001」だった。09年の春モデルだが、6月には新色が追加されるなど、継続して人気が高い。デザインはいたってシンプルで、艶やかなパネルにはサブディスプレイや模様はない。とはいえ、有効800万画素のCCDカメラを搭載し、26か国・地域で通話できる「グローバルパスポート CDMA」に対応するなど、実用性は十分だ。
SH001
2位には、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「Walkman Phone,Premier3(SOY01)」がランクインした。こちらも09年の春モデル。ウォークマンにも採用されている技術「クリアオーディオテクノロジー」を搭載し、高音質なサウンドが楽しめる。縦と横2方向に開閉でき、ワンセグ番組を横開きで視聴することも可能。
Walkman Phone,Premier3(SOY01)
___page___3位はカシオ計算機製の「EXILIMケータイ W63CA」だった。08年秋冬モデルで、こちらも根強い人気から09年3月に新色が追加されている。カシオのデジタルカメラ「EXILIM」の技術を生かした画像処理エンジンと有効809万画素のCMOSカメラを搭載。顔検出オートフォーカスや連写、撮影サイズを段階的に自動変更する「オートリサイズズーム」など、カメラ機能が充実している。
EXILIMケータイ W63CA
auはトップ5中、新製品は5位の京セラ製「K002」のみ。NTTドコモは18機種、ソフトバンクモバイルは19機種の夏モデルを投入したのに対し、auは8機種と、夏モデルのラインアップが少なかったことが影響しているのかもしれない。
iPhoneが好調ソフトバンクM、新モデルは32GB、旧モデルは8GBモデルが人気
順位 | メーカー | 型番 | 発売月 |
1 | アップル | iPhone 3GS 32GB | 2009/06 |
2 | パナソニック モバイルコミュニケーションズ | 830P | 2008/11 |
3 | アップル | iPhone 3GS 16GB | 2009/06 |
4 | アップル | iPhone 3G 8GB | 2008/07 |
5 | アップル | iPhone 3G 16GB | 2008/07 |
「BCNランキング」09年7月 月次 <最大パネル>
最後はiPhone新モデルが好調のソフトバンクモバイル。1位はアップル製の「iPhone 3GS」の32GBモデルが獲得した。16GBモデルも3位に入っている。さまざまなアプリケーションをダウンロードして自分仕様の端末にするものiPhoneの楽しみの一つ。より多く保存できる大容量モデルが人気のようだ。
iPhone 3GS
続いて4位と5位には旧モデル「iPhone 3G」がランクイン。4位は8GBモデル、5位は16GBモデルだった。こちらは容量の小さいモデルの方が売れている。8GBモデルが実質0円で手に入る「iPhone for everybodyキャンペーン」が影響しているのかもしれない。同キャンペーンは9月30日まで実施予定だ。
iPhoneに挟まれるかたちで2位にランクインしたのは、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製の「830P」。08年11月発売の旧機種ながら、6月のランキングでも2位を獲得した人気モデルだ。新着メール表示やワンプッシュオープンなど、さまざまな機能をボタンひとつで操作できる「ワンタッチ機能」を搭載し、使いやすさにこだわっている。
830P
端末購入の負担額は増加、でも通信料は値下がりで利用しやすく
auをはじめ、旧モデルが人気を集めている理由には、07年後半からの販売奨励金制度の見直しによる端末購入時のユーザー負担額の増加も影響していると思われる。現在新製品の購入負担額は4-5万円台が当たり前。ユーザーにしてみれば端末価格が上がったように感じ、値下がりした旧モデルを買い求める人が増えたのだろう。
一方、キャリアは「販売奨励金」を販売店に支払わなくなった分、ユーザーの月額の支払いから端末料金を回収する必要がなくなり、通信料金を下げることが可能になった。そのため、各キャリアはパケット通信料定額サービスの最低料金の価格改定を次々と実施している。
5月にNTTドコモが月額490円からのサービスを開始すると、ソフトバンクモバイルも同価格で対抗することを発表。さらに、auが8月1日から月額390円からのサービス開始を表明すれば、ソフトバンクモバイルは再び価格を改定した。これにNTTドコモも追従し、8月1日からパケット通信料定額サービスを月額390円から利用できるように変更。これでひとまず、3キャリアすべて390円からに落ち着いた。
通信料金ほかにも、auが8月10日からユーザーが指定した3件までのau携帯電話への国内通話料を月額定額料390円で24時間無料にするなど、各種サービスの内容もこまめに変更されている。この機会にショップや販売店に足を運んで説明を受ければ、自分に合ったお得な携帯電話の料金プランや利用方法が見つかるかもしれない。(BCN・武井美野里)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。