アップル、iPhone新モデルや13.3型ワイドMacBook Proを披露 WWDC 09【現地レポート】
【サンフランシスコ発・井上真希子】米アップルは現地時間6月8日、技術者向けイベント「WWDC 09(Apple Worldwide Developers Conference 09、世界開発者会議)」を米サンフランシスコで開催。開幕当日の基調講演では、フィリップ・シラー・上級副社長が登場し、iPhoneの新モデル「iPhone 3G S」や新OS「iPhone OS 3.0」、Macの新しいラインアップ、新OS「Mac OS X Snow Leopard」の詳細を明らかにした。
「iPhone 3G S」の「S」は「スピード」を意味しており、従来モデル「iPhone 3G」と比べて、アプリケーションの起動速度が2倍、Webサイトの表示が3倍ほど高速化したのが特徴。さらに、バッテリーの持ちも向上し、Wi-Fiを利用したWebブラウジングの場合で約9時間(従来は約6時間)の連続使用が可能になった。ラインアップと価格は、16GBモデルが199ドル、32GBのモデルが299ドル。日本では6月26日に発売する。→速報記事はこちら
300万画素のカメラを搭載し、被写体に最短10cmまで近づけるマクロフォーカス機能のほか、「タップ・トゥ・フォーカス」機能を使えば、タッチパネル上でピントを合わせたい所に触れて選べる。加えて、640×480ドットのVGA動画も撮影でき、タイムラインを画面上に表示して編集することも可能。写真や動画は、EメールやMMS(Multimedia Messaging Service)のほか「MobileMe」やYouTubeなどを使い、友達や家族と簡単に共有できる。
このほか、電話番号や人名を声に出して電話をかけたり、楽曲の名前を言って音楽を再生したりできる「ボイスコントロール」機能も搭載した。さらに、方位を示す「デジタルコンパス」機能では、地図と合わせて表示することで、ユーザーの進行方向に合わせて地図の向きを自動的に変えてくれる。
また「iPhone 3G S」には、新OS「iPhone OS 3.0」を採用。テキストのカットやコピー&ペースト、本体内のデータを横断的に検索できる機能などが追加された。また、従来はWebブラウジング時の検索などでしか利用できなかったキーボードの横表示が、メモやメール作成時にも利用できるようになっている。なお、「iPhone 3G」など現行のiPhoneユーザーには、6月17日から「iPhone OS 3.0」への無償バージョンアップを提供する。一方、iPod touchユーザーは、9.95ドルでの有償バージョンアップとなる。
このほか、「MobileMe」ユーザー限定で、Google Maps上で自分のiPhoneがある場所を確認できる「Find My iPhone」サービスも開始する。発見したiPhoneを遠隔操作し、アラート音を出したり、データを消去したりといったことも可能。利用は無料。
新型iPhoneのほか、Macのラインアップも新しくなった。今回発表したのはいずれもノート型で、「MacBook Pro」に新たに13.3型ワイド液晶搭載モデルを追加。このほか、従来モデルと同様の画面サイズ15.4、17型ワイド液晶搭載モデルと、薄型・軽量ボディで13.3型ワイド液晶を搭載した「MacBook Air」の性能を強化した。
→待望の新OS「Snow Leopard」は9月!
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いずれも発色を高めたLEDバックライトディスプレイ、ガラス製のタッチパッド、バックライト付きキーボード、FireWire 800ポートを搭載する。また、「MacBook Pro」の15.4、17型ワイド液晶搭載モデルについては、従来モデルよりも価格を引き下げた。さらに、13.3/15型ワイドモデルは、SDカードスロットを新たに搭載し、SDカードをそのまま本体に直差しできるようになった。
13.3型ワイドモデルは、画面解像度が1280×800ピクセル、GPUがNVIDIA GeForce 9400Mで、バッテリーの駆動時間は7時間。ラインアップは2モデルで、価格は、Core 2 Duo(2.26GHz)、2GBのメモリ、160GBのHDDを搭載したエントリーモデルで13万4800円。
15.4型ワイドモデルの画面解像度は1440×900ピクセル、GPUがNVIDIA GeForce 9400Mで、バッテリーの駆動時間は7時間。3モデルをラインアップし、価格は、Core 2 Duo(2.53GHz)、4GBのメモリ、250GBのHDDを搭載したモデルで18万8900円。
17型ワイドモデルは、ExpressCardスロットを搭載。画面解像度は1920×1200ピクセルで、バッテリーの駆動時間は8時間。Core 2 Duo(2.8GHz)、4GBのメモリ、500GBのHDD、GPUはNVIDIA GeForce 9400M/9600M GTを搭載し、価格は27万8800円。
薄さ0.4-1.94cm、重さ1.36kgというコンパクトなボディが特徴の「MacBook Air」もスペックを強化。価格も、CPUがCore 2 Duo(1.86GHz)、GPUがNVIDIA GeForce9400Mで、2GBのメモリ、120GBのHDDを搭載したHDDモデルが16万8800円、CPUがCore 2 Duo(1.86GHz)で128GBソリッドステートドライブ(SSD)を搭載したSSDモデルが19万8800円と、従来モデルよりそれぞれ引き下げた。
また、新しいOS「Mac OS X Snow Leopard」も発表した。64ビットをサポートすることで、メールやWebブラウザ「Safari」などがより快適に動作するようになる。ビジネスシーンでスケジュールを管理しやすい機能「Microsoft Exchange Server」を標準サポートしたほか、ユーザーインターフェイスが新しくなった再生ソフト「QuickTime X」も搭載する。従来のOS「Mac OS X Leopard」のアップグレードとして、1ユーザーの場合で29ドル、5ユーザー対応のファミリーパックの場合で49ドルの価格設定がされている。
WWDC 09会場のMoscone Westでは、基調講演を聴くため、早朝から並ぶ人たちが建物の周囲に長い列を作った。講演が始まると、製品の詳細なスペックや価格が発表されるたびに大きな歓声と拍手が沸き起こり、盛り上がりを見せた。また、「iPhone 3G S」の紹介では、開発者を招いたアプリケーションの実演もあり、来場者を楽しませていた。
基調講演の直前の様子
新OS搭載の「iPhone 3G S」、日本では6月26日に発売
「iPhone 3G S」の「S」は「スピード」を意味しており、従来モデル「iPhone 3G」と比べて、アプリケーションの起動速度が2倍、Webサイトの表示が3倍ほど高速化したのが特徴。さらに、バッテリーの持ちも向上し、Wi-Fiを利用したWebブラウジングの場合で約9時間(従来は約6時間)の連続使用が可能になった。ラインアップと価格は、16GBモデルが199ドル、32GBのモデルが299ドル。日本では6月26日に発売する。→速報記事はこちら
300万画素のカメラを搭載し、被写体に最短10cmまで近づけるマクロフォーカス機能のほか、「タップ・トゥ・フォーカス」機能を使えば、タッチパネル上でピントを合わせたい所に触れて選べる。加えて、640×480ドットのVGA動画も撮影でき、タイムラインを画面上に表示して編集することも可能。写真や動画は、EメールやMMS(Multimedia Messaging Service)のほか「MobileMe」やYouTubeなどを使い、友達や家族と簡単に共有できる。
「iPhone 3G S」を紹介するフィリップ・シラー・上級副社長
このほか、電話番号や人名を声に出して電話をかけたり、楽曲の名前を言って音楽を再生したりできる「ボイスコントロール」機能も搭載した。さらに、方位を示す「デジタルコンパス」機能では、地図と合わせて表示することで、ユーザーの進行方向に合わせて地図の向きを自動的に変えてくれる。
また「iPhone 3G S」には、新OS「iPhone OS 3.0」を採用。テキストのカットやコピー&ペースト、本体内のデータを横断的に検索できる機能などが追加された。また、従来はWebブラウジング時の検索などでしか利用できなかったキーボードの横表示が、メモやメール作成時にも利用できるようになっている。なお、「iPhone 3G」など現行のiPhoneユーザーには、6月17日から「iPhone OS 3.0」への無償バージョンアップを提供する。一方、iPod touchユーザーは、9.95ドルでの有償バージョンアップとなる。
このほか、「MobileMe」ユーザー限定で、Google Maps上で自分のiPhoneがある場所を確認できる「Find My iPhone」サービスも開始する。発見したiPhoneを遠隔操作し、アラート音を出したり、データを消去したりといったことも可能。利用は無料。
iPhone 3G S
「MacBook Pro」に13.3型ワイドモデルが登場 ラインアップを刷新
新型iPhoneのほか、Macのラインアップも新しくなった。今回発表したのはいずれもノート型で、「MacBook Pro」に新たに13.3型ワイド液晶搭載モデルを追加。このほか、従来モデルと同様の画面サイズ15.4、17型ワイド液晶搭載モデルと、薄型・軽量ボディで13.3型ワイド液晶を搭載した「MacBook Air」の性能を強化した。
→待望の新OS「Snow Leopard」は9月!
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いずれも発色を高めたLEDバックライトディスプレイ、ガラス製のタッチパッド、バックライト付きキーボード、FireWire 800ポートを搭載する。また、「MacBook Pro」の15.4、17型ワイド液晶搭載モデルについては、従来モデルよりも価格を引き下げた。さらに、13.3/15型ワイドモデルは、SDカードスロットを新たに搭載し、SDカードをそのまま本体に直差しできるようになった。
液晶画面サイズが3サイズに増えた「MacBook Pro」
13.3型ワイドモデルは、画面解像度が1280×800ピクセル、GPUがNVIDIA GeForce 9400Mで、バッテリーの駆動時間は7時間。ラインアップは2モデルで、価格は、Core 2 Duo(2.26GHz)、2GBのメモリ、160GBのHDDを搭載したエントリーモデルで13万4800円。
15.4型ワイドモデルの画面解像度は1440×900ピクセル、GPUがNVIDIA GeForce 9400Mで、バッテリーの駆動時間は7時間。3モデルをラインアップし、価格は、Core 2 Duo(2.53GHz)、4GBのメモリ、250GBのHDDを搭載したモデルで18万8900円。
17型ワイドモデルは、ExpressCardスロットを搭載。画面解像度は1920×1200ピクセルで、バッテリーの駆動時間は8時間。Core 2 Duo(2.8GHz)、4GBのメモリ、500GBのHDD、GPUはNVIDIA GeForce 9400M/9600M GTを搭載し、価格は27万8800円。
薄さ0.4-1.94cm、重さ1.36kgというコンパクトなボディが特徴の「MacBook Air」もスペックを強化。価格も、CPUがCore 2 Duo(1.86GHz)、GPUがNVIDIA GeForce9400Mで、2GBのメモリ、120GBのHDDを搭載したHDDモデルが16万8800円、CPUがCore 2 Duo(1.86GHz)で128GBソリッドステートドライブ(SSD)を搭載したSSDモデルが19万8800円と、従来モデルよりそれぞれ引き下げた。
スペックを強化するとともに値下げした「MacBook Air」
「Mac OS X Snow Leopard」は64ビット対応、より快適な動作に
また、新しいOS「Mac OS X Snow Leopard」も発表した。64ビットをサポートすることで、メールやWebブラウザ「Safari」などがより快適に動作するようになる。ビジネスシーンでスケジュールを管理しやすい機能「Microsoft Exchange Server」を標準サポートしたほか、ユーザーインターフェイスが新しくなった再生ソフト「QuickTime X」も搭載する。従来のOS「Mac OS X Leopard」のアップグレードとして、1ユーザーの場合で29ドル、5ユーザー対応のファミリーパックの場合で49ドルの価格設定がされている。
Mac OS Xの「Snow Leopard」とは「ユキヒョウ」のこと
WWDC 09会場のMoscone Westでは、基調講演を聴くため、早朝から並ぶ人たちが建物の周囲に長い列を作った。講演が始まると、製品の詳細なスペックや価格が発表されるたびに大きな歓声と拍手が沸き起こり、盛り上がりを見せた。また、「iPhone 3G S」の紹介では、開発者を招いたアプリケーションの実演もあり、来場者を楽しませていた。
Moscone West周辺には早朝から長い列ができていた
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