ヤフー、テレビ向け動画サービス開始、シャープの新製品「AQUOS DS6」で
ヤフーは、08年5月からシャープの液晶テレビ「AQUOS」向けサービスを開始、現在はニュース、天気、地図など15種類のサービスを提供している。また、今年4月6日からは、ブラウザ機能を搭載した各メーカーのテレビで利用できる「テレビ版Yahoo!JAPAN」の提供を開始した。しかし、「テレビ向けサービスとして、動画は重要」(坂東浩之・R&D統括本部プラットフォーム開発本部EW開発部部長)としながらも、パソコン用の動画コンテンツをテレビで表示するための技術環境の課題により、動画サービスには対応していなかった。
一方シャープは、「家電メーカーとして、顧客にどのようなものを提供できるのか」(シャープの松本融・研究開発本部チーフ)と、テレビとネットの融合を模索していたことから、ネットの動画コンテンツをテレビで最適に表示させるための独自技術「Exシステム」を開発し、新製品「AQUOS DS6」に搭載。両社の「ネットと家電の異文化の交流」による開発を経て、ヤフー初のテレビ向け動画サービスを開始した。
坂東浩之部長
「動画チャンネル」のコンテンツは、お笑い、音楽、アニメなど12カテゴリー、3000本以上。会員登録などの手続きは不要。テレビのリモコンで切り換えるとすぐに動画が再生されるなど、テレビらしい使い勝手を備えた。また、近日中には、映画の上映情報をみて、映画館の上映時間をチェックできたり、テレビに表示されたQRコードから詳細情報を確認できるようにするなど、動画を見るだけでなく情報連携によるインターネットの強みを生かした新しいテレビの使い方を提案していく。今後は、テレビCMでよくみかける「続きはウェブで」の続きを、パソコンを立ち上げなくても、そのまま見られるようにしていきたいという。
そのほか、ヤフーは、今秋に予定しているGyaOの子会社化に向けて、「Yahoo!動画」と「GyaO」の両サービス統合に向けて準備を進めているが、今回発表のテレビ向け動画サービスに「GyaO」のコンテンツを「どのレベルで提供するかどうか検討中」(村上臣・R&D統括本部フロントエンド開発本部EW開発部部長)だという。