安く手軽に地デジが見られる、PC用外付け地デジチューナーランキング
昨年の4月、PC用の地上デジタル(地デジ)チューナーの販売が解禁され、今年の4月でちょうど1年が経った。別途アンテナを用意する必要はあるが、USB接続の外付けタイプなら簡単に接続でき、地デジ対応のPCに買い替えるよりずっと安価だ。「BCNランキング」でそんなPC用地デジチューナーの売れ筋を紹介しよう。
PC用地デジチューナーの最大のメリットは、新たに地デジチューナーを搭載したPCを購入するよりも費用を大幅に抑えられる点だろう。PC用地デジチューナーの価格は現在、1-2万円程度なので、一緒にフルHD対応の液晶ディスプレイを購入したとしても、安くあがる。
また、薄型テレビ+レコーダーという定番の組み合わせより、PC+地デジチューナーの方が優れている点もある。それは、番組録画用のHDDの増設が簡単ということだ。レコーダーの場合、HDDがいっぱいになったら、録画した番組をHDD上から消すしかない。対して、PCならば内蔵HDDはもちろん、外付けHDDにも録画できる。ほとんどのPC用地デジチューナーは、外付けHDDへの録画にも対応しており、コストをかけずに大量の番組を録画可能だ。
ちなみに、PC用地デジチューナーは外付けと内蔵、2つのタイプがある。外付けタイプはUSBで接続するもので、ノートPC、デスクトップPC、どちらでも使用できる。一方、内蔵タイプは、基本的にデスクトップPC専用。そこで今回は、ノート/デスクトップどちらでも利用でき、接続も簡単なUSB接続のPC用地上デジタルチューナーに絞ってランキングを紹介する。
1位を獲得したのはバッファローの「DT-H30/U2」。放送の解像度・ビットレートなどを変換できるトランスコード機能を搭載。地デジの画質をPCにあわせて自動変換できるので、通常、地デジを見るにはスペック不足のミニノートPCや古いモデルでも楽しめるという。
2位はアイ・オー・データ機器(I・Oデータ)の「GV-MVP/HZ2」。こちらの製品も、CPU負荷を軽減し、ハイビジョン映像をミニノートPCでも視聴できる「Netbookモード」を搭載する。このほかI・Oデータからは、トップ10内唯一のMac対応モデル「GV-MACTV」が6位に、デジタル放送の2番組同時録画が可能なダブルチューナーモデル「GV-MVP/HZ2W」が7位にランクインした。
3位はダイナコネクティブの「DY-UD200」。地デジに加え、ワンセグ放送も視聴可能なモデルだ。予約録画に対応し、録画した番組の気に入ったシーンを呼び出す機能や、録画できる容量が少なくなると、自動で過去の録画ファイルを削除する機能などを備える。
さて、このUSB接続のPC用地デジチューナー。基本的にPCのUSBポートに接続するだけで、導入はいたってシンプルだ。ただしこの時、手持ちのPCがいくつかの条件をクリアしている必要がある。
その条件とは、視聴場所が地デジの受信可能エリアであること、UHF(13-62ch)が受信できるアンテナを使用している、もしくはパススルー方式のケーブルテレビを利用していること。ここまではテレビと変わらないが、もうひとつ大事な点が、PCが地デジを視聴可能なスペックを満たしているかどうか、だ。
PCのスペックに関しては、ノートPCや液晶一体型のデスクトップPCでは、OSがWindows XP(SP2)以上が必要。CPUはCeleron以上で問題ないとされるが、PC上で何か別の作業をしながら見たいというのであれば、Core 2 DuoなどのマルチコアCPUが望ましい。
さらに、通常のデスクトップPCの場合、液晶ディスプレイとグラフィックボード、グラフィックチップがHDCPやCOPPといった著作権保護技術に対応しているかどうか、という条件が加わる。こう書くと、導入の敷居は高そうに見えるかもしれない。しかし、バッファローやI・Oデータなどが提供しているサービスを利用すれば、手持ちのPCの機種名やスペックを入力するだけで、そのPCで地デジが視聴可能か購入前にチェックすることができる。これを活用しない手はないだろう。
もちろん、地デジのハイビジョン番組を本来のクオリティで楽しみたいならば、PC側にそれなりのスペックが要求される。液晶ディスプレイも、ハイビジョン対応モデルでなければ、本来の画質を引き出せない。しかし、1位や2位の製品のように、スペックの劣るPCでも地デジを見られるようにする機能を備えた製品もあり、導入のハードルはPC用地デジチューナーが登場した当初より下がっている。まずは手持ちのPCを活用し、手軽に地デジの視聴環境を整えてはいかがだろうか?(BCN・山田五大)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。
PC用地デジチューナー導入のメリットとは?
PC用地デジチューナーの最大のメリットは、新たに地デジチューナーを搭載したPCを購入するよりも費用を大幅に抑えられる点だろう。PC用地デジチューナーの価格は現在、1-2万円程度なので、一緒にフルHD対応の液晶ディスプレイを購入したとしても、安くあがる。
また、薄型テレビ+レコーダーという定番の組み合わせより、PC+地デジチューナーの方が優れている点もある。それは、番組録画用のHDDの増設が簡単ということだ。レコーダーの場合、HDDがいっぱいになったら、録画した番組をHDD上から消すしかない。対して、PCならば内蔵HDDはもちろん、外付けHDDにも録画できる。ほとんどのPC用地デジチューナーは、外付けHDDへの録画にも対応しており、コストをかけずに大量の番組を録画可能だ。
ちなみに、PC用地デジチューナーは外付けと内蔵、2つのタイプがある。外付けタイプはUSBで接続するもので、ノートPC、デスクトップPC、どちらでも使用できる。一方、内蔵タイプは、基本的にデスクトップPC専用。そこで今回は、ノート/デスクトップどちらでも利用でき、接続も簡単なUSB接続のPC用地上デジタルチューナーに絞ってランキングを紹介する。
順位 | メーカー名 | 型番 | チューナー数 | 対応PC |
---|---|---|---|---|
1 | バッファロー | DT-H30/U2 | 地上デジタル×1 | Windows |
2 | I・Oデータ機器 | GV-MVP/HZ2 | 地上デジタル×1 | Windows |
3 | ダイナコネクティブ | DY-UD200 | 地上デジタル×1 | Windows |
4 | クイックサン | QRS-UT100B | 地上デジタル×1 | Windows |
5 | エスケイネット | SK-MTVHDUSF | 地上デジタル×1 | Windows |
6 | I・Oデータ機器 | GV-MACTV | 地上デジタル×1 | Mac |
7 | I・Oデータ機器 | GV-MVP/HZ2W | 地上デジタル×2 | Windows |
8 | バッファロー | DT-H50/U2 | 地上デジタル×1 | Windows |
9 | エスケイネット | SK-MTVHDUC | 地上デジタル×1 | Windows |
10 | I・Oデータ機器 | GV-MVP/HZ | 地上デジタル×1 | Windows |
「BCNランキング」 09年3月月次 <最大パネル>
→PC用地上デジタルチューナーを含む最新のキャプチャボード売れ筋ランキング(週間・月間)
※USB接続PC用地上デジタルチューナーだけのランキングを見るには、
「用途で選ぶ」の項目から「ノートPCで地デジを見る!」にチェックを入れてください。
※USB接続PC用地上デジタルチューナーだけのランキングを見るには、
「用途で選ぶ」の項目から「ノートPCで地デジを見る!」にチェックを入れてください。
1位を獲得したのはバッファローの「DT-H30/U2」。放送の解像度・ビットレートなどを変換できるトランスコード機能を搭載。地デジの画質をPCにあわせて自動変換できるので、通常、地デジを見るにはスペック不足のミニノートPCや古いモデルでも楽しめるという。
バッファロー「DT-H30/U2」
2位はアイ・オー・データ機器(I・Oデータ)の「GV-MVP/HZ2」。こちらの製品も、CPU負荷を軽減し、ハイビジョン映像をミニノートPCでも視聴できる「Netbookモード」を搭載する。このほかI・Oデータからは、トップ10内唯一のMac対応モデル「GV-MACTV」が6位に、デジタル放送の2番組同時録画が可能なダブルチューナーモデル「GV-MVP/HZ2W」が7位にランクインした。
I・Oデータ「GV-MVP/HZ2」
3位はダイナコネクティブの「DY-UD200」。地デジに加え、ワンセグ放送も視聴可能なモデルだ。予約録画に対応し、録画した番組の気に入ったシーンを呼び出す機能や、録画できる容量が少なくなると、自動で過去の録画ファイルを削除する機能などを備える。
ダイナコネクティブ「DY-UD200」
チューナーを買う前に気をつけておきたいポイント
さて、このUSB接続のPC用地デジチューナー。基本的にPCのUSBポートに接続するだけで、導入はいたってシンプルだ。ただしこの時、手持ちのPCがいくつかの条件をクリアしている必要がある。
その条件とは、視聴場所が地デジの受信可能エリアであること、UHF(13-62ch)が受信できるアンテナを使用している、もしくはパススルー方式のケーブルテレビを利用していること。ここまではテレビと変わらないが、もうひとつ大事な点が、PCが地デジを視聴可能なスペックを満たしているかどうか、だ。
PCのスペックに関しては、ノートPCや液晶一体型のデスクトップPCでは、OSがWindows XP(SP2)以上が必要。CPUはCeleron以上で問題ないとされるが、PC上で何か別の作業をしながら見たいというのであれば、Core 2 DuoなどのマルチコアCPUが望ましい。
さらに、通常のデスクトップPCの場合、液晶ディスプレイとグラフィックボード、グラフィックチップがHDCPやCOPPといった著作権保護技術に対応しているかどうか、という条件が加わる。こう書くと、導入の敷居は高そうに見えるかもしれない。しかし、バッファローやI・Oデータなどが提供しているサービスを利用すれば、手持ちのPCの機種名やスペックを入力するだけで、そのPCで地デジが視聴可能か購入前にチェックすることができる。これを活用しない手はないだろう。
もちろん、地デジのハイビジョン番組を本来のクオリティで楽しみたいならば、PC側にそれなりのスペックが要求される。液晶ディスプレイも、ハイビジョン対応モデルでなければ、本来の画質を引き出せない。しかし、1位や2位の製品のように、スペックの劣るPCでも地デジを見られるようにする機能を備えた製品もあり、導入のハードルはPC用地デジチューナーが登場した当初より下がっている。まずは手持ちのPCを活用し、手軽に地デジの視聴環境を整えてはいかがだろうか?(BCN・山田五大)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。