09年春モデルが出揃った携帯電話、キャリア別の売れ筋は
では、いま実際に売れているのは、どの機種だろうか。今回は、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルの3キャリアについて、それぞれ「BCNランキング」による売れ筋ランキングを紹介する。
ソフトバンクモバイルはキャンペーン中のiPhoneが2位・3位に
順位 | メーカー名 | 品名 | 発売年月 |
---|---|---|---|
1 | パナソニック | 08/11 | |
2 | アップル | 08/7 | |
3 | アップル | 08/7 | |
4 | シャープ | 08/10 | |
5 | サムスン電子 | 08/4 |
「BCNランキング」 09年3月9日-3月15日 週次 <最大パネル>
3月第2週(09年3月9日-3月15日)のソフトバンクモバイルの1位は、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製「830P」。08年11月発売の2つ折り端末で、ワンプッシュオープンやスピードダイヤルなど、10個のワンタッチ機能を搭載する。シンプルなデザインと使いやすさが特徴だ。
2位・3位には、アップルの「iPhone 3G」の8GBモデルと16GBモデルがランクイン。ソフトバンクでは、現在、「iPhone」を割安で購入できる「iPhone for everybody キャンペーン」を実施している。2月27日から5月31日までの期間中、8GBモデルを新規で購入すると、端末実質負担額が0円になるというものだ。このキャンペーン効果もあり、売れ行きは好調のようだ。
4位は、08年10月発売のシャープ製「830SH NEW PANTONE」。色見本でお馴染み「PANTONE」とのコラボケータイで、ピンクやミントブルーなど、カラフルな15色のカラーバリエーションをラインアップする。
春モデルが発売したてということもあり、ランキング上位は、値下がりした旧モデルが目立つ。ちなみに春モデルでの1位は、「AQUOSケータイ 932SH」で、ソフトバンクモバイル全体では9位。次は「831SH」で同11位、「831P」で同12位という結果だった。
1位を除き、最新モデルが上位に並ぶドコモ
順位 | メーカー名 | 品名 | 発売年月 |
---|---|---|---|
1 | 富士通 | 08/8 | |
2 | シャープ | 08/12 | |
3 | パナソニック | 08/12 | |
4 | NEC | 08/11 | |
5 | NEC | 09/01 |
「BCNランキング」 09年3月9日-3月15日 週次 <最大パネル>
NTTドコモの1位は、08年夏モデルの富士通製「らくらくホンV(F884iES)」。「しんせつ」「かんたん」「見やすい」「あんしん」をコンセプトにしている「らくらくホン」シリーズは、季節やトレンドに左右されることなく、高い人気を得ているようだ。
2位は、シャープ製「SH-02A」。ライムグリーンやチェリーブロッサムなど、春らしいカラーを加えた計8色をラインアップする。はっきりした色合いが特徴で、オートフォーカス(AF)対応の有効520万画素カメラやGPSなどの高機能も兼ね備えている。
3位は、パナソニック モバイルコミュニケーションズ製「VIERAケータイ P-03A」。縦横の2方向に開くことができる「Wオープンスタイル」に対応した2つ折り端末。その名の通り、パナソニックの薄型テレビ「VIERA」の映像技術を搭載し、ワンセグや動画を毎秒30フレームのなめらかな映像で表示できる。
NTTドコモは、端末のシリーズ名を、従来の「900/700」から、ユーザーのライフスタイルに合わせた「STYLE」「PRIME」「SMART」「PRO」の4つに変更した。また型番も、たとえば「SH-02A」というように刷新した。メーカーを重視して選ぶのならば、気をつけて欲しい。
今春モデルから型番を変更したau、5位に「SH001」がランクイン
順位 | メーカー名 | 品名 | 発売年月 |
---|---|---|---|
1 | ソニー・エリクソン | 08/11 | |
2 | シャープ | 08/11 | |
3 | カシオ計算機 | 08/11 | |
4 | 日立製作所 | 08/11 | |
5 | シャープ | 09/02 |
「BCNランキング」 09年3月9日-3月15日 週次 <最大パネル>
auの1位は、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「W64S」。回転二軸スタイルを採用した2つ折り端末。ダイヤモンドピンクやスノーホワイト、ラティスブラック、ミントブルーといった、個性の強いカラーバリエーションを揃え、それぞれ本体カラーごとに異なるフロントパネルを採用しているのが特徴だ。
2位はシャープ製「AQUOSケータイ W64SH」。大画面3.5インチのフルワイドVGA液晶を搭載したスライド端末。スライドを閉じたままでも操作できる「光TOUCH CRUISER」をメインディスプレイ横に搭載し、直感的にAVメニューを操作できる。
3位はカシオ計算機製「EXILIMケータイ W63CA」。カメラ機能に特化し、有効809万画素カメラや連写、AF機能などデジカメさながらの高機能を備える。また、メインディスプレイには、3.1インチワイドVGA有機ELディスプレイを採用し、ワンセグや「LISMO Video」の映像はもちろん、カメラで撮影した写真も鮮明に映し出す。
auは春モデルとして、10機種をラインアップしており、5位のシャープ製「SH001」を筆頭に、8位にソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「Walkman Phone Premier3」、10位にパナソニック モバイルコミュニケーションズ製「P001」がランクインした。3月19日には、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「Cyber-shotケータイ S001」の販売が始まり、すべて出揃ったことになる。
なお、auも今回の春モデルから、型番を変更。従来は「W64S」というように「W」から始まっていたが、春モデルから「SH001」といったメーカー名を表す略称を頭に持ってきている。NTTドコモ同様、注意してもらいたい。
お目当てのモデルが下がっていたら買い!
各キャリア共通の傾向として、依然として冬モデルが人気を集めている。春モデルの発売にともない、旧機種が値下がりをみせ、最新モデルとの価格差が顕著になっているようだ。2年の長期契約で購入すると、実質負担額0円で購入できるケースもある。もし、お目当ての端末が値下がっていたら、今が買い時かもしれない。(BCN・津江昭宏)
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで123品目を対象としています。