スカイプ、5年の歴史のなかで最も特徴的な「Skype 4.0」
最新版ではユーザーインターフェイスのデザインを刷新し、ワンボタンでのビデオ通話開始など、使い勝手が向上した。とくにビデオ通話機能では、フルスクリーン表示に対応したほか、新たに内蔵した帯域幅マネージャー機能により、低帯域幅接続時においても安定した通話を可能になった。また、独自開発の音声コーデック「シルク」により、従来必要であった帯域よりも使用帯域が50%減少、よりクリアな通話音質を実現できたという。
インターフェイス面では、「デフォルト表示」と「コンパクトビュー」の2種類の表示方法を用意。デフォルト表示では1つの画面にすべてのアイテムがレイアウトされ、コンパクトビュー表示では、ユーザーの好みで画面サイズを変更したり、会話毎に個別に画面を表示できる。また、タグに「ストアショップ」を新設、近日オープン予定の専用オンラインショップにアクセスし、ヘッドセットやワイヤレスマイクなどが購入できる。
岩田真一・日本担当カントリーマネージャーは、新バージョンについて「今回のバージョンは、5年の歴史のなかでも、最も特徴的なリリース」とし、「開発の段階でもっとも重要視したのはユーザーからのフィードバック。08年6月18日のベータ版は1400万人にダウンロードされ、使用感や意見など数万のフィードバックを開発に盛り込んだ」と説明した。
また、同社アジア・パシフィック地域担当バイスプレジデントであるダン・ニーリー氏が事業戦略について説明した。
ニーリー氏によると、現在Skypeのユーザー数は全世界で4億500万人。1日あたり約35万人のペースで拡大しているという。08年10月-12月の期間、Skype同士の通話は約200億分、Skypeと外部電話との通話が約26億分利用され、全世界の国際通話において約8%を占めている。
また、同社の業績に関しては「『Skyoe out』や月額定額プランなどの有料サービスを中心とするSkypeの08年度売上げは、5億5000万ドル(前年比44%増)」と説明。「Skype事業での利益額は公開していないが、過去2年間は黒字を達成している」と付け加えた。
今後の展開については、「コミュニケーションが急速な勢いで、ハードからインターネットを介したソフトウェアの時代にシフトしている。そのなかでSkypeは、デバイスや場所に縛られず、Skypeをいつでも、どこでも利用できるようなコミュニケーションプラットフォームしていきたい」と意気込みを語った。