HDDに代わるPCの新ストレージSSD、最新の売れ筋は……!?

特集

2009/03/10 18:30

 HDDに代わる新ストレージとして今、SSD(Solid State Drive)が注目されている。昨年、注目を集めた「ミニノートPC」にSSDが搭載されたことがきっかけだ。このSSDとはどういったストレージか、最新の売れ筋ランキングはどうなっているのか、内蔵型SSDにスポットを当ててみた。

SSDは、速くて衝撃に強く、モバイルPC向けのストレージ



 SSDはHDDと同じように、データを保存する記憶装置だ。といってもその構造がまったく異なるため、HDDに比べ、駆動音がせず、データ転送速度が速い、衝撃に強い、というメリットがある。デメリットは一般にHDDと比べて容量あたりの単価が高い点だ。

 しかし、最近ではSSDの価格も下がってきている。売れ筋の32GBモデルの税別平均単価推移を見ると、08年9月は1万9211円と、2万円近かったが、11月には1万5094円となり、12月、09年1月には1万円を切った。2月は1万372円で、12-1月の3か月は1万円前後で横ばいに推移している。


 SSD市場全体では、ミニノートPCの市場が拡大した08年夏以降、注目度が高まり、また、ラインアップ数も増え、大きく伸びた。

 08年9月から09年2月までの販売台数の指数推移では、08年10月に1.4、11月に2.4、12月に5.1と、たった4か月で5倍まで市場が拡大した。09年1月には5.7と最高点に達したが、2月は少し落ち着き、4.9だった。

内蔵型SSDの売れ筋は30-32GBモデル



 それでは今一番売れているSSDはどれか? 09年2月の月次販売台数ランキングを見ていこう。1位はシー・エフ・デー販売の30GBモデル「CSSD-SM30NJ」で、販売台数シェアは9.2%。2位はトランセンドジャパンの32GBモデル「TS32GSSD25-M」で、シェアは6.7%、3位はシー・エフ・デー販売の60GBモデル「CSSD-SM60NJ」で、シェアは5.8%だった。

内蔵型SSDを含む、最新のメモリカードの売れ筋ランキング週間月間
※SSDだけのランキングを見るには、「スペックで選ぶ-規格」をクリックし、
一番下にある「SSD」にチェックを入れてください。

 1位の「CSSD-SM30NJ」と3位の「CSSD-SM60NJ」は、2.5インチHDDの代用品として使用できる、2.5インチのSSD。接続インターフェイスはシリアルATA(SATA)で、最大読み込み速度は毎秒150MB、最大書き込み速度は毎秒90MB。市場推定価格(以下、価格)は30GBモデル「CSSD-SM30NJ」が6800円、60GBモデルの「CSSD-SM60NJ」は1万1700円だった。

シー・エフ・デー販売の「CSSD-SM30/60NJ」とトランセンドジャパンの「TS32GSSD25-M」


 2位の「TS32GSSD25-M」も、2.5インチSSD。接続インターフェイスはIDEで、最大読み込み速度は毎秒74MB、最大書き込み速度は毎秒45MB。価格は8300円だった。

 また、今回紹介した内蔵型モデルのほかに外付けHDDならぬ、外付けSSDもある。例えばエレコムの「ESD-E2U2シリーズ」は、PCとUSBで接続する外付けタイプ。外付けHDDと比べ、コンパクトで、衝撃に強く、またUSBバスパワーで駆動するのが特徴だ。内蔵型に比べ、カンタンに使用できるので、まずSSDを体験してみたい人にはオススメかもしれない。(BCN・山下彰子)

内蔵型SSDの記事であることが分かりにくかったため、記事を一部修正致しました(2009.3.12)

エレコムの外付けSSD「ESD-E2U2シリーズ」


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで123品目を対象としています。

*記事中の「市場推定価格」は、記事掲載時点のものです。市場推定価格は、「BCNランキング」のデータをもとに独自に算出した推定値で、消費税込みの金額で表記しています。