ウィルコム（喜久川政樹社長）は10月28日、同社初のスライド式端末やPCカード・USB接続対応のデータ通信カードなど、08年冬モデル5機種を11月7日から順次発売すると発表した。価格はすべてオープン。

　音声端末では、ポップなカラーを採用した京セラ製「HONEY BEE 2（ハニービー・ツー） WX331KC」を主力に、東芝製「WILLCOM LU WS023T」、日本無線製「WX330J」、シャープ製スマートフォン「WILLCOM 03（WS020SH）」の新色ブラックトーンモデルの計4機種を投入。データカードでは、セイコーインスツル（SII）製「AX530S」をラインアップした。

 

　「HONEY BEE 2」は、人気ストレートタイプ「HONEY BEE」の第2弾で、約31万画素のカメラを搭載する。厚さ9.9mmと薄さも追求した。前モデルよりも10キーやサイドスイッチのサイズを大きくし使いやすさが向上。カラーと発売日はブラック、ホワイト、ピンクが11月7日、グリーンとブルーが11月13日。価格は、新規契約で「W-VALUE SELECT」の一括購入での2万8560円。

 

　「WILLCOM LU WS023T」は、初のスライド式を採用した端末。最大7人まで同時に通話できる音声サービス「ウィルコム ミーティング」が利用できるアプリケーション「ウィルコムミーティングガジェット」を搭載する。デザインは宝石のような光沢感をイメージ。カラーはピンク、ブラック、ホワイト。200万画素のカメラ機能も備える。発売は12月上旬、新規契約で「W-VALUE SELECT」の一括購入の場合の価格は4万2960円。

 

　「WX330J」は、IPX5/IPX7相当に対応した防水機能を備える法人向けの端末。管理者が企業の方針に沿って、メールやウェブ接続の規制などの機能設定をインターネット経由で一括設定できる法人向けの新サービス「ビジネス安心サービス」に対応する。事業所用コードレスシステム「PBX」に登録すれば、オフィスの電話の子機として使用できる。カラーはホワイト、ブラウン。発売日は11月13日。新規契約で「W-VALUE SELECT」の一括購入での価格は3万6480円。

 

　データカード「AX530S」は、PHS高度化通信規格「W-OAM typeG」に対応。使用しない時にはノートPCのカードスロットにぴったりと収まるサイズで設計されている。USBアダプタとケーブルが付属。「AX530S」の価格は、新規契約で「W-VALUE SELECT」の一括購入の場合で4万4640円。

 

　都内で開催された発表会で土橋匡・副社長は「強かったデータ通信分野で携帯電話の攻勢を受けるなどで、ウィルコムは契約者数の純減が続き今は厳しい状況。しかし、新製品で年末と来春に向けた商戦でのタマは揃った。何とか乗り越えて行きたい」と、意気込みを述べた。