アップル、進化した4つのポイントとは? 新MacBookシリーズ説明会を開催
アップルジャパンは10月15日、同日発表した新「MacBook」シリーズについてマスコミ向けの説明会を開いた。「アルミ削り出し」のボディーでイメージをがらりと変えたMacBookシリーズだが、その詳細をレポートしよう。
今回のリニューアルのポイントは、大きく4つある。1つめは、アルミ削り出しの高精度な「ユニボディー」を採用したこと。2つめは、MacBookにもLEDバックライトディスプレイを搭載したこと。3つめは、MacBookとMacBook Proで、ガラスでできたマルチタッチトラックパッドを搭載したこと。そして4つめは、同じくMacBookとMacBook Proで、NVIDIAのグラフィックプロセッサ(GPU)を搭載したことである。
●アルミ削り出し「ユニボディー」ですべてを一新
まず、何といっても目を引くのが、新しいMacBookとMacBook Proデザインだ。キーボード部分を覆うトップカバーから側面にかけては、まったく継ぎ目がない一体化されたアルミになっている。これは、一枚のアルミの板から削り出されたもの。アップルではこのボディーを「ユニボディー」と呼んでいる。
キートップ用のホールや、USBなど各種コネクタ類のホール、ディスプレイを開け閉めするためのラッチの切り欠きなども、みごとに美しいエッジで仕上げられているが、これらは、伸ばしたり、曲げたり、プレスや押し出し成形では不可能な加工なのだという。
プロ・ハイアマ向けのMacBook Proだけでなく、コンシューマ向けのMacBookにもアルミ削り出し「ユニボディー」が採用されたことから、アップルがいかにこの加工技術に自信を持ち、とことん気に入っているかがわかる。実物を見て触ると、細部にいたるまでのこだわりの仕上げが実感できるだろう。
●指先だけで自在に操れるマルチパッドトラックパッド
MacBookに搭載した液晶ディスプレイのバックライトは、水銀を含まないLEDに変更した。アップルによると、15万円前後の価格帯でLEDバックライト搭載ディスプレイを採用したノートPCは、MacBookが初めてだという。MacBookとMacBook Proのディスプレイは、iMacのようにガラスパネルに覆われているが、このガラスには無ヒ素ガラスが使われている。新しくなったMacBookファミリーでは、徹底した環境対策もなされている。
新しく搭載されたトラックパッドは、従来に比べて39%も面積が広くなった。このトラックパッドは、エッチング加工されたガラス製で、傷や摩耗に強く、なめらかな指の動きを可能にしているそうだ。クリックボタンがなくなったが、トラックパッド全体がクリックボタンとして機能するようにした。しかも、トラックパッド上で、2本指を上下に動かすとページがスクロールし、指先でピンチ(つまんだり押し開いたり)すると拡大・縮小の操作ができるマルチタッチジェスチャーに対応した。
MacBookとMacBook Proでは、この操作がさらに進化して、3本指や4本指で操作することでアプリケーションを切り替えたり、Exposeを利用したりすることができるようになった。指の動きだけで、こうしたさまざまな操作ができるようになったことから、アップルでは、MacBookとMacBook Proが搭載するトラックパッドを「マルチパッドトラックパッド」と呼んでいる。
●最新GPU搭載でグラフィック性能が一気にアップ
これまで、MacBookのグラフィック機能では、チップセット内蔵のものを使っていた。そのため、専用のGPUを搭載するMacBook ProやiMacに比べて、2D、3Dの描画性能は物足りなかった。新しいMacBookには、NVIDIA GeForce 9400Mという専用GPUを搭載し、グラフィック機能が一気に性能アップした。
この9400Mは、オンボード上の統合型グラフィックプロセッサとしてMacBookとMacBook Proに搭載されている。ノートPC向けに新開発されたGPUで、アップルが初めて採用したものだ。サイズが小さく、発熱や電力消費を抑えながら、高いパフォーマンスを発揮する。従来のMacBookと比べると、新しいMacBookのグラフィック性能は5倍のパフォーマンスを達成しているという。
MacBook Proでは、このGeForce 9400Mに加えて、NVIDIA GeForce 9600M GTという独立したグラフィックプロセッサも別途搭載する。さらに、これら2つのGPUを切り替えて使うことができるようになっているのだ。アップルでは、バッテリ寿命を考えた使用シーンでは9400Mを使い、より高いパフォーマンスを必要とする動画編集や3Dグラフィック描画では9600M GTを使うことを想定している。
●MacBookのためのディスプレイが登場
MacBookファミリーにばかり目を奪われてしまうが、今回、同時に発表されたディスプレイ製品がある。それが、「MacBookのための専用ディスプレイ」という位置づけの「LED Cinema Display」だ。
Mini DisplayPortで、新しいMacBookファミリーと接続する仕様で、同じ1本のケーブルに、MagSafe電源アダプタとUSBコネクタも用意されている。そのため、LED Cinema DisplayからMacBookに電源を供給したり、iPodなどをつないだり、といったことができるようになっている。LED Cinema Displayには、内蔵iSightカメラ、マイク、ステレオスピーカーが搭載されており、MacBookを閉じた状態でつなぐと、まるでiMac 24インチのような使い方も可能というわけだ。LED Cinema Displayは11月の発売の予定だ。(フリーライター・中村光宏)
今回のリニューアルのポイントは、大きく4つある。1つめは、アルミ削り出しの高精度な「ユニボディー」を採用したこと。2つめは、MacBookにもLEDバックライトディスプレイを搭載したこと。3つめは、MacBookとMacBook Proで、ガラスでできたマルチタッチトラックパッドを搭載したこと。そして4つめは、同じくMacBookとMacBook Proで、NVIDIAのグラフィックプロセッサ(GPU)を搭載したことである。
●アルミ削り出し「ユニボディー」ですべてを一新
まず、何といっても目を引くのが、新しいMacBookとMacBook Proデザインだ。キーボード部分を覆うトップカバーから側面にかけては、まったく継ぎ目がない一体化されたアルミになっている。これは、一枚のアルミの板から削り出されたもの。アップルではこのボディーを「ユニボディー」と呼んでいる。
キートップ用のホールや、USBなど各種コネクタ類のホール、ディスプレイを開け閉めするためのラッチの切り欠きなども、みごとに美しいエッジで仕上げられているが、これらは、伸ばしたり、曲げたり、プレスや押し出し成形では不可能な加工なのだという。
プロ・ハイアマ向けのMacBook Proだけでなく、コンシューマ向けのMacBookにもアルミ削り出し「ユニボディー」が採用されたことから、アップルがいかにこの加工技術に自信を持ち、とことん気に入っているかがわかる。実物を見て触ると、細部にいたるまでのこだわりの仕上げが実感できるだろう。
●指先だけで自在に操れるマルチパッドトラックパッド
MacBookに搭載した液晶ディスプレイのバックライトは、水銀を含まないLEDに変更した。アップルによると、15万円前後の価格帯でLEDバックライト搭載ディスプレイを採用したノートPCは、MacBookが初めてだという。MacBookとMacBook Proのディスプレイは、iMacのようにガラスパネルに覆われているが、このガラスには無ヒ素ガラスが使われている。新しくなったMacBookファミリーでは、徹底した環境対策もなされている。
新しく搭載されたトラックパッドは、従来に比べて39%も面積が広くなった。このトラックパッドは、エッチング加工されたガラス製で、傷や摩耗に強く、なめらかな指の動きを可能にしているそうだ。クリックボタンがなくなったが、トラックパッド全体がクリックボタンとして機能するようにした。しかも、トラックパッド上で、2本指を上下に動かすとページがスクロールし、指先でピンチ(つまんだり押し開いたり)すると拡大・縮小の操作ができるマルチタッチジェスチャーに対応した。
MacBookとMacBook Proでは、この操作がさらに進化して、3本指や4本指で操作することでアプリケーションを切り替えたり、Exposeを利用したりすることができるようになった。指の動きだけで、こうしたさまざまな操作ができるようになったことから、アップルでは、MacBookとMacBook Proが搭載するトラックパッドを「マルチパッドトラックパッド」と呼んでいる。
●最新GPU搭載でグラフィック性能が一気にアップ
これまで、MacBookのグラフィック機能では、チップセット内蔵のものを使っていた。そのため、専用のGPUを搭載するMacBook ProやiMacに比べて、2D、3Dの描画性能は物足りなかった。新しいMacBookには、NVIDIA GeForce 9400Mという専用GPUを搭載し、グラフィック機能が一気に性能アップした。
この9400Mは、オンボード上の統合型グラフィックプロセッサとしてMacBookとMacBook Proに搭載されている。ノートPC向けに新開発されたGPUで、アップルが初めて採用したものだ。サイズが小さく、発熱や電力消費を抑えながら、高いパフォーマンスを発揮する。従来のMacBookと比べると、新しいMacBookのグラフィック性能は5倍のパフォーマンスを達成しているという。
MacBook Proでは、このGeForce 9400Mに加えて、NVIDIA GeForce 9600M GTという独立したグラフィックプロセッサも別途搭載する。さらに、これら2つのGPUを切り替えて使うことができるようになっているのだ。アップルでは、バッテリ寿命を考えた使用シーンでは9400Mを使い、より高いパフォーマンスを必要とする動画編集や3Dグラフィック描画では9600M GTを使うことを想定している。
●MacBookのためのディスプレイが登場
MacBookファミリーにばかり目を奪われてしまうが、今回、同時に発表されたディスプレイ製品がある。それが、「MacBookのための専用ディスプレイ」という位置づけの「LED Cinema Display」だ。
Mini DisplayPortで、新しいMacBookファミリーと接続する仕様で、同じ1本のケーブルに、MagSafe電源アダプタとUSBコネクタも用意されている。そのため、LED Cinema DisplayからMacBookに電源を供給したり、iPodなどをつないだり、といったことができるようになっている。LED Cinema Displayには、内蔵iSightカメラ、マイク、ステレオスピーカーが搭載されており、MacBookを閉じた状態でつなぐと、まるでiMac 24インチのような使い方も可能というわけだ。LED Cinema Displayは11月の発売の予定だ。(フリーライター・中村光宏)