テレビもエコ基準で! 省エネテレビランキング

特集

2008/10/15 13:50

 最近の薄型テレビのトレンドは、「エコ」「省エネ」。世界的に、エコや省エネに関心が高まるなか、テレビメーカーも省エネ性能を高めた製品作りに力を入れている。地デジ、ハイビジョン対応……は、もはや当たり前。地球に優しいエコライフを目指す人は、テレビ選びも省エネ基準で! 納得できるテレビを選ぼう。そこで今回は、薄型テレビの省エネランキングを紹介する。

●32V型は、ソニーのブラビアJE1が圧勝

32V型・省エネテレビランキング
順位 メーカー名 品名 シリーズ 消費電力
(W)
1 ソニー BRAVIA KDL-32JE1 89
2 DXアンテナ DX BROADTEC LVW-322 117
3 パナソニック VIERA TH-32LX70 126
4 パナソニック VIERA TH-32LX75 130
4 パナソニック VIERA TH-32LX75S 130

 BCNランキングによる9月の実売データで、省エネランキングをみていこう。プラズマテレビのサイズは37V型が最小なので、32V型の省エネランキングは液晶テレビが対象になっている。

 32V型の第1位は、液晶テレビのソニー「BRAVIA(ブラビア)JE1」。消費電力は89W(ワット)。同社が「消費電力省エネNo.1」を謳っている製品。液晶テレビのバックライトに使う蛍光管が少なくても、従来と同等の明るさを維持できるようにして、低消費電力化を実現したもの。BCNランキングに登場する9月の32V型の平均消費電力は153.4Wなので、この値と比べても同製品が格段の省エネ性能であることがわかる。ちなみに、同社の8年前のブラウン管テレビと比べると、電気代が年間約4268円お得になるという。基本性能も高く、高画質回路「ブラビアエンジン2」を搭載、色の鮮やかさ、コントラストなどの画質の向上を図っている。10月10日にBCNが集計した市場推定価格は12万9300円。

 第2位は、DXアンテナ「DX BROADTEC LVW-322」で消費電力は117W。DXアンテナは、テレビメーカーとしてはあまり聞き慣れないが、アンテナやチューナーなどで知られているメーカー。「LVW-322」は、7月に発売した製品で、地デジチューナー内蔵、パネルの解像度1280×768ピクセルのハイビジョンパネル、HDMI端子などを搭載しながらも市場推定価格は8万2900円。9月現在、32V型の市場全体の税抜き平均単価は10万円前後なので割安だ。

ソニーKDL-32JE1、DXアンテナLVW-322

 以下、3位は07年4月発売のパナソニック「VIERA(ビエラ) TH-32LX70」で126W。4位は、同じくパナソニックで07年2月発売の「ビエラ TH-32LX75」と「TH-32LX75S」で130Wと続く。

●40V型は10位までソニー、42V型は日立のウーXV02がトップ

 次は、40V-42V型。大画面テレビになるほど、当然消費電力は高まっていく。このサイズの平均消費電力は、284.7W。32V型の平均と比べると2倍近い電力がかかるわけだ。

40V-42V型・省エネテレビランキング
順位 メーカー名 品名 シリーズ 消費電力
(W)
1 ソニー BRAVIA KDL-40J3000 180
2 ソニー BRAVIA KDL-40J5000 185
3 ソニー BRAVIA KDL-40S2500 192
4 ソニー BRAVIA KDL-40V2000 198
5 ソニー BRAVIA KDL-40V2500 210

 40-42V型は、液晶テレビとプラズマテレビが対象だが、消費電力では液晶が優位な結果となった。1位は、07年4月発売の旧モデルでソニーの液晶テレビ「ブラビア KDL-40J3000」。消費電力は180W。2位も07年5月発売の旧モデル「ブラビア KDL-40J5000」で消費電力は185W。3位も06年10月発売の旧モデル「ブラビア KDL-40S2500」で消費電力は192W。これら3製品とも地デジチューナー内蔵モデルで、地デジ移行に向けたテレビの買い替えには適しているが、すでに生産を終了したモデルなので、店頭に在庫があれば購入できる

 現行モデルでは、6位に3月発売の「ブラビア KDL-40F1」がランクイン。消費電力は215W。赤・緑・青の純度を高めて鮮やかで再現性の高い色を実現する技術「ライブカラークリエーション」、32V型の「JE1」と同じく高画質回路「ブラビアエンジン2」を採用しているほか、厚さ7.2cmのディスプレイが特徴。

 10位までは、全て40V型が占めたが、液晶の40V型と42V型の電力にはあまり大きな差はなく、機種によっては42V型のほうが消費電力が低い製品もある。ちなみに、11位に42V型の日立製作所「Wooo(ウー) L42-XV02」がランクインした。消費電力は219Wで、6位の40V型「ブラビア KDL-40F1」と比べると、わずか4Wの差。

ソニーBRAVIA KDL-40F1、日立製作所Wooo L42-XV02

 40-42V型の液晶テレビの平均消費電力284.7Wに対し、プラズマテレビは388.9W。今のところ液晶が優位だが、もちろんプラズマにも省エネ特性に優れた証として付与される緑色の「省エネラベル」が付いた製品があるので、お店でチェックするとよいだろう。ラベルについている星の数が多いほど省エネ性は高い。購入したいテレビがどのレベルの省エネ性能なのか、また、1年間に使用する電力量「年間消費電力量」もチェックして、納得できるテレビを選ぼう。(BCN・田沢理恵)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで121品目を対象としています。