CEATEC2008が開幕、超薄型・高画質TVや進化するケータイが続々と登場
国内最大の電機/ITの総合見本市「CEATEC JAPAN(シーテックジャパン)2008」が30日、千葉市の幕張メッセで開幕した。今年のテーマは「デジタルコンバージェンス、新たなステージへ」で、国内外の804社・団体が出展した。今年の目玉は超薄型化や高画質化が進む薄型テレビ、進化した端末などが展示された携帯電話。薄型テレビメーカーや携帯電話会社のブースには多くの人が集まり注目を集めていた。
●電機メーカーは各社が超薄型や高画質技術をアピール
シャープとパイオニア
液晶テレビでトップシェアのシャープは、「AQUOS(アクオス)」で厚さ2.28cm、高コントラストの「Xシリーズ」を10月15日に発売すると発表した。65V型と52V型をラインアップする。パネルは、エリアごとにバックライトを制御することで100万:1以上のコントラスト、光源に赤、緑、青のLED(発光ダイオード)を採用してNTSC比150%を実現した「次世代液晶・メガASV」を搭載した。
音響機能ではテレビ下部にパイオニアと共同開発した薄型の高音質スピーカーを搭載。スピーカーはテレビから分離した独立型で、ウーファー1個とツィーター、ミッドレンジを2個搭載した。パイオニアによると、中音のチューニングに力を入れており、声などが聞きやすくなっているという。
一方、パイオニアもブースに共同開発したスピーカーを展示したほか、協業の成果としてシャープのラック型サラウンドシステムの改良モデルを展示した。こちらも「Xシリーズ」のスピーカー同様、中音のメリハリを追求することで、音声を聞きやすくしたという。
このほか、シャープ製の携帯電話とパイオニア製のカーナビゲーションシステムで情報のやり取りができると紹介。これによりシャープ製携帯電話でダウンロードした地図などの情報をパイオニア製のカーナビに転送することができるという。サラウンドシステム、カーナビともにシャープもブースで展示している。
ソニー
超薄型ではソニーが0.3mmという薄さの超薄型有機ELを展示した。すでに発表している最薄部が厚さ9.9mmの液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」のZX1シリーズも展示し、薄さと高画質をアピールした。
パナソニック
パナソニックは24.7mmの超薄型テレビを展示。パナソニックではこれまで同じ厚さの50V型はすでに発表しているが、今回は58、65V型と大型のモデルを開発した。同時に3次元(3D)システムを搭載したプラズマディスプレイと、フルHDの3D映像をリアルタイムに再生できるブルーレイディスク(BD)プレーヤーで構成するシステム「3DフルHDプラズマ・シアターシステム」も出展。デモコーナーには長い行列ができた。
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●“立て掛ける”薄型TVやリアルタイムで3D映像が楽しめる技術も登場
東芝
東芝は壁掛けではなく“壁に立て掛ける”液晶テレビ「立て掛けREGZA(レグザ)」を参考出展した。テレビは厚さ48mmのガラス板に上部がディスプレイ、下部にスピーカーを埋め込んだ。スピーカーは背面を向いており、壁に音を反射させることで部屋中に音を広げる。展示されているテレビのサイズは52V型で、HDDも内蔵する。東芝では壁に立て掛けることでスタンドを使った時よりも30%設置面積を削減できるとしている。
また、東芝がソニー、米IBMと共同で開発した高性能CPU「Cell(セル)」を使ったTV「Cell TV」も展示した。「Cell TV」はCellを利用した画像処理回路「Cell Broadband Engine」を搭載。同プロセッサーは8つの回路を備えており、SD映像をHDまで解像度を高めることができるだけでなく、HDよりも高解像度の映像に変換することも可能になるという。
ビクター
日本ビクターは初公開となる厚さ45mmの液晶テレビ「New style slim LCD」を出展した。サイズは42V型でディスプレイ部とチューナー部を分離した。デモ機ではディスプレイとチューナー部はHDMIで接続しているが、商品化に向けてはHDMIにするか、無線にするかは今後検討するという。ビクターでは来春に欧州で発売をする意向で、国内での発売は未定だという。
また、独自の画像処理で2次元の映像を3Dにリアルタイムで変換する技術「リアルタイム2D/3D変換技術」のデモも行った。デモ機ではテレビとデータを変換する回路で構成。専用メガネをかけると映し出された桜が目の前にあるような映像を体験できる。フルハイビジョンの映像でも3Dに変換できる。
●ユニークなインターフェイスや端末が続々登場の携帯電話会社ブース
携帯電話ではユニークなインターフェイスや端末の出展が目立った。KDDIは、新インターフェイス「実空間透視ケータイ」を展示した。これは加速度や地磁気など6軸のセンサーを使って端末の方向や傾きを検出し、地図情報と結びつけることで、端末を向けた先に何があるかを表示する技術。新しい地図サービスなどに利用できるという。また、ケータイのカメラ映像をソフトで高速分析することで上下左右など端末を傾けたりするだけで操作できるインターフェイス「直感コントローラー」も紹介した。
NTTドコモはディスプレイとキーを分離した「セパレートケータイ」を出展した。マグネットでディスプレイとキーを縦位置や横位置につなげて使うことができ、ユーザーが好みの形で端末を利用できる。キー部分はハードキー、ソフトキーのどちらにも対応できる。ドコモでは新しい端末の提案として開発したという。実用化は未定。
また、プロジェクターを搭載した「プロジェクターケータイ」も展示した。端末のキー部分の背面にDLP対応のプロジェクターモジュールを搭載しており、最大で50インチのサイズまで映像を表示できるという。デモでは一番キレイに映像が楽しめるという32インチの画面サイズで映像を表示した。実用化に向けてはプロジェクター部分の小型化と消費電力の削減が課題だという。
CEATEC JAPAN2008は9月30日から10月4日まで開催。期間中は今年は昨年を上回る21万人の来場者を見込んでいる。
●電機メーカーは各社が超薄型や高画質技術をアピール
シャープとパイオニア
液晶テレビでトップシェアのシャープは、「AQUOS(アクオス)」で厚さ2.28cm、高コントラストの「Xシリーズ」を10月15日に発売すると発表した。65V型と52V型をラインアップする。パネルは、エリアごとにバックライトを制御することで100万:1以上のコントラスト、光源に赤、緑、青のLED(発光ダイオード)を採用してNTSC比150%を実現した「次世代液晶・メガASV」を搭載した。
音響機能ではテレビ下部にパイオニアと共同開発した薄型の高音質スピーカーを搭載。スピーカーはテレビから分離した独立型で、ウーファー1個とツィーター、ミッドレンジを2個搭載した。パイオニアによると、中音のチューニングに力を入れており、声などが聞きやすくなっているという。
一方、パイオニアもブースに共同開発したスピーカーを展示したほか、協業の成果としてシャープのラック型サラウンドシステムの改良モデルを展示した。こちらも「Xシリーズ」のスピーカー同様、中音のメリハリを追求することで、音声を聞きやすくしたという。
このほか、シャープ製の携帯電話とパイオニア製のカーナビゲーションシステムで情報のやり取りができると紹介。これによりシャープ製携帯電話でダウンロードした地図などの情報をパイオニア製のカーナビに転送することができるという。サラウンドシステム、カーナビともにシャープもブースで展示している。
ソニー
超薄型ではソニーが0.3mmという薄さの超薄型有機ELを展示した。すでに発表している最薄部が厚さ9.9mmの液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」のZX1シリーズも展示し、薄さと高画質をアピールした。
パナソニック
パナソニックは24.7mmの超薄型テレビを展示。パナソニックではこれまで同じ厚さの50V型はすでに発表しているが、今回は58、65V型と大型のモデルを開発した。同時に3次元(3D)システムを搭載したプラズマディスプレイと、フルHDの3D映像をリアルタイムに再生できるブルーレイディスク(BD)プレーヤーで構成するシステム「3DフルHDプラズマ・シアターシステム」も出展。デモコーナーには長い行列ができた。
そのほか、距離画像センサーを使って奥行きと手の位置の情報を検出することで手でデジタル機器を操作できる「ハンドジェスチャーUI」、縦・横の位置を確認するセンサーと左右の手を認識するセンサーを内蔵し、タッチパッドで操作ができるリモコン「イージータッチリモコン」も紹介した。
日立製作所
日立製作所は最薄部が15mmでバックライトにLEDを採用した次世代薄型液晶テレビを展示した。サイズは37V型。詳細は「非公開」(日立)だという。また、SDと呼ばれる現行のアナログ放送程度の映像をハイビジョン(HD)画質まで高める技術「超解像度映像信号処理技術」も展示。デモではソフトウェアでHD画質まで高めているが、実用化に向けてアルゴリズムをソフトウェア、ハードウェアで処理にするのかといった詳細はこちらも非公開だという。
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●“立て掛ける”薄型TVやリアルタイムで3D映像が楽しめる技術も登場
東芝
東芝は壁掛けではなく“壁に立て掛ける”液晶テレビ「立て掛けREGZA(レグザ)」を参考出展した。テレビは厚さ48mmのガラス板に上部がディスプレイ、下部にスピーカーを埋め込んだ。スピーカーは背面を向いており、壁に音を反射させることで部屋中に音を広げる。展示されているテレビのサイズは52V型で、HDDも内蔵する。東芝では壁に立て掛けることでスタンドを使った時よりも30%設置面積を削減できるとしている。
また、東芝がソニー、米IBMと共同で開発した高性能CPU「Cell(セル)」を使ったTV「Cell TV」も展示した。「Cell TV」はCellを利用した画像処理回路「Cell Broadband Engine」を搭載。同プロセッサーは8つの回路を備えており、SD映像をHDまで解像度を高めることができるだけでなく、HDよりも高解像度の映像に変換することも可能になるという。
ビクター
日本ビクターは初公開となる厚さ45mmの液晶テレビ「New style slim LCD」を出展した。サイズは42V型でディスプレイ部とチューナー部を分離した。デモ機ではディスプレイとチューナー部はHDMIで接続しているが、商品化に向けてはHDMIにするか、無線にするかは今後検討するという。ビクターでは来春に欧州で発売をする意向で、国内での発売は未定だという。
また、独自の画像処理で2次元の映像を3Dにリアルタイムで変換する技術「リアルタイム2D/3D変換技術」のデモも行った。デモ機ではテレビとデータを変換する回路で構成。専用メガネをかけると映し出された桜が目の前にあるような映像を体験できる。フルハイビジョンの映像でも3Dに変換できる。
●ユニークなインターフェイスや端末が続々登場の携帯電話会社ブース
携帯電話ではユニークなインターフェイスや端末の出展が目立った。KDDIは、新インターフェイス「実空間透視ケータイ」を展示した。これは加速度や地磁気など6軸のセンサーを使って端末の方向や傾きを検出し、地図情報と結びつけることで、端末を向けた先に何があるかを表示する技術。新しい地図サービスなどに利用できるという。また、ケータイのカメラ映像をソフトで高速分析することで上下左右など端末を傾けたりするだけで操作できるインターフェイス「直感コントローラー」も紹介した。
NTTドコモはディスプレイとキーを分離した「セパレートケータイ」を出展した。マグネットでディスプレイとキーを縦位置や横位置につなげて使うことができ、ユーザーが好みの形で端末を利用できる。キー部分はハードキー、ソフトキーのどちらにも対応できる。ドコモでは新しい端末の提案として開発したという。実用化は未定。
また、プロジェクターを搭載した「プロジェクターケータイ」も展示した。端末のキー部分の背面にDLP対応のプロジェクターモジュールを搭載しており、最大で50インチのサイズまで映像を表示できるという。デモでは一番キレイに映像が楽しめるという32インチの画面サイズで映像を表示した。実用化に向けてはプロジェクター部分の小型化と消費電力の削減が課題だという。
CEATEC JAPAN2008は9月30日から10月4日まで開催。期間中は今年は昨年を上回る21万人の来場者を見込んでいる。