ASUS、10.2型ワイド液晶搭載のハイビジョンモバイルPCを9万9800円前後で
解像度1024×600ドットの10.2型ワイド液晶とNVIDIAの「GeForce 9300M GS」を搭載する。3D映像やハイビジョン映像の表示が楽しめるうえ、HDMI端子を搭載し、大画面テレビにも接続できる。また、切り替えスイッチで「GeForce 9300M GS」を使わない設定にすることもでき、省電力での運用にも対応した。
OSを起動せずにインターネットにアクセスできる「Express Gate機能」を備え、電源が切れている状態から約8秒で、すぐにネットが使えるのも特徴。web閲覧やオンラインゲーム、オンラインチャット、Skype通話のほか、HDDに保存してある音楽や写真の視聴もできる。また、この状態からOSを起動することも可能。
このほか、指紋認証機能、ワンタッチで画面を最大3倍まで拡大できる「ASUS Zoom In機能」、低音再生が可能なネオジウム・スピーカーなどを搭載する。バッテリーで最長7時間連続稼働でき、キーピッチ18.5mmのフルサイズキーボードを備える。OSはWindows Vista Home Premium。本体サイズは幅276×奥行き195×高さ29mm、重さは約1.5kg。
●BCNランキングで見たASUSの軌跡 「Eee PC」がASUSの顔に……
08年1月に発売した低価格のモバイルノート「Eee PC」により、一躍脚光を浴びるようになったASUS。もともと同社は、マザーボードやグラフィックボードなどをワールドワイドに販売しているメーカーで、日本市場にノートPCを投入したのは06年のこと。当初はランボルギーニPC「VX1 Golden Edition」や、牛革PC「S6Fシリーズ」など、一風変わったデザインのノートPCを販売していた。
07年12月時点でノートPC販売台数シェア0.05%とごくわずかだった同社は、ランキングも15位と低迷していた。しかし08年1月に「Eee PC」を発売するとシェア3.3%を記録し6位に上昇。さらに2代目の「Eee PC 901-X」を発売した7月にはシェア12.5%、4位までに跳ね上がった。8月も10.6%で5位とノートPCの上位メーカーに肩を並べる存在に成長している。
8月現在、BCNランキングでは同社のノートPCの99.6%が「Eee PC」シリーズ。この3年間で20機種近いノートPCを発売してきたASUSだが、「3年目にしてASUSブランドが日本に浸透したのを実感した」(ケビン・ドゥ氏)のは「Eee PC」によるところが大きい。
しかし、19日に開催した「N10J」の記者会見で、日本地域担当 ゼネラル・マネージャーのケビン・ドゥ氏は「今後は『Eee PC』以外の製品の販売台数を伸ばしていきたい。『Eee PC』が7割、その他の製品が3割にすることが目標」と、今後バリエーションを広げていく方針を明らかにした。
*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで121品目を対象としています。