ソニー、フルサイズ一眼「α900」、2460万画素CMOSでボディ内手ぶれ補正も

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2008/09/10 16:27

 ソニーは9月10日、35mm判とほぼ同じ大きさの撮像素子を搭載したフルサイズのデジタル一眼レフカメラ「α900」を10月23日に発売すると発表した。ソニーのデジタル一眼レフ「α」シリーズの最上位モデルでハイアマチュアをターゲットに販売する。価格はオープン。ボディのみの実勢価格は33万円前後の見込み。


 搭載する撮像素子は有効2460万画素のCMOSでサイズは35.9×24mm。レンズから取り込んだ光のアナログ信号をセンサー上ですべてデジタル信号に変換する技術と、アナログ・デジタル信号のノイズを除去する回路を備える。高い解像度と幅広い階調を実現した。ISO感度は200-3200で、100-6400まで拡張設定が可能。


 さらに、画像処理回路「BIONZ(ビオンズ)」を2基搭載。2つの回路で画像データを並列に処理することで、高画素でも高速な処理を可能にした。ファインダーの視野率は100%。CMOS、ファインダーは自社開発した。


 35mmフルサイズセンサーでは世界初のボディ内手ブレ補正機構も搭載。「α」シリーズの交換レンズをはじめ、一部のレンズを除くコニカミノルタ、ミノルタ製の一眼レフ用交換レンズで手ブレを抑えることができる。


 AF(オートフォーカス)は新開発の測距点が9点とアシスト点が10点のシステムを採用。1秒間に5コマの連続撮影が可能。明暗の差が大きい条件で撮影した写真を自動的に分析し、最適な階調に補正する機能も搭載する。

 ディスプレイは3型の液晶を搭載。解像度は約92.1万ドットで、多層膜コーティングを施すことで屋外でも撮影した画像を鮮やかに表示できるようにした。露出、ホワイトバランスなどの設定変更の効果を画像と一緒に表示することができる。サイズは幅156.3×116.9×81.9mm。ボディは外装の前後と上部カバーにマグネシウム合金を採用した。重さは約850g。


 ソニーではニコンの「D700」、キヤノンの「EOS 5D」をライバル機に想定し、月産5000台を目指す。「α900」はボディのみを販売し、レンズキットは発売しない方針。発表会で、石塚茂樹・デジタルイメージング事業本部本部長は「解像度、高感度ともにニコン、キヤノンには負けていない。ハイアマチュアだけでなくプロが使っても満足してもらえる製品に仕上がっている。一度使っていただければ、その良さがわかる」と述べ、製品の完成度に自信をみせた。