ソニー、9.9mmの超薄で40V型の液晶テレビ「BRAVIA」ほか8機種
超薄型テレビ「ZX1シリーズ」は、本体の最薄部が9.9mm、重さは12.2kg。バックライトに白色LED(発光ダイオード)を採用し、パネルの外側の4辺に配置して、画面を均一に光らせるようにすることで、薄型・軽量化を図った。
チューナーは外付けで、ワイヤレス機能を内蔵。デジタルチューナーやHDMI端子を搭載したユニットから無線で映像・音声を伝送する。そのため、壁掛けなども容易にできる。通信には5GHz帯を使用する独自方式で行う。データ転送の遅延は1000分の1秒以下で、ほぼリアルタイムで番組などを視聴できるという。
画面サイズは40V型で、画素数は水平1920×垂直1080のフルハイビジョン(フルHD)。視野角は上下左右178度、コントラストは3000:1。画像処理回路は「ブラビアエンジン2」で、2倍速の動画表示機能も備える。実勢価格は49万円前後の見込み。
「W1シリーズ」は世界初の4倍速の動画補正機能を搭載した機種。動画補正機能は1秒間に60コマの映像を補完することで、液晶テレビの弱点である残像感を低減する機能。ソニーではコマ数を2倍にする従来の120コマから4倍の240コマに増やすことで、残像感をほぼなくしたという。画像処理回路は「ブラビアエンジン2」を搭載する。
40V型と46V型の2モデルで、画素数は水平1920×垂直1080のフルHD。視野角は上下左右178度、コントラストは3000:1。実勢価格は40V型が29万円前後、46V型は40万円前後の見込み。
画質を追求したのが「XR1シリーズ」。バックライトに赤、緑、青の3色LEDを採用。色の再現性を拡大したほか、各色のLEDをブロック単位で部分制御することで、100万:1以上の「有機EL並みで測定限界以上の高コントラスト」(吉川孝雄・テレビ事業本部FTV事業部門部門長)を実現した。また、バックライトの制御により不要な発光を抑えたことで低消費電力化も図った。
画面サイズは46V型と55V型。画素数は水平1920×垂直1080のフルHD。画像処理回路には、新開発の「ブラビアエンジン2プロ」を搭載。最新の高画質化回路を採用しており、立体感のあるボヤケやにじみのないクリアな映像を表示する。画素数は水平1920×垂直1080のフルHD。視野角は上下左右178度。実勢価格は46V型が60万円前後、55V型は75万円前後の見込み。
「ブラビアエンジン2プロ」を搭載したモデルでは「X1シリーズ」も展開する。画面サイズが40、46、52V型の3モデルで展開。画素数は水平1920×垂直1080のフルHD。視野角は上下左右178度、コントラストは3000:1。シルバー、ブラック、レッド、ブルー、ゴールド、ブラウンのカラーバリエーションも用意した。
発表会で井原勝美・代表執行役副社長は「今回のブラビアでは“世界初”を目指した。最先端の技術、機能を導入した、力の入った商品で我々としては自信がある。今後発表するブルーレイディスクなどの新製品と合わせ、今年の年末商戦でもソニーのコンシューマープロダクトは力強い製品を用意している」と、力を込めた。吉川部門長は「液晶テレビは37V型以上の比率が高まる。ソニーは40V型以上のモデルを拡張していく」と述べ、今後も大型モデルに注力する考えを示した。