ソフォス、08年4-6月の「スパム送信国ワースト12」を発表
ランキング1位はアメリカ(14.9%)、2位はロシア(7.5%)、3位はトルコ(6.8%)。以下、中国(5.6%)、ブラジル(4.5%)、ポーランド(3.6%)、イタリア(3.6%)、韓国(3.5%)、英国(3.2%)、スペイン(3.2%)、ドイツ(3.0%)、アルゼンチン(2.9%)の順だった。
前期(08年1?3月)に引き続き、アメリカとロシアがトップ2を占めた。3位のトルコは、07年の同時期には9位で2.9%だったが、ここ1年で順位を大きく上げた。12位のアルゼンチンは僅差でフランスやタイを抑え、初めてチャートインした。日本は33位(0.3%)で、07年同時期の20位(1.3%)から、順位・比率ともに大きく減少した。
レポートによると、今期の全メール中の96.5%がスパムで、前期の92.3%に比べてスパムの割合が拡大傾向にある。これは、企業が受信するメールのうち、業務上必要なメールは28件中1件に過ぎないことになるという。また今期は、企業のセキュリティ対策の強化を背景に、スパムを配信する新たな手段として、「Facebook」「LinkedIn」などのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)や、携帯電話のSMS(ショートメッセージサービス)が利用されるケースが増加。これらを利用したスパムは今後も巧妙化する可能性があるため、ソフォスでは警戒を呼びかけている。
このほか、特定のドメインや組織にターゲットを絞って行われる「スピア型フィッシング」が増加。信頼されている組織や人からの送信を装い、個人情報などの提供を求められ、これらの質問に回答すると、金銭詐欺などの被害を受ける可能性があるという。「スピア型フィッシング」は、専用のソフトや、インターネット上に公開されている組織情報を利用して生成・配信されるもので、現在、カナダやアメリカの大学や研究所、金融機関への攻撃が確認されているという。
大陸別のスパム配信ランキングは、前回に引き続きアジアとヨーロッパが1、2位に名を連ねた。アジアは34.3%から35.4%に増加したが、一方、ヨーロッパは30.7%から29.5%とわずかに減少した。3位以下は、北アメリカ地区(18.2%)、南アメリカ地区(14.8%)、アフリカ地区(1.2%)。北アメリカは、前回、前々回(07年10?12月)と同様3位にランクインしているが、前々回の26.5%、前回の18.9%に続き、徐々に比率を下げている。