ソフトバンクM、iPhoneを日本で発売、表参道の直営店には1500人以上が行列
午前6時を過ぎたころから取材に詰め掛けた報道陣も加わって、店舗の前の歩道は歩行者が通れないほどの人だかりに。午前6時過ぎにはパトカーも到着するほどの熱気に包まれた。6時45分ごろから記念イベントを開催。孫正義社長もかけつけ、「今年は携帯電話がインターネットマシンになる元年で、今日はまさにその記念日だ。これからはPCよりもiPhoneでインターネットをするほうが快適な時代になるだろう」と挨拶した。
行列の一番乗りは名古屋から来た25歳の大学院生。7月8日の午前6時から並んでいたが、さすがに「60数時間並んだ経験は初めて」だという。iPhoneについて話を聞くと、「アップル製だから操作性がよさそう。無線LANが届かなくてもインターネットができるのも魅力。現在、ウィルコムのPHSを使っているので、PHSで通話、iPhoneをインターネットマシンとして使いたい」と答えてくれた。
店舗前では午前7時の販売開始30秒前からカウントダウンを開始。7時を迎えると同時に店の入り口にスモークを出し垂れ幕が落ちて販売がスタートした。並んだ人たちは5-10人ずつの組になって次々と店の中に吸い込まれていった。
30分ほどで、契約第1号のユーザーがショップの入り口に登場。日本で最初のユーザーになったのは手続きの時間の違いから先頭の大学院生ではなく、4番目に並んだ男性だった。男性は孫社長と握手をした後、集まった報道陣のインタビューと写真撮影に応じ、「手に入れることができてすごく嬉しい。感動している」と語った。
8日から列に並び10番目になった会社員の中村太一朗さん(28)は、「最初は買う気はなかったが周りが盛り上がっていて自分も買う気になった」と話した。また、「実際持ってみると持っているiPod touchよりもちょっと厚くて重い感じ。自分としては電話ではなくてインターネットマシンだと思っていて、PCがなくてもiPhoneだけでネットを見られるので非常に便利」と感想を語った。
当日の受け付けは1400人程度で打ち切った模様だが、「契約手続きに時間がかかるので、すべての人に営業時間中に渡せるかわからない」(ソフトバンク広報)という。残った人たちは翌日販売分を目当てに並んでいるようだった。表参道店では、13日まではiPhoneのみに絞って対応する。
ソフトバンクでは11日の正午から全国のソフトバンクのショップや量販店で「iPhone 3G」の販売を一斉に開始。当面の間は、個人、法人を問わず1人1台のみの販売。代理人への販売は行わないとしている。
「iPhone 3G」は3Gの携帯電話機能と携帯オーディオ「iPod」の機能を搭載し、タッチパネルですべて操作するのが特徴。GPS(全地球測位システム)や動画再生、無線LAN機能も備える。