パイオニア、16層で最大400GBの大容量を実現する光ディスクを開発
パイオニアは7月7日、400GBの容量を持つ再生専用光ディスクの開発に成功したことを発表した。
1記録層当たりの記録容量はBlu-ray Disc(BD)と同じ25GBで、記録層を16層に積層することで、400GBの容量を実現する。従来、多層の光ディスクは、再生していない他の記録層からの不要な信号の影響や、各記録層からの再生信号が微弱であることが理由で、積層する記録層の数に限界があった。今回、記録層からのノイズを低減する構造を開発したことなどにより、各記録層から高品位な再生信号を得られる多層光ディスクを実現した。
読み取りシステムには、広いレンジで収差を補正する光学素子や、微弱信号を高S/N比で読み取れる受光素子を光ピックアップに採用。光学的仕様はBD規格と同一であることから、互換性を維持することが可能。
同社によると、今回の技術は、記録型ディスクにも応用可能とのこと。将来予想される大容量アーカイブのニーズに応えるため、大容量光ディスクの実現に向けてさらに研究開発を進めていく。同研究成果の詳細は、7月13日にハワイ島で開催される光メモリの国際学会「ISOM/ODS2008」で発表する予定。