日本HP、5万円台のモバイルPCを投入、充実したスペックでUMPCと別路線

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2008/05/22 19:04

 日本ヒューレット・パッカード(小出伸一社長)は5月21日、充実したスペックを搭載しつつ5万円台の低価格を実現した、8.9型ワイド液晶のモバイルPC「HP 2133 Mini-Note PC」2機種を6月上旬に発売すると発表した。直販サイト「HP Directplus」などで販売する。

 解像度1280×768の8.9型ワイド液晶を同社で初めて採用したモバイルPC。コンパクトでありながら据置型のPCに近いスペックを備え、液晶の解像度やメモリ、HDDの容量などを抑えた「ウルトラモバイルPC(UMPC)」と差別化を図ったのが特徴。サイズはおよそ幅255×奥行き166×高さ35.5mm、重さは約1.27kg。システム手帳程度の大きさで、カバンにすっぽりと収まり持ち運びがしやすい。


 材質はアルミとマグネシウム合金の2層構造で、堅牢性を確保。狭い空間でも場所を取らないよう、ヒンジを工夫して全開時の天板の高さを低く抑えたほか、タッチパッドボタンを左右に配置することでタッチパッドを大きめに配置するなど、使いやすさを考慮した。なお、キーボードは英語キーボード仕様で、日本語キーボードは用意されない。

 ラインアップと直販サイト「HP Directplus」価格は、CPUがVIA C7-M ULV(1.2GHz)、メモリが1GB、HDD容量が120GB、IEEE 802.11b/g無線LAN、OSがWindows Vista Home Basicのスタンダードモデルが5万9850円。バッテリーは3セルで駆動時間は約2.3時間。

 一方、CPUがVIA C7-M ULV(1.6GHz)、メモリが2GB、HDD容量が160GB、OSにWindows Vista Businessを搭載するハイパフォーマンスモデルが7万9800円。バッテリーは3セルと6セルの2つを付属し、6セルの場合の駆動時間は約4.6時間。ハイパフォーマンスモデルはこのほか、Webカメラ、Bluetooth v2.0なども備える。

 記者会見では、「HP 2133 Mini-Note PC」を使用する時刻・場所を具体的にイメージしたショー形式で製品を披露。「9:00 丸の内」ではスーツ姿の男性モデル、「20:00 六本木」では普段着の女性モデルがPCを持って登場し、ビジネスでもプライベートでもメインマシンとして使える点を強調した。

 同PCの位置付けについて、岡隆史・パーソナルシステムズ事業統括 取締役 副社長執行役員は、「単なるブームに留まらず、(UMPCとは異なる)一つの製品のカテゴリとして育てていきたい」と方向性を語った。


 このほか、ユーザー層拡大の一環として、同社製PCの天板などに貼ることができるデザインスキルの提供サービス「Skin@HP(仮称)」を今秋から開始すると発表した。