Display2008開幕、150V型プラズマや0.2mmの有機EL、電子ペーパーなどが集結
今回の目玉は、国内で初めて披露する松下電器産業の150V型プラズマディスプレイ。06年に商品化した103V型パネルを大きく上回り、50V型のパネルを9枚分使用した巨大ディスプレイだ。幅3318×高さ1875mmと世界最大の大きさを誇る。解像度は、4092×2046ドットでフルハイビジョン画質の約4倍の高精細画質を実現。商品化の予定は未定だが、09年5月に稼動する尼崎第5工場での生産を計画している。
このほか松下は、薄さ24.7mmの50V型プラズマディスプレイや、発光効率2倍の高効率42V型プラズマテレビなどを参考出品した。
一方、ソニーは液晶テレビ「BRAVIA」各シリーズと有機ELディスプレイを中心に出展。有機ELのブースには、07年12月に発売した11型の有機ELテレビ「XEL-1」のほか、27型の有機ELテレビ、薄さ0.2mmの3.5型有機ELパネル、「XEL-1」で使用する薄さ0.3mmの11型有機ELパネルなどを参考出品した。
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また今回は、電子ペーパー特別展示コーナーを設け、関連コーナーが賑わっている。出展社は、米E INKとブリヂストン、富士通と富士通フロンテック。パネルのみを開発している米E INKは、同社の電子ペーパー技術を応用したau向け日立製携帯電話「W61H」や、amazonの電子ブック「Kindle」など、既に量販されている製品を中心に展示。
ブリヂストンは、A3サイズでカラー表示可能な電子ペーパーを昨年開発。A7からA3サイズの豊富なラインアップを揃える。会場では、A3サイズの電子ペーパーを2枚重ねて、新聞紙原寸サイズでのリアルタイム表示の実証実験を公開していた。
富士通は、08年3月にJR恵比寿駅の自動改札機での実証実験で使用した電子ペーパーを展示。富士通フロンテックは世界で初めてカラー電子ペーパーを搭載した携帯情報端末「FLEPia」を披露した。
もうひとつ注目を集めたのが、立体映像を映し出す「3D立体ディスプレイ」。ニューサイトは、裸眼で見られる3D立体ディスプレイを出展。液晶表面に8本のスリットを特殊コーティングで施し、右目と左目の角度の違いで立体的に見せる仕組みだ。映像は、PCを使ったアプリケーションで加工して再生。米国とドイツでは既に販売を開始し、価格は57型ディスプレイとシステムを含め300万円台になる見込み。
また、ビクターは専用メガネを使って視聴する3Dディスプレイを出品。リアルタイム2D/3D変換機を使えば、どんな映像でも擬似的な3D映像として映し出すことができるという。
そのほか、会場ではタッチパネル搭載の大型ディスプレイや、書き込み可能なディスプレイなどの最新ディスプレイ技術が数多く展示されている。「Display2008」の開催は4月18日まで。