総務省、ヤフーに「厳重注意」の行政指導、メールヘッダー誤表示事故で
総務省は4月2日、ヤフーが提供する「Yahoo!メール」の約5万7千通で、他人宛メールのヘッダー情報が誤って表示された事故を受け、同社に対して「通信の秘密に係る情報の適正な管理の徹底」を促す行政指導を行ったと発表した。
誤表示されていたのは07年10月31日?08年2月21日までの間。他人宛メールの送信元メールアドレス、あて先メールアドレス、件名などを含む情報が漏えいしていた。この件に関し3月24日、同社が総務省に報告したのを受け、改善を求める指導を行ったもの。
総務省は、他人の通信のヘッダー情報を「通信の秘密として保護されるもの」として位置づけ、同社の「通信の秘密の保護に対する安全管理措置が不十分であった」と指摘。さらに「通信の秘密の保護に関する意識の向上を図り、通信の秘密に係る情報の適正な管理を徹底し、再発防止に努める」よう厳重に注意した。さらに再発防止策の実施状況について、6月末までに報告するよう求める。
「Yahoo!メール」では07年10月、メールの転送処理の失敗から、16万5807IDで受信した計1300万通のメールを消失。また同4月には449万通のメール本文が消失する事故も起きている。