最新デジカメずらりPIE2008――ソニー、キヤノン、富士、ペンタックス編

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2008/03/19 23:23

 東京・有明の東京ビッグサイトで3月19日開幕したアジア最大級の写真・映像の総合展示会「フォトイメージングエキスポ2008(PIE2008)」。カメラメーカー各社は自社ブースで発売直前や最新のイチオシ機種を次々と紹介している。ここでは、ソニー、キヤノン、富士フイルム、ペンタックスの各ブースの出展内容や詳細についてリポートする。

●体験コーナーに力を入れるソニー、目玉は参考出品のフラッグシップモデル

 ソニーはデジタル一眼レフ「α」とコンパクトデジタルカメラ「サイバーショット」を中心にブースを構成。「α」は最新機種の「α350」、サイバーショットでは「T-300」、4月発売の「W170」を全面に押し出して展示している。


 特に「体験コーナー」に力を入れた展示を行っており、ブースに来た人たちはモデルにサイバーショットを向けて顔検出をしたり、擬似的な夜景を作ったコーナーで夜の撮影を体験したりして楽しんでいた。「α350」ではライブビュー機能を使いながら鉄道模型を撮影できるコーナーを設けたり、来場者に最大10台の「α350」を1時間貸し出すサービスも実施していた。


 最も注目を集めたのが参考出品した「α」のフラッグシップモデル。有効2460万画素の35mmフルサイズCMOS「Exmor(エクスモア)」を採用し、ボディ内手ブレ補正機能を内蔵する。スケルトンモデルを展示したり、35mmフルサイズCMOS「Exmor」、35mmフルサイズCMOSを組み込んだ手ブレ補正ユニットと「α700」のAPS-CサイズCMOSの手ブレ補正ユニットとの比較も展示していた。


 「α」シリーズを統括する勝本徹・デジタルイメージング事業本部AMC事業部事業部長は「フラッグシップモデルは高額なプロ用機種ではなく、少し手を伸ばせば誰でも手が届くような価格にしたい。重さも重要。1kgを超えないようにして、持ち歩けるようなカメラにしたい」と話した。

●キヤノン、発売間近の「EOS Kiss X2」実機を展示

 キヤノンでは初心者向けデジタル一眼レフの最新機種「EOS Kiss X2」を一押しで展示。「EOS Kiss Digital X」の後継機種で、有効1220万画素のCMOSセンサーを採用。コントラストAFが可能なライブビュー機能を搭載する。実機が一般の人に披露されたのはPIE2008が初めてだ。発売間近ということもあり、コーナーでは「X2」の機能を確かめようと黒山の人だかりができていた。


 また、EFレンズで大口径の「EF800mm F5.6 IS USM」「EF200mm F2L IS USM」も展示した。「EF800mm」は北京五輪向けでスポーツ撮影需要を狙うレンズで、マグネシウム合金を使って4500gと軽量化を図った。価格は175万円。「EF200mm」もマグネシウム合金を使用し、重さは2520g。価格は85万円。「2つのレンズともに手持ちでも撮影できるほどの軽さ」(キヤノン)としている。


 コンパクトデジカメは、4月に発売予定で光学5倍ズームレンズと有効1000万画素の「IXY DIGITAL 820 IS」、有効1000万画素の「IXY DIGITAL 95 IS」、有効1000万画素の「IXY DIGITAL 25 IS」を中心に展示していた。


 また、同社が主催する写真サークル「EOS学園」で講師を務める写真家を招き、会場でセミナーを開催。これをきっかけに「会員獲得につなげる」(キヤノン)狙いだ。


●富士フイルムは「S100FS」「F100fd」が中心、高級時計店風の展示も

 富士フイルムのブースでは高倍率ズームレンズを搭載したレンズ一体型のデジタルカメラ「FinePix S100FS」、360度の顔認識が可能なコンパクトデジタルカメラ「FinePix F100fd」をメインに据えた展示を行っている。


 「FinePix S100FS」は、富士フイルムのカラーリバーサルフィルム「Velvia(ベルビア)」「PROVIA(プロビア)」「ASTIA(アスティア)」の画質を再現するモードを搭載。カメラのコーナーにはカメラ単体はもちろん、それぞれのフィルムで撮影した写真をカメラと並べて、各モードで撮影した写真がイメージできるような展示もしていた。


 一方、「FinePix F100Fd」はブース内のコンパニオンの女性が一人1台ずつ「F100fd」を手に持ち、来場者に紹介。興味を持った人にはカメラを渡し、コンパニオンが被写体になって顔認識を体験してもらうといったことも行っていた。

 デザインが特徴のコンパクトデジカメ「FinePix Z100fd」のコーナーでは、4色のカメラ本体と専用ケースを組み合わせて展示。高級時計店のショーウィンドーをイメージしたといい、ゼブラケースとホワイトとブラックカラーの「Z100fd」、ピンクのケースとピンクカラーの「Z100fd」との組み合わせたディスプレイはインパクトが強く、多くの人が足を止めていた。


●ペンタックス、「K20D」「K200D」が全面に、「K20D」カスタムグリップも

 ペンタックスではデジタル一眼レフの最新機種「K20D」と「K200D」を来場者にアピールした。「K20D」は、韓国のサムスン電子と共同開発した有効1460万画素のCMOSセンサーを搭載。「K200D」は有効1020万画素のCCDを採用する。

 ブースでは希望者に「K20D」か「K200」でモデルを撮影してもらい、プリントするコーナーを設置、「K20D」「K200」の画質の良さをアピールしていた。


 「K20D」では「カスタムグリップ」と呼ぶ、標準のグリップよりも凹凸があり、深くホールディングできるグリップを搭載した「K20D」の展示も行っていた。ペンタックスでは希望するユーザーにサービスセンターなどで「カスタムグリップ」に交換するサービスを検討しているという。グリップは「K10」でも交換が可能。詳細については同社のホームページで発表する予定だ。


 また、交換レンズで同社の最上位レンズシリーズ「DAレンズ」で、「DA★55mm F1.4SDM(仮称)」「DA★60-250mm F4ED(仮称)」「DA17-70mm F4AL[IF](仮称)」を参考出品した。いずれも発売日は未定。