入門機を超えた! 発売直前のデジ一眼、キヤノン「EOS Kiss X2」徹底試用
多くの初心者ユーザーをデジタル一眼レフカメラの世界へと導き、根強い人気を誇っているキヤノン「EOS Kiss デジタルX」。その兄貴分とも言えるカメラが3月末に登場する。キヤノン「EOS Kiss X2」だ。正式発売前のベータ機(試作機)と、キットレンズ2本をお借りすることができたので、早速その試用リポートをお届けしよう。
●多彩な機能を搭載して、画素数では「EOS 40D」をも上回る
「EOS Kiss X2」は、キヤノンが独自に開発した有効画素数約1220万画素のAPS?Cサイズ(22.2×14.8mm)のCMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC III」を搭載する。従来モデル「EOS Kiss デジタルX」は有効約1010万画素と「DIGIC II」なので、画素数、映像エンジンともにスペックアップしたことになる。しかも、上位機種である「EOS 40D」も有効画素数は約1010万画素なので、単純に撮像素子の画素数だけ比較すれば、中級機の「40D」すら超えていることになる。
画素数と映像エンジン以外にも、ライブビュー機能、ファインダー、液晶モニタ、画像補正機能などが従来モデルから大きく進化している。なお、ネーミングから「デジタル」が消えたが、これについてキヤノンは「一眼レフカメラの世界では、すでにデジタルが当たり前の世界になっている」からと説明している。ちなみに、製品名の「X2」は「エックス・ツー」と読む。
●「EOS」らしいスタイリングながら、ボタン配置は特異なものに
「EOS Kiss X2」の第一印象は、「EOS 40D」「EOS 5D」などの上位機に通じる、よりEOSシリーズらしいスタイリングになったということ。ペンタ部分をはじめ、ボディ全体に丸みが強調され、グリップ部分も大きくなった。それでも、従来機「EOS Kiss デジタルX」と比べるとボディの厚み(奥行き)は約3mm薄くなっており、重量も35gほど軽い。バッテリーが従来のものより小型化されたことも関係しているようだ。手にとってみると、なるほどその軽さが実感できる。
カメラ背面を見ると、液晶モニタが2.5型から3型へと大型化された関係で、ボタン類の配置も大きく変わっている。特に従来機で液晶モニタの左側にあったボタン類があちこちに移動しており、「Kiss X2」では、1つのボタンが複数の機能を受け持つ度合いが高まっている。十字キーのボタン項目もかなり入れ替わっているので、従来モデルからの乗り換えだと操作にとまどうかもしれない。一方、「40D」などで採用されているマルチコントローラーやサブ電子ダイヤルもないので、上位機種とも操作が異なる。この点には、最後まで悩まされた。
●ライブビューで上位機にもないコントラストAFを搭載
ファインダー倍率も0.8倍から約0.87倍に高まり、ファインダー像が大きく見えるようになった。明るさもアップしているので、自然な感じでかなり見やすくなっている。また、ファインダー像の消失時間も従来より短縮されているという。ファインダーを覗きながら撮影するデジタル一眼レフカメラの場合、ファインダーの見やすさは、写真を撮るときの気持ち良さにも影響するように思う。その点「Kiss X2」は、撮っていて気持ちのいいカメラだ。
___page___
またファインダーを使わない撮影方法として、ライブビュー撮影機能も搭載している。液晶モニタを見ながら撮影できるライブビュー撮影は、コンパクトデジタルカメラからステップアップしてきた一眼レフカメラ初心者には、馴染みやすい撮影スタイルと言えるだろう。また、液晶モニタの画像を最大10倍まで拡大できるので、厳密なピント合わせを行いたいような撮影でも意外と重宝する。
「Kiss X2」でのライブビュー撮影には、2通りのオートフォーカス(AF)が用意されている。1つは、通常の撮影と同じようにクイックリターンミラーを上下させて行う位相差検出方式のAF「クイックモード」。素早いAFが行える代わりに、AFの確認は液晶モニタではなく、ファインダーを覗いて行う必要がある。
もう1つは、撮像素子を利用してコントラスト検出方式のAFを行う「ライブモード」。AFのスピードは遅くなるが、液晶モニタに被写体を表示したままピントが合っているかどうかを確認できる上に、十字キーでピントを合わせたい位置を自由に移動できるのがメリットだ。このモードは、上位機の「40D」にも搭載されていない機能で、動かない被写体を撮る分にはとても使い勝手がいい。「Kiss X2」でライブビュー撮影をするなら、AF方式は「ライブモード」に設定しておくことをおすすめしたい。
●カメラ任せでOKの「オートライティングオプティマイザ機能」
さらに「高輝度側・階調優先」機能も搭載。これは、高輝度側のダイナミックレンジを拡大して白トビを抑え、グレーからハイライトまでの階調をより滑らかに再現する機能だ。この「高輝度側・階調優先」を使う場合は、最低感度がISO200スタート(通常はISO100から)となる。
さらに、「Kiss X2」ならではの画像補正機能として、「オートライティングオプティマイザ機能」を新たに搭載した。逆光で顔が暗くなってしまったときや、画面全体が暗いとき、ストロボ光量が不足したときなどに、明るさ・コントラストをカメラが自動的に補正して、明るく、好ましいコントラストの画像に仕上げてくれる機能だ。モードダイヤルを全自動モードや、ポートレート・風景・スポーツなどのシーンモードに設定すると、「オートライティングオプティマイザ機能」は自動的にオンになる。
___page___
このほか、高ISO感度での撮影時に暗部のノイズを低減する「高感度撮影時のノイズ低減」機能や、シャッター速度が1秒よりも遅くなったときの画像の荒れを抑える「長秒時露光撮影時のノイズ低減」機能も上位モデルから受け継ぎ、より簡単・手軽に、ノイズの少ないきれいな画像が得られるようになった。
また、ゴミやホコリを「出さない・付けない・残さない」総合的なセンサーダスト対策も施されている。付着したゴミやホコリを超音波振動で振るい落とす「セルフクリーニングセンサーユニット」を搭載しているので、レンズ交換も安心して行える。
●キットレンズは手ブレ補正搭載、記録媒体はCFからSDカードに
「EOS Kiss X2」は本体のみの販売のほか、レンズが付属する「レンズキット」「ダブルズームキット」でも販売される。「レンズキット」で付属するのは、35mmフィルムカメラ換算で、28.8?88mm相当の焦点域をカバーする標準ズームレンズ「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS」。「ダブルズームキット」では、この1本に加えて、「EF-S 55-250mm F4-5.6 IS」が付属する。こちらは、35mmフィルムカメラ換算で、88mm?400mm相当の焦点域をカバーする望遠ズームレンズだ。
どちらのレンズも、シャッター速度換算で約4段分までの手ブレ補正効果を備えたレンズ内手ブレ補正機能「IS(Image Stabilizer)」を搭載している。残念ながら、高速なAFができる超音波モーター「USM(Ultrasonic Motor)」内蔵ではないのだが、その分、コンパクトで軽いので、「Kiss X2」と一緒に持ち歩くのにもぴったりだ。
また採用するメモリカードも変更。「Kiss デジタルX」をはじめ、これまでキヤノンのデジタル一眼レフカメラの記録媒体はずっとCFカードだったが、「Kiss X2」で初めてSDカードになった。大容量タイプのSDHCカードも使用できる。従来のEOSユーザーには不評かもしれないが、SDカードのほうが容量当たりの単価が安い点はメリットだ。また、コンパクトデジカメとの共有も可能なので、コンパクトからのステップアップしてきたデジタル一眼レフカメラ初心者には、このほうがありがたいかもしれない。
●操作にややとまどうが、作品撮りしたい初心者にはおすすめ
試用した週末は生憎と曇り空で日も差さず、「Kiss X2」の発色傾向やピクチャースタイルを変更することによる色合いの違い、「オートライティングオプティマイザ機能」のテストには必ずしも向いていなかった。それでも、撮影画像の精細感が十分にアップしていることは確認できた。さすがに1220万画素が効いている。
___page___
また、「高輝度側・階調優先」を使うことで、これまでなら白トビしてしまいそうな条件でも、かなり階調が救えることがわかった。ただ、P、Tv、Av、M、A-DEPモードでの「オートライティングオプティマイザ機能」の使用や、「高輝度側・階調優先」のオン・オフは、カスタムメニューから行わねばならず、設定がやや面倒に思う。
加えて、試用中ずっと「これを設定するのはこのボタンか? いやこっちか?」と迷ってばかりいた。「Kiss デジタルX」や「40D」では、ある程度使っているうちに慣れてきて、すぐに直感的に操作できるようになったが、「Kiss X2」では最後まで、ボタン操作にとまどった。
画質や機能面では「40D」に匹敵し、十分に上・中級機のサブカメラとして活躍できるだけのポテンシャルを秘めた「Kiss X2」だが、操作性がやや異なることで、併用するには使い方に注意が必要だろう。
そういう意味では、「Kiss X2」は、基本的にはデジタル一眼レフカメラ初心者が、全自動オートやシーンモードで使用することを前提にしているカメラのように思われる。それでカメラに慣れてきて、「もう少し自分なりに工夫した写真も撮ってみたい!」と思うようになったときに、上・中級機並みの機能も使えるカメラ、というわけだ。
「Kiss デジタルX」のほうも、ぐっと価格が下がってしばらく併売されるようなので、「とにかくまずはデジタル一眼レフカメラが使ってみたい」なら求めやすい「Kiss デジタルX」を、「少し凝った写真を撮ってみたい」「ライブビュー撮影がしてみたい」という方は「EOS Kiss X2」を選んではどうかと思う。(フリーカメラマン・榎木秋彦)
●多彩な機能を搭載して、画素数では「EOS 40D」をも上回る
「EOS Kiss X2」は、キヤノンが独自に開発した有効画素数約1220万画素のAPS?Cサイズ(22.2×14.8mm)のCMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC III」を搭載する。従来モデル「EOS Kiss デジタルX」は有効約1010万画素と「DIGIC II」なので、画素数、映像エンジンともにスペックアップしたことになる。しかも、上位機種である「EOS 40D」も有効画素数は約1010万画素なので、単純に撮像素子の画素数だけ比較すれば、中級機の「40D」すら超えていることになる。
画素数と映像エンジン以外にも、ライブビュー機能、ファインダー、液晶モニタ、画像補正機能などが従来モデルから大きく進化している。なお、ネーミングから「デジタル」が消えたが、これについてキヤノンは「一眼レフカメラの世界では、すでにデジタルが当たり前の世界になっている」からと説明している。ちなみに、製品名の「X2」は「エックス・ツー」と読む。
●「EOS」らしいスタイリングながら、ボタン配置は特異なものに
「EOS Kiss X2」の第一印象は、「EOS 40D」「EOS 5D」などの上位機に通じる、よりEOSシリーズらしいスタイリングになったということ。ペンタ部分をはじめ、ボディ全体に丸みが強調され、グリップ部分も大きくなった。それでも、従来機「EOS Kiss デジタルX」と比べるとボディの厚み(奥行き)は約3mm薄くなっており、重量も35gほど軽い。バッテリーが従来のものより小型化されたことも関係しているようだ。手にとってみると、なるほどその軽さが実感できる。
カメラ背面を見ると、液晶モニタが2.5型から3型へと大型化された関係で、ボタン類の配置も大きく変わっている。特に従来機で液晶モニタの左側にあったボタン類があちこちに移動しており、「Kiss X2」では、1つのボタンが複数の機能を受け持つ度合いが高まっている。十字キーのボタン項目もかなり入れ替わっているので、従来モデルからの乗り換えだと操作にとまどうかもしれない。一方、「40D」などで採用されているマルチコントローラーやサブ電子ダイヤルもないので、上位機種とも操作が異なる。この点には、最後まで悩まされた。
●ライブビューで上位機にもないコントラストAFを搭載
ファインダー倍率も0.8倍から約0.87倍に高まり、ファインダー像が大きく見えるようになった。明るさもアップしているので、自然な感じでかなり見やすくなっている。また、ファインダー像の消失時間も従来より短縮されているという。ファインダーを覗きながら撮影するデジタル一眼レフカメラの場合、ファインダーの見やすさは、写真を撮るときの気持ち良さにも影響するように思う。その点「Kiss X2」は、撮っていて気持ちのいいカメラだ。
___page___
またファインダーを使わない撮影方法として、ライブビュー撮影機能も搭載している。液晶モニタを見ながら撮影できるライブビュー撮影は、コンパクトデジタルカメラからステップアップしてきた一眼レフカメラ初心者には、馴染みやすい撮影スタイルと言えるだろう。また、液晶モニタの画像を最大10倍まで拡大できるので、厳密なピント合わせを行いたいような撮影でも意外と重宝する。
「Kiss X2」でのライブビュー撮影には、2通りのオートフォーカス(AF)が用意されている。1つは、通常の撮影と同じようにクイックリターンミラーを上下させて行う位相差検出方式のAF「クイックモード」。素早いAFが行える代わりに、AFの確認は液晶モニタではなく、ファインダーを覗いて行う必要がある。
もう1つは、撮像素子を利用してコントラスト検出方式のAFを行う「ライブモード」。AFのスピードは遅くなるが、液晶モニタに被写体を表示したままピントが合っているかどうかを確認できる上に、十字キーでピントを合わせたい位置を自由に移動できるのがメリットだ。このモードは、上位機の「40D」にも搭載されていない機能で、動かない被写体を撮る分にはとても使い勝手がいい。「Kiss X2」でライブビュー撮影をするなら、AF方式は「ライブモード」に設定しておくことをおすすめしたい。
●カメラ任せでOKの「オートライティングオプティマイザ機能」
さらに「高輝度側・階調優先」機能も搭載。これは、高輝度側のダイナミックレンジを拡大して白トビを抑え、グレーからハイライトまでの階調をより滑らかに再現する機能だ。この「高輝度側・階調優先」を使う場合は、最低感度がISO200スタート(通常はISO100から)となる。
さらに、「Kiss X2」ならではの画像補正機能として、「オートライティングオプティマイザ機能」を新たに搭載した。逆光で顔が暗くなってしまったときや、画面全体が暗いとき、ストロボ光量が不足したときなどに、明るさ・コントラストをカメラが自動的に補正して、明るく、好ましいコントラストの画像に仕上げてくれる機能だ。モードダイヤルを全自動モードや、ポートレート・風景・スポーツなどのシーンモードに設定すると、「オートライティングオプティマイザ機能」は自動的にオンになる。
___page___
このほか、高ISO感度での撮影時に暗部のノイズを低減する「高感度撮影時のノイズ低減」機能や、シャッター速度が1秒よりも遅くなったときの画像の荒れを抑える「長秒時露光撮影時のノイズ低減」機能も上位モデルから受け継ぎ、より簡単・手軽に、ノイズの少ないきれいな画像が得られるようになった。
また、ゴミやホコリを「出さない・付けない・残さない」総合的なセンサーダスト対策も施されている。付着したゴミやホコリを超音波振動で振るい落とす「セルフクリーニングセンサーユニット」を搭載しているので、レンズ交換も安心して行える。
●キットレンズは手ブレ補正搭載、記録媒体はCFからSDカードに
「EOS Kiss X2」は本体のみの販売のほか、レンズが付属する「レンズキット」「ダブルズームキット」でも販売される。「レンズキット」で付属するのは、35mmフィルムカメラ換算で、28.8?88mm相当の焦点域をカバーする標準ズームレンズ「EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS」。「ダブルズームキット」では、この1本に加えて、「EF-S 55-250mm F4-5.6 IS」が付属する。こちらは、35mmフィルムカメラ換算で、88mm?400mm相当の焦点域をカバーする望遠ズームレンズだ。
どちらのレンズも、シャッター速度換算で約4段分までの手ブレ補正効果を備えたレンズ内手ブレ補正機能「IS(Image Stabilizer)」を搭載している。残念ながら、高速なAFができる超音波モーター「USM(Ultrasonic Motor)」内蔵ではないのだが、その分、コンパクトで軽いので、「Kiss X2」と一緒に持ち歩くのにもぴったりだ。
また採用するメモリカードも変更。「Kiss デジタルX」をはじめ、これまでキヤノンのデジタル一眼レフカメラの記録媒体はずっとCFカードだったが、「Kiss X2」で初めてSDカードになった。大容量タイプのSDHCカードも使用できる。従来のEOSユーザーには不評かもしれないが、SDカードのほうが容量当たりの単価が安い点はメリットだ。また、コンパクトデジカメとの共有も可能なので、コンパクトからのステップアップしてきたデジタル一眼レフカメラ初心者には、このほうがありがたいかもしれない。
●操作にややとまどうが、作品撮りしたい初心者にはおすすめ
試用した週末は生憎と曇り空で日も差さず、「Kiss X2」の発色傾向やピクチャースタイルを変更することによる色合いの違い、「オートライティングオプティマイザ機能」のテストには必ずしも向いていなかった。それでも、撮影画像の精細感が十分にアップしていることは確認できた。さすがに1220万画素が効いている。
___page___
また、「高輝度側・階調優先」を使うことで、これまでなら白トビしてしまいそうな条件でも、かなり階調が救えることがわかった。ただ、P、Tv、Av、M、A-DEPモードでの「オートライティングオプティマイザ機能」の使用や、「高輝度側・階調優先」のオン・オフは、カスタムメニューから行わねばならず、設定がやや面倒に思う。
加えて、試用中ずっと「これを設定するのはこのボタンか? いやこっちか?」と迷ってばかりいた。「Kiss デジタルX」や「40D」では、ある程度使っているうちに慣れてきて、すぐに直感的に操作できるようになったが、「Kiss X2」では最後まで、ボタン操作にとまどった。
画質や機能面では「40D」に匹敵し、十分に上・中級機のサブカメラとして活躍できるだけのポテンシャルを秘めた「Kiss X2」だが、操作性がやや異なることで、併用するには使い方に注意が必要だろう。
そういう意味では、「Kiss X2」は、基本的にはデジタル一眼レフカメラ初心者が、全自動オートやシーンモードで使用することを前提にしているカメラのように思われる。それでカメラに慣れてきて、「もう少し自分なりに工夫した写真も撮ってみたい!」と思うようになったときに、上・中級機並みの機能も使えるカメラ、というわけだ。
「Kiss デジタルX」のほうも、ぐっと価格が下がってしばらく併売されるようなので、「とにかくまずはデジタル一眼レフカメラが使ってみたい」なら求めやすい「Kiss デジタルX」を、「少し凝った写真を撮ってみたい」「ライブビュー撮影がしてみたい」という方は「EOS Kiss X2」を選んではどうかと思う。(フリーカメラマン・榎木秋彦)