MacBook Airはどこにある? 明日在庫がある店の探し方教えます

特集

2008/03/05 15:24

 アップルが1月に発売したノートパソコンMacBook Air(Air)の品薄状態が続いている。「製品を世界中で取り合いになっている状態」(アップル広報)で、同社のオンラインショップ「Apple Store」でも納期は5-7日。都内の量販店でも在庫している店は少なく、あっても数台程度だ。この影響もあってか「他のMacBookも売れ始めている」(同)といい、Airが同社のノートをけん引しつつある。

●品薄状態が依然続くAir、サイト上で在庫情報も


 このところノートPCの話題といえば、ASUSTekのEee PC。モバイルに特化した小型きょう体ながら5万円を切る安さが受けて、台数ランキングでは常に上位に位置する人気が続いている。店頭でも展示スペースの前で何人もの来店客がマシンを覗き込んでいる姿も珍しくない。2月最終週のBCNランキング(2月25日-3月3日・週次)でも、4.9%で4位につけている。

 持ち運びに便利という点では似たマシンだが、全く異なるコンセプトを引っさげて登場したのがAirだ。20万円を超える価格に、13インチモニタとフルサイズキーボードを備えながら、19.4mm薄で1.3kgと軽い。同社のノートでは珍しいモバイル用途に特化したマシンで話題性もあり評判も高い。しかしランキングはふるわない。2月初旬に発売してほぼ1か月が経過した2月最終週でもAirの販売台数シェアはたった0.6%しかなく、40位に甘んじている。

 要因は品薄。都内のある量販店では「現在は品切れ中。次にいつ入荷するかも分からない状態で、入っても1回で1桁台の台数がやっと」という声が聞かれた。なかには在庫する店もあったが、「在庫はあるが1台だけ。すぐに売れてしまうだろう」という状態だ。売る製品がなければランキングは上がってこない。

 全国に7店舗あるアップルの直営店「Apple Store」でも、在庫の状態は流動的だ。そのため同社では「こんなページを作ったのは初めて」(広報)としながら、Webサイト上で在庫情報を流している。「MacBook Airの在庫状況」というページで、21時から翌日9時までの間、翌朝から店舗ごとで販売できるAirがあるかどうかを示すものだ。すぐに現物を手に入れたいなら、このページで確認して、翌朝早めに近くのApple Storeに出かけるのがよさそうだ。


●意外なところに波及効果

 メディアの注目度も高く「パソコンと全く関係ない雑誌から、撮影に使いたいと貸し出し依頼も増えてる」(同)という。Air効果はさまざまなところで現れ始めているようだ。意外なのは「Air以外の他のMacBookが売れ始めている」(同)こと。10万円台前半からのMacBookや20万円台中盤からのMacBook Proも売り上げが伸び始めており、その影響は販売金額シェアに現れている。


 ノートパソコンは、富士通、NEC、ソニー、東芝の4社が20%前後のシェアを争う状況。アップルは7%以下で推移してきた。しかし、ここに来て8.8%と2桁に手が届く状況になっており、明らかに潮目が変わってきている。Airの品薄状態が解消されてくれば、同社のノートがさらに勢いづくことも十分ありそうだ。(BCN・道越一郎)


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など24社・約2300店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで119品目を対象としています。