お年玉でiPod? ネズミ年の主役マウスは? 三が日で占う今年のデジモノ
ほとんどの店が休みという正月は今は昔。元日から初売りという店もまったく珍しくなくなってきた。家電量販店も同じ。1日から人、人、人で大賑わいだった。メモリカードが1GBで900円!など目玉商品も多数見られた。それでは実際、この三が日のデジタル製品で何が1番売れたのか? 「BCNランキング」で1番売れた製品を集計しながら「おみくじ」よろしく今年の家電業界を占ってみた。
●1位はシャープの液晶テレビ「LC-32D10-B」
正月三が日(1/1?1/3)の「BCNランキング」で、PCや液晶テレビ、メモリカードやインクなど約113品目(携帯電話・PHSを除く)を対象にして、金額ベースで集計しランキングにした。
08年の最初の3日間で、最も売り上げたのはシャープの液晶テレビ「LC-32D10-B」だった。07年3月に発売した「D10」シリーズの32V型ブラックモデル。薄型テレビの人気は正月も衰えていなかった。そのほか、液晶テレビが上位100位の中で38機種ランクインするなど、「正月は、こたつでゆっくりテレビでも見ながら……」という人たちの駆け込み購入だったのかもしれない。今年は8月に北京オリンピックが控えており、08年は液晶テレビにとって「大吉」の年になるだろう。
2位、3位にはノートPCがランクイン。どちらも平均単価が10万円前後のエントリーモデル。「新年を機にパソコンでも買ってみるか」と気が大きくなって購入したお父さんたちが多かったのかもしれない。昨年の三が日はVista効果もあり1位、2位をノートパソコンが独占したが、今年はややパワーダウン。ただ、Vista対応ソフトも拡大し始め、今年のノートPCは「末吉」といったところか。ちなみにデスクトップは、68位のNEC「VN750/KG」が最上位だった。こちらは少し厳しい年になるかもしれない。
そのほか、「大吉」を引き当てたのは、HDD-DVDレコーダーと携帯オーディオだ。HDD-DVDレコーダーは、正月に多数放送される特番や、液晶テレビとのセット販売もあり好調だったようだ。携帯オーディオについては、アップルの「iPod」シリーズが驚異的な売り上げをみせた。
●お年玉でiPod? 気になるマウスの結果は
売上金額で見ると、どうしても液晶テレビやノートPCなどの比較的高額な製品が上位を占める。そこで今度は、売上数量でランキングを算出してみた。
1位はSilicon Powerの「SDメモリカード 1GB」。1GBながら平均単価1000円前後で売られたようで、販売数量で頂点に立った。価格の安い製品がトップになるのは不思議ではない。
しかし、第2位がアップルの携帯オーディオ「iPod nano 4GB シルバー」だったのには少々驚いた。金額ベースでも7位にランクイン。販売数量を見ると1位の製品とさほど変わりない。平均単価1万6000円前後の「iPod nano 4GB」が、平均単価1000円前後の製品と同じだけ売れたということは、まさに脅威的といえる。文句なしの「大吉」だ。
そのほかの「iPod」シリーズも、41位に「iPod nano 8GB ブラック」や、48位に「iPod touch 8GB」が入り、正月でも「iPod」の人気は健在だった。もしかしたら「お年玉でiPod」という、中高生層が人気を牽引したのかもしれない。
今年の干支は「子(ネズミ)」ということで、気になる「マウス」の売れ行きもチェックしてみよう。マウスで1番売れたのは、販売数量ベースで44位に入った、バッファローコクヨサプライの光学マウス「BOMUSSVA」。ちなみにカラーは「シルバー」だった。しかし、100位圏内にマウスは1機種のみで、特に干支とは関係なかったようだ……。個人的な感情(筆者も子年)もあり「チュー(中)吉」としたい。
●メーカー別ではシャープ、東芝などが「大吉」
果たして正月商戦で1番売り上げたメーカーはどこなのか、販売総金額シェアを計算してみた。
1位はシャープ。販売金額別シェア17.8%を獲得した。液晶テレビとHDD-DVDレコーダーが売り上げを牽引し、前年比(07年1/1?1/3 金額ベース)33%増を記録。
次いで、ソニー、松下、東芝と続く。東芝は、液晶テレビやHDD-DVDレコーダー、ノートPCがバランスよく売れ、前年比49%でこちらも好調で「大吉」だった。アップルも前年比34%増となり、去年9位から順位を大きくあげ6位に入った。去年同様、今年も「大吉」の1年だろう。
市場全体を見ると、三が日の販売金額は昨年比12%増を記録した。08年は北京オリンピックも控えており、デジタル製品は特に家電方面で「大吉」ではないだろうか。(BCN・津江昭宏)
*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など24社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。
●1位はシャープの液晶テレビ「LC-32D10-B」
正月三が日(1/1?1/3)の「BCNランキング」で、PCや液晶テレビ、メモリカードやインクなど約113品目(携帯電話・PHSを除く)を対象にして、金額ベースで集計しランキングにした。
08年の最初の3日間で、最も売り上げたのはシャープの液晶テレビ「LC-32D10-B」だった。07年3月に発売した「D10」シリーズの32V型ブラックモデル。薄型テレビの人気は正月も衰えていなかった。そのほか、液晶テレビが上位100位の中で38機種ランクインするなど、「正月は、こたつでゆっくりテレビでも見ながら……」という人たちの駆け込み購入だったのかもしれない。今年は8月に北京オリンピックが控えており、08年は液晶テレビにとって「大吉」の年になるだろう。
2位、3位にはノートPCがランクイン。どちらも平均単価が10万円前後のエントリーモデル。「新年を機にパソコンでも買ってみるか」と気が大きくなって購入したお父さんたちが多かったのかもしれない。昨年の三が日はVista効果もあり1位、2位をノートパソコンが独占したが、今年はややパワーダウン。ただ、Vista対応ソフトも拡大し始め、今年のノートPCは「末吉」といったところか。ちなみにデスクトップは、68位のNEC「VN750/KG」が最上位だった。こちらは少し厳しい年になるかもしれない。
そのほか、「大吉」を引き当てたのは、HDD-DVDレコーダーと携帯オーディオだ。HDD-DVDレコーダーは、正月に多数放送される特番や、液晶テレビとのセット販売もあり好調だったようだ。携帯オーディオについては、アップルの「iPod」シリーズが驚異的な売り上げをみせた。
●お年玉でiPod? 気になるマウスの結果は
売上金額で見ると、どうしても液晶テレビやノートPCなどの比較的高額な製品が上位を占める。そこで今度は、売上数量でランキングを算出してみた。
1位はSilicon Powerの「SDメモリカード 1GB」。1GBながら平均単価1000円前後で売られたようで、販売数量で頂点に立った。価格の安い製品がトップになるのは不思議ではない。
しかし、第2位がアップルの携帯オーディオ「iPod nano 4GB シルバー」だったのには少々驚いた。金額ベースでも7位にランクイン。販売数量を見ると1位の製品とさほど変わりない。平均単価1万6000円前後の「iPod nano 4GB」が、平均単価1000円前後の製品と同じだけ売れたということは、まさに脅威的といえる。文句なしの「大吉」だ。
そのほかの「iPod」シリーズも、41位に「iPod nano 8GB ブラック」や、48位に「iPod touch 8GB」が入り、正月でも「iPod」の人気は健在だった。もしかしたら「お年玉でiPod」という、中高生層が人気を牽引したのかもしれない。
今年の干支は「子(ネズミ)」ということで、気になる「マウス」の売れ行きもチェックしてみよう。マウスで1番売れたのは、販売数量ベースで44位に入った、バッファローコクヨサプライの光学マウス「BOMUSSVA」。ちなみにカラーは「シルバー」だった。しかし、100位圏内にマウスは1機種のみで、特に干支とは関係なかったようだ……。個人的な感情(筆者も子年)もあり「チュー(中)吉」としたい。
●メーカー別ではシャープ、東芝などが「大吉」
果たして正月商戦で1番売り上げたメーカーはどこなのか、販売総金額シェアを計算してみた。
1位はシャープ。販売金額別シェア17.8%を獲得した。液晶テレビとHDD-DVDレコーダーが売り上げを牽引し、前年比(07年1/1?1/3 金額ベース)33%増を記録。
次いで、ソニー、松下、東芝と続く。東芝は、液晶テレビやHDD-DVDレコーダー、ノートPCがバランスよく売れ、前年比49%でこちらも好調で「大吉」だった。アップルも前年比34%増となり、去年9位から順位を大きくあげ6位に入った。去年同様、今年も「大吉」の1年だろう。
市場全体を見ると、三が日の販売金額は昨年比12%増を記録した。08年は北京オリンピックも控えており、デジタル製品は特に家電方面で「大吉」ではないだろうか。(BCN・津江昭宏)
*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など24社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。