正月特番はコレで観ろ! この冬人気の薄型テレビ、サイズ別実売ランキング

特集

2007/12/28 00:44

 新年を最新の薄型テレビで迎えようと、購入を検討中の人も多いだろう。予算とサイズはすぐ決まっても、具体的な機種はなかなか決まらないもの。そこで参考になるのが、全国の販売店で実際に売れている製品を集計した実売のランキングだ。今回は、20V型以上32V型未満の中型モデル、リビング用として人気の32V型以上40V型未満の大型テレビ、映画やスポーツを堪能できるさらに大きな40V型以上のテレビの3つのサイズに分けて、売れ筋モデルを紹介。今年最後の薄型テレビ売れ筋速報を「BCNランキング」からお届けする。

●即日持ち帰りたい中型モデル、売れ筋の半数以上がシャープ製!!

 まずは個室や寝室、はてはキッチンなどに置きたい中型モデルのランキングを見ていこう。直近の07年12月第3週(12月17日-23日)の週次ランキングで、1位だったのはシャープの20V型液晶テレビ「LC-20D10-B」だ。販売台数シェアは19.4%で、この1モデルだけで市場の2割近くを占めていた。


 続く2位は、1位の「LC-20D10-B」のホワイトモデル「LC-20D10-W」で、シェアは9.7%。なお、「LC-20D10」シリーズは、ブラック、ホワイト、レッドの3色展開をしており、レッドモデルは8位にランクインしている。「LC-20D10」シリーズのシェア合算では33.7%を占めた。


 「LC-20D10」シリーズは、アスペクト比16:9のワイド液晶を採用した20V型の液晶テレビ。輝度は500cd/m2、視野角は上下左右とも176度、コントラスト比は1200:1。解像度は1366×768画素で、きめ細かい画質を再現する。

 また、シャープ製のHDD-DVDレコーダーやブルーレイレコーダーなどと連携操作ができるリンク機能「AQUOSファミリンク」に対応し、テレビのリモコンだけで簡単に操作することができる。

 3位、4位もシャープ製モデルが占め、5位に松下電器産業の20V型液晶テレビ、「TH-20LX70」がシェア6.0%でランクインした。「TH-20LX70」は、映像シーンの特徴に応じて、映像全体の立体感を高める「コントラストAI」を搭載し、鮮明で立体感ある映像を再現する。解像度は1366×768画素で、視野角は上下左右とも178度。また、松下製のHDD-DVDレコーダーなどと連携操作ができる「ビエラリンク機能」にも対応する。

●約4か月間で、シェアを10%ほど伸ばしたシャープ 2位以下は混戦状態に

 ランキング上位を見ると、10機種中5機種がシャープ製モデルと、「AQUOS」人気の高さがうかがえる。それではメーカー別の販売台数シェアはどうなっているのだろうか。07年9月第2週(9月10日-16日)から12月第3週までの動きを追ってみよう。


 15週に及ぶこの期間、変わらず首位を走っているのはシャープだ。それに続く顔ぶれも変わらず、2位はソニー、3位は松下。なお、4位以下のビクター、東芝はもつれ合うように推移している。

 中でもシャープの成長ぶりは目覚しく、10月第1週(10月1日-8日)からぐんぐんシェアを伸ばし始め、9月第2週の46.4%から12月第3週では55.4%を記録した。年末・年始もさらにシェアを伸ばしそうな勢いだ。

 対してシェアを落としたのはソニーと松下で、ソニーは9月第2週の24.5%から、12月第3週の18.2%へ、松下は9月第2週の14.7%から、12月第3週の11.8%へと減少している。

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●家族みんなで囲みたいリビング用テレビ、37V型モデルの人気が急騰

 家族みんなが集まるリビング用として人気が高い32V型以上40V型未満の売れ筋を見ていこう。1位はここでもシャープ製で、32V型液晶テレビ「LC-32D10-B」がシェア17.2%を獲得して首位についた。2位は東芝の32V型液晶テレビ「32C3500」。シェアは6.3%だった。


 シャープの「LC-32D10-B」は、07年3月発売の07年春モデル。7月第1週(7月1日-8日)から直近の12月第3週まで、25週以上も首位を守り続けている人気モデルだ。

 解像度は1366×768画素で、輝度は450cd/m2、視野角は上下左右とも176度、コントラスト比は1500:1。アスペクト比16:9のワイド画面で、きめ細かい画質を再現できるという。


 東芝の「32C3500」は、映像処理回路「新メタブレイン・プロ」を搭載し、映像の1枚1枚を画像として解析。人間の感性に基づいた調整をシーンが変わるごとにリアルタイムで行い、真に迫るリアルな映像美を実現する。解像度は1366×768画素。

 上位10機種では、32V型と37V型がちょうど半々。大型モデル市場全体で見ると、まだ32V型モデルのシェアが65.3%と高いが、平均価格推移を見ると、32V型が15週間で1万2000円ほど値が下がったことに対し、37V型モデルは1万8000円ほども下がり、これが37V型モデルの人気に火をつけたようだ。


●大型モデル市場は2位以下が三つ巴状態……抜け出すのは?

 大型モデル市場でもシャープの勢いが強く、上位10機種中6機種がシャープ製。メーカー別販売台数シェア推移を見てもシャープ1社が飛びぬけて高く、12月第3週では49.5%と、あともう一息で5割を突破しそうだ。


 2位以下には、東芝、松下、ソニーの3社が一団をなして推移している。9月第3週(9月17日-23日)では東芝が19.3%で2位についたが、10月第1週(10月1日-7日)ではソニーに18.8%で巻き返され、11月第1週(11月5日-11日)にソニーは松下に17.2%で追い抜かれるなど、目まぐるしく2位争いを展開している。


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●映画好き向けのさらに大きな画面のテレビ 40V型以上の市場はソニーが一歩リード

 迫力ある映像を楽しめる40V型以上のさらに大きな画面のテレビ。予算があればぜひ購入を検討したいところだ。1位はソニーの40V型液晶テレビ「KDL-40W5000」でシェアは10.9%。2位は松下の42V型プラズマテレビ「TH-42PX70」で、シェアは10.0%。なお、3位はこれまで1位を誇ってきたシャープ製で、42V型液晶テレビ「LC-42DS3-B」がシェア6.7%でランクインしている。


 ソニーの液晶テレビ「KDL-40W5000」は、通常の2倍、1秒間120コマで映像を構成する「モーションフロー」機能を搭載し、スポーツなどの素早く動く映像を残像感なく表示するという。また、高画質エンジン「ブラビアエンジンプロ」を搭載し、さまざまな映像信号をハイビジョン信号に変換し、フルHDの高品位な映像を表示する。解像度は1920×1080画素のフルハイビジョン(HD)に対応し、視野角は上下左右とも178度、コントラスト比2200:1。


 松下のプラズマテレビ「TH-42PX70」は、新開発の「低反射クリアパネル」を採用し、外光の写り込みを抑えるとともに、引き締まった黒で、高いコントラスト映像を実現する。また、新開発のデジタル信号処理により、顔や肌を、より自然な色で描写する。解像度は1024×768画素。

 40V型以上では、ランキング上位にプラズマテレビが顔を出すようになる。上位10機種中3機種が占めた。また、12月第3週の42V型モデルの平均価格を比較してみると、液晶テレビが税別22万9000円ほどなのに対し、プラズマテレビは税別18万7000円ほどと4万2000円ほども安かった。この安さでプラズマテレビを選んでいる人もいるのではないだろうか。

●年末年始は混戦模様の超大画面モデル市場 逃げるソニーをシャープが追う

 メーカー別販売台数シェアでは、中型・大型モデル市場で首位を走っていたシャープが落ち、変わりにソニーがトップを走っている。9月第2週では34.8%と、1社飛びぬけていたソニー。2位以下のシャープと松下は25%前後のところで抜きつ抜かれつのデッドヒートを展開していた。


 しかし11月第3週(11月19日-25日)になると、ソニー30.3%、シャープ27.0%、松下26.4%と、3社の差はぐっと縮まった。さらに12月第3週では、ソニー30.4%、シャープ29.5%、松下24.2%と、シャープがソニーに間近まで迫っている。ソニーは首位のまま逃げ切れるのか、はたまたシャープに追い抜かれてしまうのか、この年末年始が天王山だ。(BCN・山下彰子)


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