液晶ディスプレイは用途で選ぶ
個性豊かな最新モデル
PC用の周辺機器として、家電量販店の売り場に並ぶ液晶ディスプレイ。一見、サイズ以外にあまり差はないように思えるが、よく比較すると実にバラエティに富んでいることがわかる。まずは、基本スペックである解像度、輝度、視野角などを確認して、自分が持っているPCの性能などに合った製品を選ぶことが重要だ。さらに、内蔵スピーカーやHDMI端子などのデジタル端子の有無なども確認しておきたい。PCとつながればOKというレベルを超え、液晶ディスプレイは大きく進化しているのだ。
【ポイント1】テレビとして使えるAVモデル
テレビチューナーを内蔵したモデルや、テレビ入力対応のインターフェイスを備えたモデルなら、テレビとPCの画面を切り換えて使うことができる。一台二役なので、省スペース性も高い。さらにテレビとPCの画面を同時に表示できるモデルなら、PCでインターネットを閲覧しながらテレビも同時に楽しめる。
また、HDMI端子やHDCP対応のDVI-D端子などのデジタル端子も要チェック。HDMI端子があれば、デジタル放送対応のHDD/DVDレコーダーなどと接続しデジタルハイビジョンの高精細な映像を楽しめるし、HDCP対応のDVI-D端子があれば、著作権保護されたコンテンツでもOKだ。
【ポイント2】高音質で楽しむスピーカー内蔵モデル
本体にスピーカーを内蔵するモデルなら、別にスピーカーを用意する必要がないので、スピーカー用の接続ケーブルや電源コードもなく、PC周りがスッキリとする。各モデルとも、ディスプレイの下にスピーカーを埋め込むなど設計とデザインに工夫を凝らし、省スペースを実現している。最近ではPCで音楽を楽しむスタイルがかなり定着してきたが、ディスプレイにスピーカーを内蔵するモデルを選べば、手軽に音楽を楽しめる。
より高音質を望むなら、5W+5Wの2ウェイスピーカーを内蔵するハイスペックのAVモデルを選んでもいい。目的と予算に合わせて導入を検討しよう。
【ポイント3】20型以上モデルなら作業スペースもタップリ
液晶ディスプレイを選ぶ際の条件として、パネルサイズは最も重要となる。パネルサイズが大きいほど、解像度の高いモデルが多く、そのぶん広い作業スペースを確保できる。17型や19型のモデルが一般的だったが、最近では20型以上のモデルも多く登場している。しかも、価格はこなれてきている。
24型以上のAVモデルとまではいかなくても、少しでも画面が大きいほうが作業をしやすいのは事実。予算に合わせて、20?22型程度のモデルを検討してはいかがだろうか。Excelなどの表計算ソフトを操作する場合に便利だし、複数のウインドウを表示しても作業しやすい。DVD映画をよく鑑賞する人なら、左右に長いシネマサイズのまま鑑賞できるワイドモデルタイプがおすすめだ。
【ポイント4】USB機器をつなげて便利に楽しむ
PC本体に備えるUSBポートは、周辺機器の接続などで空きのない状態になりがちだ。USBハブを使えば問題は解決するが、PC周りに機器が増えてしまうのが嫌だという人もいるだろう。そんなときに役に立つのが、USB端子を備えた液晶ディスプレイ。PC本体のポートと同様に、キーボードやプリンタ、ゲームパッドなどの周辺機器を接続できる。
常時使用する周辺機器はディスプレイのUSBポートに接続し、PCのUSBポートはいつでも抜き差しできるよう、常に空いた状態にしておけば、携帯オーディオやUSBメモリを使っている人は特に便利に使用できる。
【ポイントその5】Windows Vista対応のワイド画面
Windows Vista搭載PCでは、電卓や気象情報といった小さなプログラム(ガジェット)を管理するWindowsサイドバーを表示できる。このサイドバーはデスクトップの端に表示して使うことが多いので、従来の縦横比をもつディスプレイでは、作業領域が狭くなってしまう。VistaマシンのWindowsサイドバーをより効率よく使用するなら、やはりワイドモデルがベストだ。
ワイドモデルは製品数も豊富で、いまやホームユースでは主流となっている。ウィンドウを並べても見やすく、デジタル放送番組やDVD映画の視聴にも最適だ。コストパフォーマンスの高いモデルから、Vistaのインターフェイスに最適化した独自のグラフィック機能を搭載するハイスペックモデルまで、選択肢は幅広い。