九十九電機、「地味でスルメみたい」なWindowsサーバーで初の深夜発売
Windowsの新バージョン発売に際して、深夜に発売イベントを行うのは恒例になっているが、サーバー製品の深夜発売が行われるのは今回が初めて。さすがに購入者が大挙行列をなす、とまではいかなかったものの、同店には新しいもの好きのユーザー100人弱が集まり、賑々しく製品発売を祝った。
今回発売した「Windows Home Server」は、マイクロソフトにとっても初めて提供するジャンルの製品。家庭での利用を想定したサーバー製品で、家族のそれぞれが持っている写真やビデオ、音楽の保存と共有を簡素化するのを主な目的としている。
今回の製品を担当するマイクロソフトのサーバープラットフォームビジネス本部・五十嵐光喜業務執行役員本部長は、「英語版ということで、大丈夫か?と思う部分もあったが、新しいカテゴリーの製品であり、先進テクノロジーに敏感な皆さん向けには、早く製品をお届けした方がいいと考え、今回の深夜発売に踏み切った」と集まったユーザーに向けて説明。
マイクロソフトのホームページにも、「現在、Windows Home Server は英語版のみ提供しています。日本語版クライアントでの英語版 Connector Software の動作は確認されていますが、正式なサポートはされないことをご了承ください」と注意書きがある。
こうした状況でありながら深夜発売を行ったことに、五十嵐本部長も感無量だったようで、「地味なサーバー製品を深夜発売ができるなんて・・・」と感激の言葉も飛び出した。九十九電機の鈴木淳一社長も、「地味な製品ではあるが、使ってもらえば良さがわかってもらえると思います。是非、色々と試してその良さを味わってください」と集まったユーザー向けに呼びかけた。
九十九電機では、ツクモeX.の正面に「Windows Home Server 好評発売中」という看板を掲げている。この看板、実は発売前の段階では、「Windows Home Server ウィンドウズ ナイト フィーバー 本日深夜発売&イベント開催」という、深夜発売イベントを告知する内容となっていた。
28日の23時50分頃、九十九電機・鈴木社長、マイクロソフト・五十嵐本部長、イベントの盛り上げ役として参加。されにテクニカルライターで「改造バカ一台」シリーズで知られる高橋敏也氏、マイクロソフトの"カリスマSE"三橋勉氏も参加して、看板の除幕式を決行。看板の文字がイベント開催から、好評発売中へと変わると、それを見守る購入者からは拍手がわき起こった。
除幕式の後は、除幕式を行ったメンバーがそのままひな壇にあがり、巨大なクラッカーを持って発売の瞬間を待つことになった。しかし、発売までは10分弱の時間があったため、ひな壇にあがったメンバーも間が持たない様子。
司会の女性から、「コメントを」とふられマイクロソフトの高橋本部長が、「すいません。サーバーを担当しているものですから、こうして店頭のイベントに参加するのは初めてのことで、うまくしゃべれません」と苦笑する場面もあった。
すでにこの製品を使っているというテクニカルライターの高橋氏は、「今回の製品は地味な製品ではありますが、使えば使うほど良さがわかるスルメみたいな製品です。高橋を信じて購入してみてください!」と訴え、来場者から拍手を浴びた。
0時には、ひな壇のメンバーばかりでなく、参加者にもクラッカーが配布され、一斉にそれを鳴らして販売がスタート。事前に購入予約券を申し込んでいた購入者がレジに並んだ。
九十九電機の鈴木社長はその様子を見て、「準備期間が短かったため、どれくらいお客様が集まっていただけるか、不安だったものの、熱いお客様にたくさん集まっていただいて、盛況にイベントを行うことができた」と満足そうな様子を見せた。(フリーライター・三浦優子)
九十九電機=http://shop.tsukumo.co.jp/
「ウィンドウズ ナイト フィーバー」
マイクロソフト=http://www.microsoft.com/ja/jp/
「Windows Home Server」
■関連記事
九十九電機、自作派300人が深夜の秋葉原に集結、新「Core 2」CPU発売解禁で
九十九電機など3社、FONと無線LAN携帯端末の体感イベントを開催
マウスコンピューター、HDDを最大4TBまで拡張可能なホームサーバー
アロシステム、HDMI端子、Windows Home Server搭載のキューブ型PC