ソニー、長時間録画と使いやすさを追求したBDレコーダー4機種

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2007/09/12 22:47

 ソニーは9月12日、次世代DVDのブルーレイディスク(BD)対応したHDD搭載レコーダー4機種を11月8日に発売すると発表した。価格はすべてオープン。「家庭内の映像機器をすべてハイビジョン機器にする」(宮下次衛・ソニーマーケティング社長)ことを狙った戦略商品で、BDへの長時間録画やHDDからBDへの高速ダビングなどの利便性を追求。同時に、ユーザーが用途で選べる機種を揃えることでBDの普及を図る。



 HDD容量が500GBの「BDZ-X90」、320GBの「BDZ-L70」「BDZ-T70」、250GBの「BDZ-T50」をラインアップした。「BDZ-X90」は高いクオリティの映像とサウンドでハイビジョンを楽しみたいユーザー、「BDZ-L70」はハイビジョンビデオカメラで撮影した映像を残したいユーザー、「BDZ-T70」「BDZ-T50」は手軽にハイビジョン番組を録画したいユーザーをターゲットに販売する。


 4機種ともに、容量50GBのBDに最大16時間のハイビジョン映像が録画可能。圧縮効率の高い「MPEG4-AVC」を採用することで、長時間の映像を保存できるようにした。新開発のBDドライブを搭載しており、1時間のハイビジョン映像をBDに約3分でダビング可能。AVCHD形式で撮影した映像を、画質を落とさず内蔵HDDに転送することができる。同社のレコーダーで初めて、液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」とのリンク機能「ブラビアリンク」にも対応した。

 最上位機種の「BDZ-X90」は、「シアターを堪能するX」として、高画質を追求したモデル。映像機能ではハイビジョン映像をフルハイビジョン(フルHD)に高精細化して出力する「DRC-MFv.2.5」や8ビットの映像信号を12ビットへと変換する「Deep Color出力対応」を搭載。オーディオでは、専用の音質コンデンサーを採用したほか、ロスレス(可逆型)オーディオに対応したHDMI音声出力機能などを搭載。きめの細かい映像表現と音質にこだわった。


 500GBのHDDには、地上デジタル放送をハイビジョン画質で約62時間の録画が可能。チューナーは地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基ずつ内蔵する。実勢価格は20万円前後の見込み。

 「BDZ-L70」は、デジタルビデオカメラとの連携機能を強化した機種。「思い出を残すL」として、ビデオカメラの映像を簡単にHDDに取り込むことができる「ワンタッチダビングボタン」を設けた。カメラの映像は新規で撮影したものだけを選別して取り込み、重複を防止する。デジタルカメラで撮影した写真を、垂直1920×水平1080画素のフルHD画質で再生する「フルハイビジョンフォト再生」機能も装備した

 320GBのHDDには、地デジをハイビジョン画質で約39時間録画でき、チューナーは地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基ずつ搭載する。実勢価格は18万円前後の見込み。


 一方、普及機の「BDZ-T70」と「BDZ-T50」は、番組視聴中に気になった言葉や人名を入力すると、該当する番組を一括で表示、録画予約が可能な「気になる検索」、番組録画や視聴がワンボタンで行える、「らくらくワンタッチボタン」を搭載。「番組を楽しむためのT」として、録画機能を充実させた。

 「T70」はHDDに地デジをハイビジョン画質で約39時間、「T50」は約30時間の録画が可能。「T70」は地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基ずつ、「T50」はそれぞれ1基搭載する。実勢価格は「T70」が16万円前後、「T50」が14万円前後の見込み。

 ソニーでは今回の製品を皮切りに、BDレコーダーの展開を加速する。発表会で、井原勝美・副社長は、「ソニーのレコーダーは、ブルーレイを軸足とした商品開発を行い、国内のレコーダーは全てブルーレイ対応モデルにしていく」と抱負を述べた。


 一方、国内の録画・再生機市場は、現行のHDD内蔵DVDレコーダーがVHSデッキ時代よりも普及が進んでおらず、次世代DVDがユーザーの支持を集められるか不透明との指摘もある。この点について販売を担当する鹿野清・ソニーマーケティング常務は、「BDで高画質な映像を保存できるだけでなく、高速ダビングやリンク機能などを充実させ、DVDレコーダーよりも使いやすくした。だから、DVDレコーダーのユーザーはもちろん、VHSから乗り換えるユーザーも取り込める」と普及に自信を示した。


 ソニーでは同時に、ビデオ・データ用のBDメディア24モデルも11月8日に発売すると発表した。独自のディスク保護技術「AccuCORE(アキュコア)」を採用しており、キズやホコリ、指紋などの汚れに強い設計。長期間の保存後も安定した記録・再生ができる。

 ビデオ用、データ用ともに、1層の25GBと2層の50GBの2タイプを用意し、BDメディアでは初のカラーコレクションモデルや、インクジェットプリンタ対応モデルも取り揃える。価格はすべてオープン。実勢価格は、ビデオ用の25GBのBD-R1枚入りで1500円前後、同50GBのBD-R1枚入りで3800円前後の見込みなど。

ソニー=http://www.sony.co.jp/
「ブルーレイディスク ポータルサイト」


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