日立、BDに録る世界初のデジタルビデオカメラ、HDD搭載のハイブリッド機も
2機種ともに8cmのBD-R、BD-REディスクとDVDディスクに対応したドライブを搭載。片面1層で容量が7.5GBのBDディスクに1920×1080画素のフルHD映像を1時間記録できる。「BD7H」ではHDDにも約4時間のHD映像を録画できる。対応するDVD規格は、RAM、-RW、-R。
映像をすべてフルHDで処理する専用の画像処理回路「Picture Master Full HD」と総画素数が530万のCMOSセンサーを採用した。さらに歪みの少ない専用レンズを搭載。いずれもBDカム向けに新たに開発した。レンズの焦点距離は、16:9サイズ、35ミリフィルムカメラ換算で47-470mm。
撮影したフルHD映像の分割、削除、結合などの編集がカメラ本体だけででき、出力用にHDMI端子も備えた。専用ボタンを押しておくことで、待機時の消費電力を抑えながら約1秒で撮影を開始できる「秒撮」モードも搭載する。ディスプレイは2.7型ワイドTFT液晶。
丸みを帯び、親しみのあるデザインを採用。モニター画面横にジョイスティックを配置し、電源と連動して開閉するオートレンズカバーなど操作性も高めた。サイズは「BD70」が幅77×高さ87×奥行き1654mm、重さが約757g、「BD7H」は幅80×高さ87×奥行き165mm、重さは約630g。
また同日、日立マクセルは、対応する8cm「BD-R」「BD-RE」ディスクを8月10日に発売すると発表した。容量が7.5GBのBD-R「BDR60.1P」、BD-RE「BDRE60.1P」を販売する。価格はオープン。実勢価格は「BDR60.1P」が2500円前後、「BDRE60.1P」は3500円前後の見込み。
日立によると、子どもなどの映像をきれいに残したい人がハイビジョンの対応ビデオカメラを購入するケースが増えており、同時に1日の撮影時間が1時間程度であることに着目。フルHDで映像が残せるBDを使い、1時間の録画ができるカメラを念頭に開発を進めたという。由木幾夫・コンシューマ事業グループ デジタルコンシューマ事業部事業部長は発表会で「ブルーレイカムで市場にフルHD革命を起こす」と意気込みを述べた。07年度中に10万台の販売を目指す。
デジタルビデオカメラを巡ってはソニーをはじめ、各社がフルHD対応機種を発売。今後、運動会などでの需要が高まる秋商戦に向けメーカー同士の競争が激化しそうだ。8月1日には松下電器産業がSDメモリカードにフルHDで記録できる新製品を発表。HDMI端子を使ったリンク機能を盛り込み、薄型テレビやDVDレコーダーと組み合わせた使い方をユーザーにアピールした。
由木事業部長は「フルHDではBDが一番お客さんに受け入れてもらえる」と自信を見せる一方、薄型テレビでビデオカメラなどとのリンク連機能について搭載を検討していることも明らかにした。日立ではBDプレーヤーやレコーダーは発売していないが、由木事業部長は「まずはカメラでBDを引っ張っていく。市場でお客さんが求めやすい価格になった段階でレコーダーやプレーヤーは出す」と述べ、デジタルビデオカメラでBDの需要を開拓する考えを示した。
日立製作所=http://www.hitachi.co.jp/
「BDカムWooo」
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