使える! 役立つ! 最新ICレコーダーの便利機能

特集

2007/07/19 10:10

 ICレコーダーは、音声の録音に加え、データを保存するメモリや、携帯オーディオプレーヤーとしての機能をもつデジタルツールだ。最新モデルの多彩な用途と機能に注目してみよう!

職場や学校、通勤途上で大活躍

 ICレコーダーはモデルチェンジを繰り返しながら、どんどん高音質化、多機能化、大容量化している。PCとの連動も充実。録音データの管理や再生、データ保存機能にとどまらず、幅広い用途に対応する。
 携帯性にすぐれたサウンド関連のデジタルツールとしては、携帯オーディオプレーヤーが普及しているが、両者の機能的な差はなくなりつつある。いまや「カジュアルなら携帯オーディオ」、「職場などのフォーマルな場所ではICレコーダー」というふうに、TPOに合わせて使い分けているユーザーもいるくらいだ。
 もちろん、ICレコーダーには、携帯オーディオにはないメリットがある。音声の録音・再生に特化した多彩な機能がその一つ。このICレコーダーならではの機能で、英会話の学習をするユーザーが増えてきている。

リピートや再生速度の調整機能が語学学習に役立つ

 ICレコーダーは、早聞き・遅聞きなどの再生速度の変更や、部分リピート、頭出しができるインデックス機能など、豊富な再生モードを備えているのが特徴だ。この特徴を語学のリスニング学習に生かすと効果的だ。
 例えば、Webから英会話の音声教材データをダウンロードし、PCからICレコーダーにコピーすれば、通勤・通学の電車内で、手軽にリスニングのトレーニングができる。再生速度をレベルに合わせて遅くしたり、何度も繰返して聴いたりすることが可能だ。
 ソニーのハイエンドモデル「ICD-SX77」は、CDなどの音声データをPCに取り込むソフト「Digital Voice Editor」が付属し、英会話の教材CDで簡単にリスニングのレッスンができる。再生速度は1/2倍から2倍速まで、計21段階での調整が可能で、内蔵する1GBメモリにまとめて教材データを収録しておける。
 各社のモデルは、こうした語学学習に適した機能を一つのウリにしており、それぞれ豊富な再生機能やモードを搭載している。注目してみよう。


ポッドキャスティングやラジオでも英会話レッスンが可能

 Web上でさまざまな音声コンテンツを楽しめるポッドキャスティングは、いわばインターネット上のラジオ。ニュースやトーク、英語講座などを、いつでも好きなときに楽しめる。
 1GBメモリを搭載したオリンパスの「DS-50」は、付属のソフト「DSS Player」でポッドキャスティング配信に対応している。「DSS Player」はポッドキャスティング配信サイトを登録するだけで、最新の番組を自動的にPCにダウンロードする。簡単なボタン操作で本体にデータを転送できるので、通勤通学の空いている時間に、いつでも番組を楽しめる。 サンヨーの「ICR-RB76M」は、FM・AMラジオのチューナーに加え、タイマー録音機能を搭載。週1回の英会話番組や毎日のニュース番組を予約録音できるので、聴き逃すことがない。
 松下の「US470」は、付属するPC用ソフト「Voice Editing Ver.2 Premium Edition」に、英語、中国語、フランス語などの翻訳機能と、新たに音声認識機能をもつ。マイクに向かって話した音声を、自動的にテキストデータに変換すると同時に、英語などの言語に翻訳して読み上げるといった離れ業もできる。
 ICレコーダーを選ぶ際には、録音・再生などの基本的な機能、スペックはもちろんのこと、他の機能や添付するソフトもこまめにチェックしておくことが大切だ。



ビジネスで重要なセキュリティ機能

 ビジネスでICレコーダーを使う場合は、録音する音声データが「社外秘」「マル秘事項」といったケースもあるだろう。社内の重要な会議の内容が、ICレコーダーの置き忘れや盗難などで外部に漏れてしまうと、重大なトラブルにつながる可能性がある。最近では、保存データに4桁の暗証番号によるロックをかけられるモデルが登場している。先に紹介した「US470」(松下)がその一つ。セキュリティ機能は、ICレコーダーの用途が広がるという類のものではないが、仕事で使う際の重要なポイントになることは間違いない。
 各社のモデルそれぞれに、搭載する機能やPCとの連動で可能になる用途に特徴がある。自分の使い方に合わせて、ベストなモデルを選んでいこう。