NHK、月の地平線から昇る「地球の出(アース・ライズ)」をハイビジョン撮影

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2007/07/09 16:28

 NHKは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で開発・試験を進めてきた「ハイビジョンMoonカメラ」が日本の月周回衛星「かぐや(SELENE:セレーネ)」に搭載され、8月16日に種子島宇宙センターから打ち上げられると発表した。

 NHKでは、これまでも1998年と2000年のスペースシャトルや、06年の国際宇宙ステーションからの世界初の生中継など、室内環境でのハイビジョンカメラによる撮影を成功させており、今回、初めて宇宙の真空環境での使用を試みる。

 搭載する「ハイビジョンMoonカメラ」は、日なたと日陰で300度を超す激しい温度差や、電子機器にダメージを与える宇宙放射線、打ち上げ時の大きな振動など厳しい環境条件に耐えるよう設計・開発し、耐久試験を重ねてきた。

 月周回衛星「かぐや」では、この「ハイビジョンMoonカメラ」を使って、月の鮮明な映像を撮影する。特に、アポロ8号で初めて撮影された月の地平線(月平線)から昇る「地球の出(アース・ライズ)」を世界で初めてハイビジョンで撮影する計画。撮影した映像は、秋以降の番組で紹介する予定。

 このほか、同衛星では、月の地形や成分の観測、重力分布の観測など、いまだ謎となっている月の起源を調べるためのさまざまなデータを取得する予定。

NHK=http://www.nhk.or.jp/
宇宙航空研究開発機構=http://www.jaxa.jp/