シャープ、業界最小・最少電力のワンセグチューナー、時速300キロでも受信可能
シャープは6月12日、業界最小の超小型ワンセグチューナーモジュール「VA3A5JZ912」を開発したと発表した。携帯電話やPDA(携帯情報端末)、パソコンなどでの利用を見込む。7月2日にサンプル出荷を開始し、9月30日から量産を始める。サンプル価格は1万円。
シャープは6月12日、業界最小の超小型ワンセグチューナーモジュール「VA3A5JZ912」を開発したと発表した。携帯電話やPDA(携帯情報端末)、パソコンなどでの利用を見込む。7月2日にサンプル出荷を開始し、9月30日から量産を始める。サンプル価格は1万円。
サイズは縦7.3×横7.3mm。回路を半導体に直接に付けるとともに、集積密度を高め、周波数のレベルを上げて振動を発生する水晶部分を小さくすることで小型化に成功した。また、ICチップを削ることで1.25mmの薄さを実現した。
小型化と同時に消費電力も低減。ワンセグ電波の受信感度が良好な場合には電力を少なくする一方、受信状態が悪い場合には電力を使って回路の受信感度を高めるという制御方法を独自のアルゴリズムで行うことで、消費電力を従来のモジュールよりも26%減の85mWと業界最少に抑えた。受信状況が良い場所であれば70mWまで電力をセーブできるという。
受信機能の向上も図った。ワンセグは470-770MHzの周波数帯が使用されており、周波数が高いほど受信状態が悪くなるが、シャープではOFDM(地上デジタル放送のデジタル変調方式)回路の設計を見直すことで、どの周波数帯でも安定して電波が受信できるようにした。同時に従来の2倍、時速300kmの速度でも受信速度が可能となった。そのため、車や新幹線に載っていても端末でワンセグの映像をクリアに楽しめる。
シャープでは「薄型・小型化が求められているワンセグ携帯電話でさらなるコンパクト化が図れるモジュール」(山内美芳・電子部品事業本部長)として、自社の携帯電話をはじめ電子辞書などに搭載していく計画。そのほか、携帯電話メーカーや情報端末機器メーカー、家電メーカーなどにOEM(相手先ブランドによる生産)でも販売していく。
ワンセグの受信機器の需要は06年は400万台。07年は携帯電話への搭載が進んだことから1910万台まで拡大。08年には北京五輪やワンセグ用に編成した専用番組の解禁が予定されていることから2880万台が見込まれている。
シャープではこうした市場動向をにらみ、08年3月にはモジュールの生産能力を月産で300万個にまで高める計画。生産するモジュールは80%が携帯電話、パソコン関連向けが10%、その他の機器が10%という利用を見込んでいる。山内本部長は発表会で「(新型モジュールは)商品を考える人のアイデアで色々な機器に搭載できる。我われは(新型モジュール)でどこでもワンセグを見られるようにしていきたい」と抱負を述べた。
シャープは6月12日、業界最小の超小型ワンセグチューナーモジュール「VA3A5JZ912」を開発したと発表した。携帯電話やPDA(携帯情報端末)、パソコンなどでの利用を見込む。7月2日にサンプル出荷を開始し、9月30日から量産を始める。サンプル価格は1万円。
サイズは縦7.3×横7.3mm。回路を半導体に直接に付けるとともに、集積密度を高め、周波数のレベルを上げて振動を発生する水晶部分を小さくすることで小型化に成功した。また、ICチップを削ることで1.25mmの薄さを実現した。
小型化と同時に消費電力も低減。ワンセグ電波の受信感度が良好な場合には電力を少なくする一方、受信状態が悪い場合には電力を使って回路の受信感度を高めるという制御方法を独自のアルゴリズムで行うことで、消費電力を従来のモジュールよりも26%減の85mWと業界最少に抑えた。受信状況が良い場所であれば70mWまで電力をセーブできるという。
受信機能の向上も図った。ワンセグは470-770MHzの周波数帯が使用されており、周波数が高いほど受信状態が悪くなるが、シャープではOFDM(地上デジタル放送のデジタル変調方式)回路の設計を見直すことで、どの周波数帯でも安定して電波が受信できるようにした。同時に従来の2倍、時速300kmの速度でも受信速度が可能となった。そのため、車や新幹線に載っていても端末でワンセグの映像をクリアに楽しめる。
シャープでは「薄型・小型化が求められているワンセグ携帯電話でさらなるコンパクト化が図れるモジュール」(山内美芳・電子部品事業本部長)として、自社の携帯電話をはじめ電子辞書などに搭載していく計画。そのほか、携帯電話メーカーや情報端末機器メーカー、家電メーカーなどにOEM(相手先ブランドによる生産)でも販売していく。
ワンセグの受信機器の需要は06年は400万台。07年は携帯電話への搭載が進んだことから1910万台まで拡大。08年には北京五輪やワンセグ用に編成した専用番組の解禁が予定されていることから2880万台が見込まれている。
シャープではこうした市場動向をにらみ、08年3月にはモジュールの生産能力を月産で300万個にまで高める計画。生産するモジュールは80%が携帯電話、パソコン関連向けが10%、その他の機器が10%という利用を見込んでいる。山内本部長は発表会で「(新型モジュールは)商品を考える人のアイデアで色々な機器に搭載できる。我われは(新型モジュール)でどこでもワンセグを見られるようにしていきたい」と抱負を述べた。