シャープ、植物系プラスチックのリサイクルを可能にする新技術を開発

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2007/04/16 10:06

 シャープは4月13日、ポリ乳酸(PLA)で構成する植物系プラスチックにポリスチレン系プラスチック(PS系プラ)を最適に配合し、植物系プラスチックの耐久性、耐衝撃性、耐熱性を向上させることで、繰り返し再利用できる技術を業界で初めて開発したと発表した。

 シャープは4月13日、ポリ乳酸(PLA)で構成する植物系プラスチックにポリスチレン系プラスチック(PS系プラ)を最適に配合し、植物系プラスチックの耐久性、耐衝撃性、耐熱性を向上させることで、繰り返し再利用できる技術を業界で初めて開発したと発表した。

 ポリ乳酸とポリスチレン系プラスチックは一般に馴染みにくく、混ぜるとPLAとPS系プラの境界面に隙間ができ、耐衝撃性・耐熱性などの特性が低下する。

 シャープでは異なる種類のプラスチック材料を分子レベルで親和性を高める「相容化剤」を使い、最適な配合と加える混合の量を見つけ出すことで、2つの素材をなじみやすくすることに成功。同時に、特性が大幅に改善し、耐衝撃性や耐久性が向上することでリサイクルが可能になった。また、PS系プラにPLAを30%までブレンドできることも確認した。現在、関連した6件の特許を出願している。

 開発した技術は07年度中に自社製品に適用し、実用化する計画。シャープでは新技術でリサイクル可能な植物性プラスチックのメドがたったことから、使用するプラスチック材料を、化石資源系から植物系への置き換えを進め環境負荷の低減も図る方針。