IPA、1月のウイルス・不正アクセス届出状況、Windows Updateを呼びかけ
情報処理推進機構(IPA、藤原武平太理事長)は2月2日、07年1月のコンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況を発表した。
1月のウイルスの検出数は約102万個と、06年12月の131万個から22.2%減少した。一方、ウイルスの届出件数は3513件で、12月の3212件から9.4%増加した。検出数の1位は「W32/Netsky」で約62万個、2位は「W32/Nuwar」で約14万個、3位は「W32/Stration」で約9万個だった。
1月のコンピュータ不正アクセスの届出件数は32件で、うち被害のあった件数は22件。不正アクセスに関連した相談件数は52件(うち3件は届出件数としてもカウント)あり、何らかの被害のあった件数は25件だった。被害届出の内訳は、侵入1件、アドレス詐称2件、その他が19件。
また、IPAに寄せられた1月の相談総件数は946件だった。内訳は「ワンクリック不正請求」に関する相談が233件、「セキュリティ対策ソフトの押し売り」行為に関する相談が17件、ファイル交換ソフト「Winny」に関連する相談が13件など。「ワンクリック不正請求」に関する相談は、06年11月の155件、12月の130件という減少傾向から一転、大幅に増加した。
IPAでは、この原因を「06年までは主にアダルトサイトによる被害が多数を占めていたが、07年1月は芸能人関係の情報が掲載されたサイトから、問題のあるサイトへ導かれてしまうケースが増加したため」と分析する。
また、Windowsのセキュリティホールを突いて感染するウイルス「W32/Fujacks」に関する相談や届出が6年12月から07年1月にかけて多く寄せられていると指摘。従来のほとんどのウイルスがメールで感染を広げるのに対して、「W32/Fujacks」は、セキュリティホールを解消していない場合、ウイルスに感染したウェブサイトを閲覧するだけで感染してしまう。このため、Windows Updateやウイルス対策ソフトのアップデートなどセキュリティホール対策などを実施するよう呼びかけた。